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後日談
ふきげんなかみさま 3
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「……なに、その顔。やっぱり反省してないみたいだね」
「だっ……、だって、なにを反省すればいいのか分かんないよ! 理由を言ってくれないとっ……」
「いやだ。口に出すのも苛々する」
「ええっ!? そ、そこまで……? あっ、や、ゆび入れないでっ……!」
止める間もなく、千歳の長い指がずぶずぶと膣内に侵入してくる。その指先をわずかに曲げて引っ掛けるように抜き差しされ、私は千歳の肩にしがみつきながら喘いだ。
千歳を怒らせた原因を必死に考えようとしているのに、こんな風に快感を与えられたら考え事なんてできるわけがない。それは千歳だって分かっているはずだが、私を困らせるためにわざとこうしているのだろう。
「あ、はぁっ……ち、とせぇ、ゆび……っ」
「うん? なぁに、ひかり。思い出した?」
「や、わかんな……っ、まって、ちゃんと考えるからっ、指ぬいてっ……!」
「へえ、抜いていいんだね。分かったよ」
必死の懇願に、千歳は意外にも素直に頷いてくれる。しかし、それにほっとして力を抜いた途端、挿入されたままの二本の指が私の感じる場所をぐっと押し込んで刺激した。
「やあぁっ!? や、ちとせっ、そこ……っ!」
「うん、知ってるよ。ここをこうやってぐりぐりってすると、ひかりはすぐに気を遣っちゃうんだよね」
「ふ、ああぁっ! ひんっ、あ、いっ、ちゃうぅ……っ」
ぞくぞくと悪寒にも似た快感が押し寄せてくる。いつもこうして千歳に弱点を責められて何度も達してしまうのだ。
私の溢れさせた愛液によるぐちゃぐちゃという音を聞きながら、襲ってくる快感を受け入れようと身構えた。
「──ああ、ごめんね? 抜いてほしいんだったっけ」
「んんっ! ……は、えっ……?」
しかし、またしても絶頂に達することはできなかった。私が果てる直前に千歳が指を引き抜いたからだ。
「ああ、やぁっ……いじわるっ……!」
「意地悪なのはひかりでしょう? 僕を傷つけておいて、自分のしたことをちっとも覚えてないんだから」
「そんなこと、言われてもっ……! ね、ちゃんと謝るからっ、もう教えて?」
二度もおあずけを食らったことで焦れた私は、縋るように千歳の腕に触れた。
だって、本当に身に覚えが無いのだ。海くんに連絡先をもらったことで千歳が怒るなんて露ほども思っていなかったけれど、逆の立場で考えてみたら確かに面白くない。現に、今日千歳が女の子に連絡先をもらうのを見てしまった時だって気持ちの良いものではなかった。
それについては軽率だったと反省しているが、千歳の不機嫌の理由はそれだけではないという。そうなるともう本当にお手上げなのだ。それに、しっかり考えてみようにも体を弄ばれてしまえばそれどころではなくなってしまう。
「……はあ。仕方ないな」
「う……ご、ごめん」
「しょうがないから教えてあげる。とりあえず、一回ハメてからね」
「は、めっ……!? ちょ、ちょっと、なにそれっ」
「まぐわうって意味なんでしょう? この前てれびで見たよ。まあ、そんなのどうでもいいから力抜いて」
千歳の口から聞きなれない下品な言葉が出てきたことに驚いている私を後目に、千歳がひょいっと両脚を抱える。自動的に開かされた脚を閉じる間も無く、濡れそぼった中心に彼の滾りが押し付けられた。
「あんっ……! あ、ちとせぇっ」
「ふふっ、ひくひくしてる。可愛い……でも一気に挿れたらひかりはすぐイくだろうから、ゆっくり挿れてあげるね?」
