42 / 90
第二章 王都編
王都観光(という名のデート) 3
しおりを挟む
何だかんだあの店で結構時間食ってたみたいで、もうお昼近かった。
本当ならお茶してたのでもう少しお腹が保つはずだったんだけど、パアになっちゃったから、さすがの俺も腹の虫が抑えられない。
だって屋台からすっげーいい匂いするんだよ!
思わずキョロキョロしちゃうのは許して欲しい。
「気になる物を買っていこう。バッグもあるし、俺もかなり食べられるから心配ない」
「おお! そうだった! んじゃあ、あそこの串焼き?」
クラビスの提案に一も二もなく賛同して早速買い求める。
「らっしゃい! 可愛い坊やだな? 兄弟かい? サービスしてやるよ!」
「大人だから可愛いはいらないけどサービスは貰う。後、クラビスは旦那だから」
「・・・は?」
サラッと聞き流して訂正すると、ポカンとして手が止まってしまった。
「おっちゃん、焦げちゃうよ!」
「はっ! 危ない!」
慌ててひっくり返す。
「クラビス、コレって何の肉?」
「知らないで食べようとしてたのか。ボアの肉だよ。ちょっと癖があるけど、ここは香辛料で上手いこと消してある。美味しいと思うよ」
クラビスがどこぞのグルメリポーターみたいだ。
「兄ちゃん、よく分かってる! 王都でも1,2を争う旨さだぜ!」
おお!
ボアって、イノシシみたいなヤツかな?
「サービスしてくれるんだよね?」
それを聞いておっちゃんが破顔した。
「大人で兄ちゃんの嫁なんだっけ? 悪かったな。お詫びに二本ずつやるよ!」
「ありがとう、おっちゃん! ちなみにこの間20歳になりました!」
エッヘン! と胸を張る。
「止めなさい!」
クラビスに止められた。クラビスみたいに胸筋ないからダメか。
「なんか斜めな考えにいってるような気がするけど、違うからな? 嫁なんだから慎みを持てって意味だから!」
はあーっと溜息を吐いて顔を覆う。
「?」
そのやり取りを見ていたおっちゃんがクラビスに同情する。
「兄ちゃん、苦労しそうだな・・・。ガンバレ」
買った串焼きをバッグに入れておっちゃんに手を振ると、別なご馳走を探してウロウロする。
途中、果物を絞った生ジュースを買い、その先でクレープ生地みたいなので具材を包んだパンみたいなのを買い、最後にデザートとしてドーナツみたいな揚げた物に砂糖をまぶした物を買った。
・・・前に並んでたイケオジ、めちゃくちゃ買い込んでたが誰かのプレゼント用かな?
さすがに全部自分用とか言わないよな?
去り際、目が合ってにこっとされた。つられて俺も微笑み返した。
皆、バッグに入ってるから、出来たてで手ぶらでオッケー!
中央広場に休憩所があって、テーブルも椅子もあるから、座って料理を出して。
「いただきます!」
喉が渇いてたから、ジュースを一口。
「ウマっ!」
濃厚なのにサッパリしてる。
次に串焼き。待ってました!
「ん? 柔らかい! え、スパイシーで絶妙な焼き加減! おっちゃん、天才!!」
「さすがだな。自慢するだけある」
話しながら一塊を食べる。
「でもさすがに俺には量が多いなあ。串焼きの肉1個が俺のこぶし大って。しかも4個! コレってあの値段で妥当なの? 安くない?」
「ああ、ボアは少し癖があるって言ったろう? おそらく料理にするにはちょっと手間なんだと思う。そんなだから肉を買う人も少なくて、必然的に安くなる。それを購入して原価を安くしているんだろう」
なるほど。
そんで料理法は企業秘密って事か。
ふむふむ頷いてるうちに自分の分を食べ終えたクラビスが、俺の食べきれない分もペロリと完食した。唇に付いたタレを舌でチロッと舐める。
途端に夜の事を思い出して腹の奥がずくんとした。
ヤバいヤバい!
頭を振って霧散させる。
「ん?」
意味ありげに首を傾げる。
くそう、クラビスめ、絶対わざとやってる!
思考を切り替えて、残りのピタパンみたいなのを食べる。
「んん? アレ?」
「どうした?」
クラビスが心配そうに聞いてくるが、大丈夫。いや大丈夫でもない?
「コレって、マヨネーズだ! 何でこっちにあるの?!」
そもそも生卵使うから、こっちじゃ有り得ないって思い込んでた。
「ああ、やっぱり、あちらの世界の調味料だった?」
「うん。俺のいた世界の調味料だよ。美味しいから世界中に広まってるけど。コレがあるって事は地球から来た人がいたんだよね。凄いなあ。俺、料理はからっきしでさ」
料理無双は無理!
