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第一章 フォレスター編
門衛は見た!(side門衛)
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*急遽、追加で書いたのでおかしな所があったらすみません。気がついたら都度、直します*
今日、俺は、いや俺達は衝撃的な場面に遭遇した。
俺達はここフォレスター領の領主邸のお膝元であるイースの街の西門を守る門衛だ。
ここの詰め所には常時20名の門衛がいる。各門も同様だ。
非番の奴も含めると100人は居るか。
そして今日の午前中の当番が俺ともう一人、まだ新人のジョンだった。
経験の豊富な先輩が新人と組んで教育するのが通常だ。当然、俺も熟練組なので、ジョンと組んでいた訳だが。
「はあ、朝のピークは過ぎたっすね、ケビン先輩」
「そうだな。ここはこの先に駆け出しの冒険者が行くくらいで、普段から往来は朝夕くらいしか忙しくはないから。ずっと気を張ってると疲れるぞ?」
俺がにこやかに言うと、ソっすね、と力を抜いた。
それから暫く、人もまばらなのでジョンに色々教えていると、こちらに向かってくる3人の人影が目に入った。
ジョンに目で促し、定位置に戻って様子を見ていると、2人には見覚えがあった。
「お、何だ? 珍しい組み合わせだな」
そう声をかけたのはSランクのクラビスにだ。もう一人はAランクのフェイ。
どちらもこんな所に来るようなヤツらじゃない。
怪訝に思って聞いてみると。
子供のお守りのようだった。
まだ10歳前後か?
小っさい。
フードで顔は見えないが、着ている服も上質で、いいとこのお坊ちゃん風だ。
だが、この2人を護衛にするには無理がある。
見た目は王子と儚げ美人だが、コイツらソロでガチ戦闘狂だからな。
金で動くヤツらじゃない。
だが、そうなるとこの子は何者だ?
次いで言った俺の言葉に2人が急に肩を震わせ、子供が死んだ目をしてギルドカードを首から掲げて。
「アルカス・フォレスター、19才。クラビスの『嫁』でっす!!」
・・・
・・・・・・
俺と、クラビス達のやり取りを黙って見ていたジョンは唖然として固まり。
2人は堪えきれずに噴き出して声を出して大笑いし始めた。
その声が詰め所にまで聞こえていたようで、皆して何事かと出てくる始末。
案の定、2人の大笑いとブスくれた子供・・・もとい青年(には見えないが)を何度も見て困惑顔だ。
やっと我に返ってアルカス様の名を呼べば、アルカス様からは満面の笑みでお礼を言われ、2人は更にツボに入ったのかひーひー言いながら暫く笑っていて。
最後はアルカス様に腹パンチされていたが。
アルカス様。ソレは全く効いてないようですよ・・・。
3人が門の向こうへ消えた後、ジョンがぽそっと言った。
「アルカス様、可愛かったっすね」
それに同意するように皆がウンウン首を振る。
「確かに、19才には見えないな」
ムスッとした仕草も成人には見えなかった。
「・・・そういえば、クラビスの嫁って言ってなかったか?」
「・・・・・・え?・・・・・・あ?」
・・・・・・
「・・・・・・・・・言ってたな。フォレスター家の三男とか19才とかに驚いてたけど、確かに言ってたな・・・」
ヤケクソのように叫んでたな。
しかしクラビスも人の子だったんだなあ。
あの人があんなに笑っている所なんか初めて見た。
いつも、無表情か腹の内を見せない人好きな笑顔しか見たことなかった。
それだけ気を許しているんだな。
ずっと捜していたもんな。
「ええっ!! 見た目犯罪ッぽくないっスか?! 大丈夫何スかね?!」
「一応っつか、ガッツリ成人してんだから問題ないはず・・・。見た目はアレだが」
「そもそも、そう大っぴらにしてるって事は領主様達公認ってことなわけで、俺達が口に出す事じゃあない」
「そうだな。とにかく驚いたが、よかった」
口々に言いながら皆が持ち場に戻っていった。
それから1時間も経たないうちに、また騒然となるとは露ほども思わずに。
後1時間くらいで昼だな、なんてジョンと話していたとき、平原から凄い早さで何かが来るのが見えて、咄嗟に剣の柄に手をかける。
「どうした?!」
詰め所にいたヤツらも気配を察知したのだろう。慌てて出てきた。
「何か来るのが見える・・・?」
