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2ネイビー伯爵家での日々の始まり//幼少期
2-15 男同士の会話がわかりません
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それから数日、父上が僕とどんな会話をしたかったのか考えたのですが、思い当たりません。
「ねえ エディ、男同士の会話ってどんな会話?」
「え?男同士の会話って言ったら 女の子の話?」
「うーん、それは、なんか僕には難しそうなんだ。他には?」
「あー、男子って言ったらケンカ、というか戦いですかね?」
「戦い?」
「オレ、王立学園の騎士科行こうかと思ってたんで、けっこう周りも肉体派なヤツが多かったんすよ」
「え?エディ騎士科希望だったの?」
体つきがいいなあって思っていたけど、騎士志望だったんですね。騎士志望の執事見習い。流石エディです
「普通課程のクラスの中では3本の指に入ってたかな?」
「じゃあ 剣術教えて!」
騎士といえば剣術です。戦いっぽいですから父上とお話しできそうですよ。
「剣術ですかあ?」
それに 剣術が出来れば何かあった時には姉上を守れます。
「あ、今お嬢様を守れるって考えましたね」
う 流石 エディ 心を読まれました。
「まあ ビイ様の場合はまず自分の身を守って貰わないとね」
「自分の身?」
うーん自分はどうでもいいから姉上を守りたいんですけど…
「ダメですよ、自分はどうでもいいとか考えたらお嬢様も旦那様も奥様も悲しまれます。分かるでしょ?まあ、剣術はダメですね。刃物はうちの父親や母親にもトラウマになってそうだからなあ」
ああアレですね。僕はちょっと右の首筋に手をやります。もともとがかすり傷で何年もたって日焼けだってしているからもう傷なんて無いんです。だけどふとした時に、例えば僕の髪をまとめてくれる時とか、アリスはその見えない傷跡を撫でることがあって、僕は気づかないフリをしたけれど、いつもチリリと胸が痛みました。
「剣術は、やめた方がいいね」
「剣術は学園で教えてくれますからね」
すっごく残念だけど、学園で教えてくれるならいいかな、まだ2年も有るけど、そっと僕はため息をつきました。
「そっか……その時まで待つよ…」
「あー もう そんなにがっかりした顔をされると もう」
エディがせっかく整えてある髪を左手でガシガシと掻いきます。
「護身術、なら教えて差し上げます。上手になったら杖術も教えます。でもあくまでも護身です。ご自分の身を守ってください。お嬢様の事はクレアやオレが守りますから。いいですね」
返事をしないで頷くのがせめてもの抵抗です。何も教えて貰えないよりもずっといいのですが姉上は僕が守りたいのです。
「護身術や杖捌きは、旦那様もうちの父親も凄いっすよ。男同士の会話ってのはよく分かりませんけど、旦那様にも教わってみるのはどうですか?」
エディ 流石です男同士の会話、出来そうです。
「エディ!頼りになるなあ 今すぐ、教えてくれる?」
「ビイ様 この後すぐに家庭教師がいらっしゃるんですよ?護身術はその後です」
この日から、僕は少しずつエディに護身術を教わるようになって、父上とも護身術の話をするけれど、なんとなく父上が期待していたのとは違うような気もします。
「ねえ エディ、男同士の会話ってどんな会話?」
「え?男同士の会話って言ったら 女の子の話?」
「うーん、それは、なんか僕には難しそうなんだ。他には?」
「あー、男子って言ったらケンカ、というか戦いですかね?」
「戦い?」
「オレ、王立学園の騎士科行こうかと思ってたんで、けっこう周りも肉体派なヤツが多かったんすよ」
「え?エディ騎士科希望だったの?」
体つきがいいなあって思っていたけど、騎士志望だったんですね。騎士志望の執事見習い。流石エディです
「普通課程のクラスの中では3本の指に入ってたかな?」
「じゃあ 剣術教えて!」
騎士といえば剣術です。戦いっぽいですから父上とお話しできそうですよ。
「剣術ですかあ?」
それに 剣術が出来れば何かあった時には姉上を守れます。
「あ、今お嬢様を守れるって考えましたね」
う 流石 エディ 心を読まれました。
「まあ ビイ様の場合はまず自分の身を守って貰わないとね」
「自分の身?」
うーん自分はどうでもいいから姉上を守りたいんですけど…
「ダメですよ、自分はどうでもいいとか考えたらお嬢様も旦那様も奥様も悲しまれます。分かるでしょ?まあ、剣術はダメですね。刃物はうちの父親や母親にもトラウマになってそうだからなあ」
ああアレですね。僕はちょっと右の首筋に手をやります。もともとがかすり傷で何年もたって日焼けだってしているからもう傷なんて無いんです。だけどふとした時に、例えば僕の髪をまとめてくれる時とか、アリスはその見えない傷跡を撫でることがあって、僕は気づかないフリをしたけれど、いつもチリリと胸が痛みました。
「剣術は、やめた方がいいね」
「剣術は学園で教えてくれますからね」
すっごく残念だけど、学園で教えてくれるならいいかな、まだ2年も有るけど、そっと僕はため息をつきました。
「そっか……その時まで待つよ…」
「あー もう そんなにがっかりした顔をされると もう」
エディがせっかく整えてある髪を左手でガシガシと掻いきます。
「護身術、なら教えて差し上げます。上手になったら杖術も教えます。でもあくまでも護身です。ご自分の身を守ってください。お嬢様の事はクレアやオレが守りますから。いいですね」
返事をしないで頷くのがせめてもの抵抗です。何も教えて貰えないよりもずっといいのですが姉上は僕が守りたいのです。
「護身術や杖捌きは、旦那様もうちの父親も凄いっすよ。男同士の会話ってのはよく分かりませんけど、旦那様にも教わってみるのはどうですか?」
エディ 流石です男同士の会話、出来そうです。
「エディ!頼りになるなあ 今すぐ、教えてくれる?」
「ビイ様 この後すぐに家庭教師がいらっしゃるんですよ?護身術はその後です」
この日から、僕は少しずつエディに護身術を教わるようになって、父上とも護身術の話をするけれど、なんとなく父上が期待していたのとは違うような気もします。
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