御飯美味しいし、作れなくても困らないと思うから、やんないよ?
「大丈夫だよ。俺が全てやってあげるから」
だからヤンデレな発言ヤメテ。
最後のドーナツもどきもしっかりとドーナツでした。大変美味しゅうございました。
本当ならお茶してたのでもう少しお腹が保つはずだったんだけど、パアになっちゃったから、さすがの俺も腹の虫が抑えられない。
だって屋台からすっげーいい匂いするんだよ!
思わずキョロキョロしちゃうのは許して欲しい。
「気になる物を買っていこう。バッグもあるし、俺もかなり食べられるから心配ない」
「おお! そうだった! んじゃあ、あそこの串焼き?」
クラビスの提案に一も二もなく賛同して早速買い求める。
「らっしゃい! 可愛い坊やだな? 兄弟かい? サービスしてやるよ!」
「大人だから可愛いはいらないけどサービスは貰う。後、クラビスは旦那だから」
「・・・は?」
サラッと聞き流して訂正すると、ポカンとして手が止まってしまった。
「おっちゃん、焦げちゃうよ!」
「はっ! 危ない!」
慌ててひっくり返す。
「クラビス、コレって何の肉?」
「知らないで食べようとしてたのか。ボアの肉だよ。ちょっと癖があるけど、ここは香辛料で上手いこと消してある。美味しいと思うよ」
クラビスがどこぞのグルメリポーターみたいだ。
「兄ちゃん、よく分かってる! 王都でも1,2を争う旨さだぜ!」
おお!
ボアって、イノシシみたいなヤツかな?
「サービスしてくれるんだよね?」
それを聞いておっちゃんが破顔した。
「大人で兄ちゃんの嫁なんだっけ? 悪かったな。お詫びに二本ずつやるよ!」
「ありがとう、おっちゃん! ちなみにこの間20歳になりました!」
エッヘン! と胸を張る。
「止めなさい!」
クラビスに止められた。クラビスみたいに胸筋ないからダメか。
「なんか斜めな考えにいってるような気がするけど、違うからな? 嫁なんだから慎みを持てって意味だから!」
はあーっと溜息を吐いて顔を覆う。
「?」
そのやり取りを見ていたおっちゃんがクラビスに同情する。
「兄ちゃん、苦労しそうだな・・・。ガンバレ」
買った串焼きをバッグに入れておっちゃんに手を振ると、別なご馳走を探してウロウロする。
途中、果物を絞った生ジュースを買い、その先でクレープ生地みたいなので具材を包んだパンみたいなのを買い、最後にデザートとしてドーナツみたいな揚げた物に砂糖をまぶした物を買った。
・・・前に並んでたイケオジ、めちゃくちゃ買い込んでたが誰かのプレゼント用かな?
さすがに全部自分用とか言わないよな?
去り際、目が合ってにこっとされた。つられて俺も微笑み返した。
皆、バッグに入ってるから、出来たてで手ぶらでオッケー!
中央広場に休憩所があって、テーブルも椅子もあるから、座って料理を出して。
「いただきます!」
喉が渇いてたから、ジュースを一口。
「ウマっ!」
濃厚なのにサッパリしてる。
次に串焼き。待ってました!
「ん? 柔らかい! え、スパイシーで絶妙な焼き加減! おっちゃん、天才!!」
「さすがだな。自慢するだけある」
話しながら一塊を食べる。
「でもさすがに俺には量が多いなあ。串焼きの肉1個が俺のこぶし大って。しかも4個! コレってあの値段で妥当なの? 安くない?」
「ああ、ボアは少し癖があるって言ったろう? おそらく料理にするにはちょっと手間なんだと思う。そんなだから肉を買う人も少なくて、必然的に安くなる。それを購入して原価を安くしているんだろう」
なるほど。
そんで料理法は企業秘密って事か。
ふむふむ頷いてるうちに自分の分を食べ終えたクラビスが、俺の食べきれない分もペロリと完食した。唇に付いたタレを舌でチロッと舐める。
途端に夜の事を思い出して腹の奥がずくんとした。
ヤバいヤバい!
頭を振って霧散させる。
「ん?」
意味ありげに首を傾げる。
くそう、クラビスめ、絶対わざとやってる!
思考を切り替えて、残りのピタパンみたいなのを食べる。
「んん? アレ?」
「どうした?」
クラビスが心配そうに聞いてくるが、大丈夫。いや大丈夫でもない?