目を凝らすと同時、声が聞こえた。
「アルカス様が倒れた! 悪いが領主邸に連絡を頼む!」
フェイの声だった。
「っ! 了解!! 誰か伝達魔導具を」
慌てて言えば、皆が素早く行動を開始する。
クラビスを見ると、アルカス様を抱えたまま、余裕の無い顔をしていた。
アルカス様は青白い顔でピクリともしない。
「まさか怪我を?! だがここにはそんなに危険な魔物は居ないはず」
俺が聞けば、フェイが答えた。
「大丈夫、怪我はないし危険なモノも居ない。ちょっとイレギュラーな事があって、意識を失ってしまっただけ。詳しくは言えないけど心配ない。ありがとう」
すぐに詰め所から声がかかった。
「領主邸に連絡繋がりました!」
「ありがとう。ちょっと話させてくれる? あと、クラビスは今、ポンコツだから少し詰め所の中で休ませてやって欲しい」
苦笑交じりでそう言って、フェイは魔導具で話し出した。
門を別のやつに任せて、
「クラビス、こっちへ座れ」
俺が声をかければ、寄る辺のない子供のような顔でチラッと見た後、素直に座った。
アルカス様を膝に抱えたまま、ぎゅっとしたまま俯いていて表情は分からない。
「・・・よく倒れるんだ」
「ん?」
クラビスが誰に言うでもなくボソッと呟く。
「最初は5日も眠ったままで。その後も日に何度も倒れるように眠って」
「うん」
俺は相づちをうつ。
「やっと見つかったのにずっと魔力欠乏で」
「・・・そうか」
アルカス様、そんな状態なのか。そりゃあ、中々表に出られないな。
「・・・消えてしまうんじゃないかって」
「・・・・・・そっか。辛いな」
そう言ったら、ゆっくり顔を上げて俺に視線を合わせた。
「大切な人を失う怖さは、俺も分かるつもりだ。・・・・・・俺は去年、嫁を亡くしてなあ。元々丈夫な方ではなくて、風邪をこじらせてぽっくりと。子供も居ない」
「・・・ケビンさん、その」
クラビスが申し訳なさそうに言う。
「気にしなさんな。大丈夫。お前はまだ失ってないし、今はお前の腕の中に生きてる。魔力欠乏以外は元気そうだ。それさえクリア出来れば大丈夫なんだろう?」
そう言ってニカッと笑ってやれば。
「・・・ありがとうございます」
声には力強さが戻っていた。
「領主邸に連絡つきました。ありがとうございます。・・・クラビス、ひとまず戻ろう。ケビンさん、お世話様でした」
フェイが戻ってきて、そのタイミングでクラビスが立ち上がった。
「失礼します」
そう言って笑った顔は作り物ではなく、自然と出た優しい顔だった。
急ぎ足で去って行く姿を見送っていると、ジョンが声をかけてきた。
「俺、今日、数時間しか立ってないのに、怒涛の展開にぶっ倒れそうッス」
他の連中も頷く。
「確かになあ。でも、たまにならこんな日もいいんじゃないか?」
そう言って皆で笑った。
早く元気になるといいな。
今日、俺は、いや俺達は衝撃的な場面に遭遇した。
俺達はここフォレスター領の領主邸のお膝元であるイースの街の西門を守る門衛だ。
ここの詰め所には常時20名の門衛がいる。各門も同様だ。
非番の奴も含めると100人は居るか。
そして今日の午前中の当番が俺ともう一人、まだ新人のジョンだった。
経験の豊富な先輩が新人と組んで教育するのが通常だ。当然、俺も熟練組なので、ジョンと組んでいた訳だが。
「はあ、朝のピークは過ぎたっすね、ケビン先輩」
「そうだな。ここはこの先に駆け出しの冒険者が行くくらいで、普段から往来は朝夕くらいしか忙しくはないから。ずっと気を張ってると疲れるぞ?」
俺がにこやかに言うと、ソっすね、と力を抜いた。
それから暫く、人もまばらなのでジョンに色々教えていると、こちらに向かってくる3人の人影が目に入った。
ジョンに目で促し、定位置に戻って様子を見ていると、2人には見覚えがあった。
「お、何だ? 珍しい組み合わせだな」
そう声をかけたのはSランクのクラビスにだ。もう一人はAランクのフェイ。
どちらもこんな所に来るようなヤツらじゃない。
怪訝に思って聞いてみると。
子供のお守りのようだった。
まだ10歳前後か?
小っさい。
フードで顔は見えないが、着ている服も上質で、いいとこのお坊ちゃん風だ。
だが、この2人を護衛にするには無理がある。
見た目は王子と儚げ美人だが、コイツらソロでガチ戦闘狂だからな。
金で動くヤツらじゃない。
だが、そうなるとこの子は何者だ?
