巻き込まれて気づけば異世界 ～その配達員器用貧乏にて～

～ガーディアン～ 保護者って英語にするとこれなのね

わかった。とりあえず教会の事は気にすんな

 ちびっ子たちのやりたい事が教会１番だなぁ…  もっとこう子どもらしいの何か無いのかよ。

ワットよう…  どんな風に強くなりたいんだよ？  あれか、速さを生かして両手に短剣持って戦うとかどうよ？  風の魔法も使っちゃったりしてさ速さで敵を圧倒してやったりさ。そう言って見るとワットは目をキラキラさせながら「それ格好いいな！」と言っている。

ニットもさ…  何かあるだろ？もっと自分のやってみたいこと。お前さんはちゃんと自分の意見は言えるだろ？そう聞くと「…色んなオモチャや本を見てみたいとは思います」と言う。そう！  そういうのが俺は聞きたいの。

リズとフィオも！  女の子なんだろ？  服とか花とかお菓子とか、そういうのに興味は無いのか？  するとリズは「お花は興味あるよ…」  リズは「お菓子や綺麗な服は欲しいなぁ。」と言う。

だろ？  いんだよそんなもんで。これからは自分のやりたい事もっと考えてもよ。俺がそう言うがニットは「そんなことしてたら教会の事助けられないんじゃ…」と言ってくる。

よし、ハッキリと言っておいてやろう。俺が関わるからには『食』に関しては絶対改善させてやッから。任せとけ、伊達にあんな称号つけられてる訳じゃないところ見せてやっからな！

俺がハッキリとそう言うとちびっ子たちは突然泣き始めた。え？なに？  俺の言葉がそんなに染み渡った？

オロオロしつつ俺はメガネを見てみたが、メガネも何事かわからないらしく「≪巻き込まれた者≫ってそんなに信用される称号なんですか！？」と逆に聞かれた。それじゃないんだよな。

ちびっ子たちが泣き止み始めたのは１０分ほどたってからだった。おい、説明担当ニット君やどうしてそんな号泣か教えくださいよ。

「なんでって…  僕らだって教会を助けたくてこうやって冒険者になろうとしたんですよ？  まだ見習いのままなのに教会が少しでも助かる方法が見つかるし、自分達のやりたい事もできるかと思うと嬉しいに決まってるじゃないですか！」

お子さまに怒られました…  すみません、こっちの世界の事少しなめてました。よし、泣き止んだら気晴らしに体動かすか！  メガネ先生、訓練のとこ借りれます？  そう聞くと「大丈夫ですが、私はメガネ先生ではありません。」と言われた。やベェ…  思わず口からでた。

ちびっ子たちと訓練所へ移動してる途中ニットから「どれくらいまで鍛えて貰えるんですか？」と聞かれた。

あ、お前さんたちがやりたい事全部出来るようになるまでに決まってんだろ。