「コレって、マヨネーズだ! 何でこっちにあるの?!」
そもそも生卵使うから、こっちじゃ有り得ないって思い込んでた。
「ああ、やっぱり、あちらの世界の調味料だった?」
「うん。俺のいた世界の調味料だよ。美味しいから世界中に広まってるけど。コレがあるって事は地球から来た人がいたんだよね。凄いなあ。俺、料理はからっきしでさ」
料理無双は無理!
御飯美味しいし、作れなくても困らないと思うから、やんないよ?
「大丈夫だよ。俺が全てやってあげるから」
だからヤンデレな発言ヤメテ。
最後のドーナツもどきもしっかりとドーナツでした。大変美味しゅうございました。
230
あなたにおすすめの小説
愛していた王に捨てられて愛人になった少年は騎士に娶られる
彩月野生
BL
湖に落ちた十六歳の少年文斗は異世界にやって来てしまった。
国王と愛し合うようになった筈なのに、王は突然妃を迎え、文斗は愛人として扱われるようになり、さらには騎士と結婚して子供を産めと強要されてしまう。
王を愛する気持ちを捨てられないまま、文斗は騎士との結婚生活を送るのだが、騎士への感情の変化に戸惑うようになる。
(誤字脱字報告は不要)
【完結】壊された女神の箱庭ー姫と呼ばれていきなり異世界に連れ去られましたー
秋空花林
BL
「やっと見つけたましたよ。私の姫」
暗闇でよく見えない中、ふに、と柔らかい何かが太陽の口を塞いだ。
この至近距離。
え?俺、今こいつにキスされてるの?
「うわぁぁぁ!何すんだ、この野郎!」
太陽(男)はドンと思いきり相手(男)を突き飛ばした。
「うわぁぁぁー!落ちるー!」
「姫!私の手を掴んで!」
「誰が掴むかよ!この変態!」
このままだと死んじゃう!誰か助けて!
***
男とはぐれて辿り着いた場所は瘴気が蔓延し滅びに向かっている異世界だった。しかも女神の怒りを買って女性が激減した世界。
俺、男なのに…。姫なんて…。
人違いが過ぎるよ!
元の世界に帰る為、謎の男を探す太陽。その中で少年は自分の運命に巡り合うー。
《全七章構成》最終話まで執筆済。投稿ペースはまったりです。
※注意※固定CPですが、それ以外のキャラとの絡みも出て来ます。
※ムーンライトノベルズ様でも公開中です。第四章からこちらが先行公開になります。
勇者になるのを断ったらなぜか敵国の騎士団長に溺愛されました
雪
BL
「勇者様!この国を勝利にお導きください!」
え?勇者って誰のこと?
突如勇者として召喚された俺。
いや、でも勇者ってチート能力持ってるやつのことでしょう?
俺、女神様からそんな能力もらってませんよ?人違いじゃないですか?
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。
2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。
ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。
異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。
二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。
しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。
再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。
異世界転生したと思ったら、悪役令嬢(男)だった
カイリ
BL
16年間公爵令息として何不自由ない生活を送ってきたヴィンセント。
ある日突然、前世の記憶がよみがえってきて、ここがゲームの世界であると知る。
俺、いつ死んだの?!
死んだことにも驚きが隠せないが、何より自分が転生してしまったのは悪役令嬢だった。
男なのに悪役令嬢ってどういうこと?
乙女げーのキャラクターが男女逆転してしまった世界の話です。
ゆっくり更新していく予定です。
設定等甘いかもしれませんがご容赦ください。
異世界転移して出会っためちゃくちゃ好きな男が全く手を出してこない
春野ひより
BL
前触れもなく異世界転移したトップアイドル、アオイ。
路頭に迷いかけたアオイを拾ったのは娼館のガメツイ女主人で、アオイは半ば強制的に男娼としてデビューすることに。しかし、絶対に抱かれたくないアオイは初めての客である美しい男に交渉する。
「――僕を見てほしいんです」
奇跡的に男に気に入られたアオイ。足繁く通う男。男はアオイに惜しみなく金を注ぎ、アオイは美しい男に恋をするが、男は「私は貴方のファンです」と言うばかりで頑としてアオイを抱かなくて――。
愛されるには理由が必要だと思っているし、理由が無くなれば捨てられて当然だと思っている受けが「それでも愛して欲しい」と手を伸ばせるようになるまでの話です。
金を使うことでしか愛を伝えられない不器用な人外×自分に付けられた値段でしか愛を実感できない不器用な青年
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる