愛しい人は誰のもの?

koyumi

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第10話

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 川嶋さんの後を追ってたどり着いた先は、川嶋さんの住む部屋だった。

「どうぞ。散らかってるけど。」
「えっ?い、いいの?」
「うん。もちろん。」
「あ、じゃ、あの、お邪魔します……」

 もしかしたら今日が地球最後の日なのかもしれない。
 だから願ったように、好きな人と一緒にいられるのかもしれない。そうでなければ他に何の因果があるというのだ。
 川嶋さんの、あの川嶋さんの部屋に___にゅ、入室できるとはっ!

「狭いけど、座れそうな場所にいて下さいね。ちょっと、冷蔵庫に入れてきますから。」

 意を決して川嶋さんの部屋の内部を目に焼き付ける。

 まず、飛び込んでくるのは__やはり、ベッド。
 川嶋さんらしいライラック色で寝心地の良さそうなカバーでコーディネートされている。んん?あれは……川嶋さんのパジャマ?かな?ベッドの端に綺麗にたたまれて置いてある。これもまたライラック色で、好きな色なんだろうなと予想できる。
 そしてカーテンは、純白だが、うっすら模様があるみたいだ。
 ラグは焦げ茶色でフワフワ系。その上に、真っ白なミニテーブル。家具類は全てホワイト系でまとまり、いわゆる”姫系”が好みのようだ。

「あ、あの……私、先にシャワー浴びてきていい?」

 シャワー?!いきなりっ?

「えっ、う、うん。」

「ごめんなさい。居酒屋っていろんな匂いがあるでしょ?だから私も臭くなっちゃうかなって。あの、私の後に町島さんも入ってくださいね。」

「ああ、はい……」

 なるほど。確かに居酒屋はイカやら肉やらアルコールの匂いが充満してるし、女の子はそういう匂いが部屋に染み付くのは嫌なんだろうな。
 …………ん?でも、俺にも入れって……そんなに嫌なのかな。あの匂いが……。
 それに、ここでシャワーなんか浴びても着替えなどない。

「でも、この匂いが嫌なんだよなぁ。川嶋さんは。」

 どうしようかと悩んでいると、川嶋さんの声がした。

「町島さーん、ちょっと助けてくださぁい。」

 助けて…?な、何があったんだ?

 
 俺は急いで川嶋さんのいる浴室に向かい、ドア越しに声をかけた。

「川嶋さん?どうしました?」

「ごめんなさい。私、うっかりしてて、足拭きマットを置き忘れちゃったの。床が濡れると良くないから取ってもらっていい?鏡の横のハンガーにかけてあるから。」

 川嶋さんのいう通りの場所へ視線を向けると、確かに足拭きマットがあった。
 なるほど、この距離だと浴室からは届かないな。床が濡れてしまう。

 俺は、川嶋さんに言われた通り、足拭きマットを入り口にひいた、

「川嶋さん、もう大丈夫だからね。」
 すりガラス越しに声をかけておいた。

「ありがとう。」
《バンッ》

__ん?んん?


「なっ、か、川嶋、さ、ん!!」


 いや、まさか、まさか、ほ、ホンモノ?!


 すりガラスのドアがいきなり開いた。そしてそこには、湯上りの、超絶セクシーな全裸の川嶋さんがいた。
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