次いで言った俺の言葉に2人が急に肩を震わせ、子供が死んだ目をしてギルドカードを首から掲げて。
「アルカス・フォレスター、19才。クラビスの『嫁』でっす!!」
・・・
・・・・・・
俺と、クラビス達のやり取りを黙って見ていたジョンは唖然として固まり。
2人は堪えきれずに噴き出して声を出して大笑いし始めた。
その声が詰め所にまで聞こえていたようで、皆して何事かと出てくる始末。
案の定、2人の大笑いとブスくれた子供・・・もとい青年(には見えないが)を何度も見て困惑顔だ。
やっと我に返ってアルカス様の名を呼べば、アルカス様からは満面の笑みでお礼を言われ、2人は更にツボに入ったのかひーひー言いながら暫く笑っていて。
最後はアルカス様に腹パンチされていたが。
アルカス様。ソレは全く効いてないようですよ・・・。
3人が門の向こうへ消えた後、ジョンがぽそっと言った。
「アルカス様、可愛かったっすね」
それに同意するように皆がウンウン首を振る。
「確かに、19才には見えないな」
ムスッとした仕草も成人には見えなかった。
「・・・そういえば、クラビスの嫁って言ってなかったか?」
「・・・・・・え?・・・・・・あ?」
・・・・・・
「・・・・・・・・・言ってたな。フォレスター家の三男とか19才とかに驚いてたけど、確かに言ってたな・・・」
ヤケクソのように叫んでたな。
しかしクラビスも人の子だったんだなあ。
あの人があんなに笑っている所なんか初めて見た。
いつも、無表情か腹の内を見せない人好きな笑顔しか見たことなかった。
それだけ気を許しているんだな。
ずっと捜していたもんな。
「ええっ!! 見た目犯罪ッぽくないっスか?! 大丈夫何スかね?!」
「一応っつか、ガッツリ成人してんだから問題ないはず・・・。見た目はアレだが」
「そもそも、そう大っぴらにしてるって事は領主様達公認ってことなわけで、俺達が口に出す事じゃあない」
「そうだな。とにかく驚いたが、よかった」
口々に言いながら皆が持ち場に戻っていった。
それから1時間も経たないうちに、また騒然となるとは露ほども思わずに。
後1時間くらいで昼だな、なんてジョンと話していたとき、平原から凄い早さで何かが来るのが見えて、咄嗟に剣の柄に手をかける。
「どうした?!」
詰め所にいたヤツらも気配を察知したのだろう。慌てて出てきた。
「何か来るのが見える・・・?」
目を凝らすと同時、声が聞こえた。
「アルカス様が倒れた! 悪いが領主邸に連絡を頼む!」
フェイの声だった。
「っ! 了解!! 誰か伝達魔導具を」
慌てて言えば、皆が素早く行動を開始する。
クラビスを見ると、アルカス様を抱えたまま、余裕の無い顔をしていた。
アルカス様は青白い顔でピクリともしない。
「まさか怪我を?! だがここにはそんなに危険な魔物は居ないはず」
俺が聞けば、フェイが答えた。
「大丈夫、怪我はないし危険なモノも居ない。ちょっとイレギュラーな事があって、意識を失ってしまっただけ。詳しくは言えないけど心配ない。ありがとう」
すぐに詰め所から声がかかった。
「領主邸に連絡繋がりました!」
「ありがとう。ちょっと話させてくれる? あと、クラビスは今、ポンコツだから少し詰め所の中で休ませてやって欲しい」
苦笑交じりでそう言って、フェイは魔導具で話し出した。
門を別のやつに任せて、
「クラビス、こっちへ座れ」
俺が声をかければ、寄る辺のない子供のような顔でチラッと見た後、素直に座った。
アルカス様を膝に抱えたまま、ぎゅっとしたまま俯いていて表情は分からない。
「・・・よく倒れるんだ」
「ん?」
クラビスが誰に言うでもなくボソッと呟く。
「最初は5日も眠ったままで。その後も日に何度も倒れるように眠って」
「うん」
俺は相づちをうつ。
「やっと見つかったのにずっと魔力欠乏で」
「・・・そうか」
アルカス様、そんな状態なのか。そりゃあ、中々表に出られないな。
「・・・消えてしまうんじゃないかって」
「・・・・・・そっか。辛いな」
そう言ったら、ゆっくり顔を上げて俺に視線を合わせた。
「大切な人を失う怖さは、俺も分かるつもりだ。・・・・・・俺は去年、嫁を亡くしてなあ。元々丈夫な方ではなくて、風邪をこじらせてぽっくりと。子供も居ない」
「・・・ケビンさん、その」
クラビスが申し訳なさそうに言う。
「気にしなさんな。大丈夫。お前はまだ失ってないし、今はお前の腕の中に生きてる。魔力欠乏以外は元気そうだ。それさえクリア出来れば大丈夫なんだろう?」
そう言ってニカッと笑ってやれば。
「・・・ありがとうございます」
声には力強さが戻っていた。
「領主邸に連絡つきました。ありがとうございます。・・・クラビス、ひとまず戻ろう。ケビンさん、お世話様でした」
フェイが戻ってきて、そのタイミングでクラビスが立ち上がった。
「失礼します」
そう言って笑った顔は作り物ではなく、自然と出た優しい顔だった。
急ぎ足で去って行く姿を見送っていると、ジョンが声をかけてきた。
「俺、今日、数時間しか立ってないのに、怒涛の展開にぶっ倒れそうッス」
他の連中も頷く。
「確かになあ。でも、たまにならこんな日もいいんじゃないか?」
そう言って皆で笑った。
早く元気になるといいな。
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