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翌日――
「ほう……なかなか住みやすそうな家ではないか」
不動産屋に案内された家を見て、クロノは感心した声を漏らす。
その後ろにはアリアフィーネと、両親から許可をもらったことでご機嫌なシェリルも一緒だ。
幼い見た目をしているとはいえ、クロノも男だ。
さすがにシェリルの両親も許可は出すまい……とクロノは踏んでいたのだが、どうやったのか、シェリルはバッチリ許可を取ってきたのである。
それはさておき。
場所は住宅区から少し離れているものの、木でできた二階建ての家はなかなかに居心地がよさそうだ。
一階にダイニングキッチンとなっており、二階には大きめの部屋が一つと、他に小さめの部屋が二つある。
大きめの部屋はクロノとアリアフィーネの寝室として使うとして、あとの二つのうち、どちらかをシェリルに使ってもらえばいいだろう。
「ご主人様、わたしはここがいいと思います。〝露天風呂〟まで付いてるなんて……最高です♪」
上機嫌に言うアリアフィーネ。
そう、彼女の言う通り、この家の庭には露天風呂が付いているのだ。
お湯はまきで沸かす必要があるものの、この都市には都市中に水路を張り巡らす技術があるので、水は引き放題である。
「わたくしもいいと思いますわ。前の住人が家具を残していってくれたのも、ポイントが高いのですの」
シェリルの言う通り、この家一階にはテーブルや椅子、ソファーなど、いくつかの家具が残っていた。
さすがに気持ちの問題があったのか、寝具類はなかったが……やはりそこらへんは新品を用意したいので、クロノたちには問題なしだ。
「よし、なら決まりだな」
他にも何件か回ったが、ここ以上にいい物件はなかった。
アリアフィーネもシェリルも気に入ったようだし、クロノはここに住むことに決める。
不動産のスタッフにも、家賃を半年分払うことで即決できると聞き、その場で払い、契約を交わした。
そしてそのまま、都市の家具屋にベッドや食器類などを買いに出かけるのだった。
◆
その日の晩――
「ふふっ、とっても気持ちいいですね、ご主人様……♡」
「そ、そうだな、アリアフィーネ……」
露天風呂の湯船に浸かりながら、アリアフィーネが話しかけると、クロノは顔を真っ赤にして応える。
今、クロノはアリアフィーネの胸に抱かれている。
一緒に床を過ごすことはあれど、こうして風呂をともにするのが初めてだったので、クロノは少し気恥ずかしいのだ。
「ふふ……っ、ご主人様、お顔がとっても赤いです。のぼせちゃいましたか? それとも……ふふふっ♡」
アリアフィーネが意味深な笑みを浮かべながら、クロノをさらに深く胸の中に抱き込む。
このあとどうなったのかは……言うまでもあるまい。
◆
時同じくして、露天風呂の外で――
「はわわわわわわわっ! お、お風呂でそんなことをしてしまいますの!?」
露天風呂の仕切りに耳を当てながら、シェリルが顔を真っ赤にする。
中から聞こえてくる声や音に、興奮してしまったようだ。
「ああ、クロノ様がどんどんアリアフィーネさんの色に染められていっちゃうと思うと――疼いてきちゃいますの……♡」
このお嬢様の性癖も、なかなかに難儀である。
☆★☆★☆
新作「妖刀に魅入られしスケルトン ~迷宮を支配し、無敵の軍勢を率いる《最強》の剣魔王~」を投稿しました!
そちらもよろしくお願いいたします!
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幼い見た目をしているとはいえ、クロノも男だ。
さすがにシェリルの両親も許可は出すまい……とクロノは踏んでいたのだが、どうやったのか、シェリルはバッチリ許可を取ってきたのである。
それはさておき。
場所は住宅区から少し離れているものの、木でできた二階建ての家はなかなかに居心地がよさそうだ。
一階にダイニングキッチンとなっており、二階には大きめの部屋が一つと、他に小さめの部屋が二つある。
大きめの部屋はクロノとアリアフィーネの寝室として使うとして、あとの二つのうち、どちらかをシェリルに使ってもらえばいいだろう。
「ご主人様、わたしはここがいいと思います。〝露天風呂〟まで付いてるなんて……最高です♪」
上機嫌に言うアリアフィーネ。
そう、彼女の言う通り、この家の庭には露天風呂が付いているのだ。
お湯はまきで沸かす必要があるものの、この都市には都市中に水路を張り巡らす技術があるので、水は引き放題である。
「わたくしもいいと思いますわ。前の住人が家具を残していってくれたのも、ポイントが高いのですの」
シェリルの言う通り、この家一階にはテーブルや椅子、ソファーなど、いくつかの家具が残っていた。
さすがに気持ちの問題があったのか、寝具類はなかったが……やはりそこらへんは新品を用意したいので、クロノたちには問題なしだ。
「よし、なら決まりだな」
他にも何件か回ったが、ここ以上にいい物件はなかった。
アリアフィーネもシェリルも気に入ったようだし、クロノはここに住むことに決める。
不動産のスタッフにも、家賃を半年分払うことで即決できると聞き、その場で払い、契約を交わした。
そしてそのまま、都市の家具屋にベッドや食器類などを買いに出かけるのだった。
◆
その日の晩――
「ふふっ、とっても気持ちいいですね、ご主人様……♡」
「そ、そうだな、アリアフィーネ……」
露天風呂の湯船に浸かりながら、アリアフィーネが話しかけると、クロノは顔を真っ赤にして応える。
今、クロノはアリアフィーネの胸に抱かれている。
一緒に床を過ごすことはあれど、こうして風呂をともにするのが初めてだったので、クロノは少し気恥ずかしいのだ。
「ふふ……っ、ご主人様、お顔がとっても赤いです。のぼせちゃいましたか? それとも……ふふふっ♡」
アリアフィーネが意味深な笑みを浮かべながら、クロノをさらに深く胸の中に抱き込む。
このあとどうなったのかは……言うまでもあるまい。
◆
時同じくして、露天風呂の外で――
「はわわわわわわわっ! お、お風呂でそんなことをしてしまいますの!?」
露天風呂の仕切りに耳を当てながら、シェリルが顔を真っ赤にする。
中から聞こえてくる声や音に、興奮してしまったようだ。
「ああ、クロノ様がどんどんアリアフィーネさんの色に染められていっちゃうと思うと――疼いてきちゃいますの……♡」
このお嬢様の性癖も、なかなかに難儀である。
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応援ありがとうございます!
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