「え……っ、あっ!」
先ほどから焦らされて燻った熱を早く解放したかったのに、千歳はそんな私の思惑を見透かしているかのようだった。
そして、ゆっくりと千歳の先端が私の中を割り開いて侵入してくる。急かしたくなるほど慎重に押し入ってくるその圧迫感に表情こそ歪めたけれど、それだけでは達することができない。きっと千歳の言う通り、ひと息に挿入されていたらその刺激だけで達していただろう。
私をとことん焦らすつもりでいることを悟って、恨めしく思いながら千歳を見上げると彼はにやりと口元を歪めた。
「そんな顔してもだーめ。まだ欠片も反省できてないでしょう?」
「っ……! ぁ、んんっ……」
「ほら、もうすぐ一番奥に当たるよ。イかないように堪えてね」
「んっ、ああっ! ……っ、はあ、あっ」
ぷちゅう、と千歳の丸みを帯びた先端が最奥を小突いた。いつもならそのまますぐに律動が始まるのに、今日の千歳は私の膣内を味わうかのように微かに腰を揺らすだけだ。
「ぁあ、やっ……! ちとせ、もうっ……」
「うん? ……ああ、答えを教えてほしいんだっけ? ひかりの御陰が気持ちいいから忘れてたよ。さっきイけなかったせいか、僕のをぎゅうぎゅうって締め付けて……ふふっ、かわいい」
うっとりとした口調で言われて、私はいたたまれなくなって目をつぶった。しかし、それを咎めるようにいきなり腰を突き上げられてしまう。
「あああっ! っ、やぁ、なんでっ」
「ちゃんと僕を見てて。目を逸らしたらだめだよ、ひかり」
「ひ、あっ、んんんっ……!」
「そう、良い子だね。それじゃあ、良い子のひかりには答えを教えてあげる」
そう言って千歳は、ベッドに組み敷かれている私の体を抱き起こした。胡座をかく千歳の上に乗り上げる格好になって、挿入されたままの彼のものがさらに奥まで入り込む。その圧迫感に耐えながら、私は千歳の目を見つめて彼の言葉を待った。
「…………およめさんになる、って」
「っ、え……?」
「あいつが引っ越す日、ひかりが言ったんだよ。わんわん泣きながら、『おおきくなったら、かいくんのおよめさんになる』……って」
思いもよらない答えに、私はただ何度もまばたきを繰り返すことしかできなかった。呆けた顔のまま何も言わない私に向かって、千歳は不機嫌そうな声音で言い募る。
「ひかり、あの男のことが好きだったんでしょう? だから毎日のように喧嘩しても次の日にはまた一緒に遊んで、そのうえやっとあいつが消えてくれると思ったら結婚の約束までして」
「え、あの、ちょっと待って」
「僕の知ってる限り、ひかりが初めて好きになったのはあいつだよ。その後も何人かろくでもない男を好きになったみたいだけど、結婚まで誓ったのはあいつだけだし」
「ち、千歳、あの……」
「僕が元から人間ならよかったの? ひかり、前に言ったよね。僕はきっと戸籍っていうものが無いから結婚はできないんだって。でも知ってるよ、お父さんお母さんに早く籍を入れろって言われてること。あいつなら何も問題なくひかりと結婚できるもんね、だからあいつと夫婦になるつもり?」
「まっ、待ってってば!!」
堰を切ったように言葉を連ねる千歳の口を無理やり塞ぐ。もご、とまだ何か言いたげにその唇が動いたけれど、私の手でそれは遮られた。
「あの……要するに、私が小さい頃、海くんのお嫁さんになるって言ったことを怒ってるの?」
「そうだよ。嫌でも覚えてる」
「そ、そう……それで、海くんが戻ってきたから本当に結婚するんじゃないかって?」
「うん。だってあいつはひかりと結婚できる」
僕はできないのに、と千歳がぽつりと呟いた。
いじけたようなその姿を見ていたら、口元が緩んでしまうのを抑えることができなかった。堪えきれずにぷっと吹き出して、それから拗ねてしまった千歳の両頬に手を添えて語りかける。
「……あのね、千歳。それ、やきもちっていうんだよ」
千歳をあれほどまで怒らせた原因。それは、そのたった四文字に尽きるだろう。
可笑しさと愛しさから笑みが治まらない私を、千歳はまだ不満そうな表情で見つめている。
「……やきもち、って。僕が悋気を起こしただけって言いたいの?」
「そうだよ。だって、私が海くんと結婚しちゃうかもしれないって思ったら苛々したんでしょ? それはやきもちだよ」
「そんな単純な話じゃないよ」
「そうかな? 私にはただやきもち焼いてるようにしか聞こえないけど」
ついさっきまで怒りをぶつけてくる千歳に恐怖すら感じたのに、今はただただ彼が愛しくて仕方ない。千年を生きた"元"神様であっても、大切なものを誰かに取られてしまうことは何より気に食わないようだ。そしてその「大切なもの」に自分が入っているのだと思うと、それだけで胸がいっぱいになる。
「ふふっ、千歳、かわいい。だいすき」
どうしようもなく彼が愛おしく思えて、私はそのさらさらとした髪を撫でた。幼馴染に名刺を渡されただけで嫉妬してしまうなんて、千歳にも案外可愛いところがあるじゃないか。
そんなことを思いながら穏やかな気持ちで千歳の頭を撫でていたのだが、しばらくすると彼が何やら低い声でぼそりと呟いた。
「……反省、してないみたいだね」
「えっ? ひっ、あ、ぁああっ!?」
ずちゅっと音を立てて、中に挿入されたままの千歳自身で突き上げられる。すっかり忘れていたけれど、そういえば繋がったままだった。
逃げられないように私の腰を押さえつけながら、千歳が何度も膣内を穿つ。自分の体重も加わったせいで、さっきより深くまで千歳に侵入を許してしまっていた。
「覚悟しなよ、ひかり。僕を怒らせた挙句、馬鹿にして笑うなんていい度胸だ」
「ちっ、ちが……っ、あっ、あ! ちがうっ、ばかにしてないっ、可愛いなって思って……!」
「同じことだよ。今夜はきみが泣いて喚いても、僕のことしか考えられなくなるまで抱き潰すからね」
やばい、と思った時にはもう遅い。嫌になるほど美しい笑みを浮かべる千歳を見て、背中に冷や汗が伝うのを感じた。
「だっ……、だって、なにを反省すればいいのか分かんないよ! 理由を言ってくれないとっ……」
「いやだ。口に出すのも苛々する」
「ええっ!? そ、そこまで……? あっ、や、ゆび入れないでっ……!」
止める間もなく、千歳の長い指がずぶずぶと膣内に侵入してくる。その指先をわずかに曲げて引っ掛けるように抜き差しされ、私は千歳の肩にしがみつきながら喘いだ。
千歳を怒らせた原因を必死に考えようとしているのに、こんな風に快感を与えられたら考え事なんてできるわけがない。それは千歳だって分かっているはずだが、私を困らせるためにわざとこうしているのだろう。
「あ、はぁっ……ち、とせぇ、ゆび……っ」
「うん? なぁに、ひかり。思い出した?」
「や、わかんな……っ、まって、ちゃんと考えるからっ、指ぬいてっ……!」
「へえ、抜いていいんだね。分かったよ」
必死の懇願に、千歳は意外にも素直に頷いてくれる。しかし、それにほっとして力を抜いた途端、挿入されたままの二本の指が私の感じる場所をぐっと押し込んで刺激した。
「やあぁっ!? や、ちとせっ、そこ……っ!」
「うん、知ってるよ。ここをこうやってぐりぐりってすると、ひかりはすぐに気を遣っちゃうんだよね」
「ふ、ああぁっ! ひんっ、あ、いっ、ちゃうぅ……っ」
ぞくぞくと悪寒にも似た快感が押し寄せてくる。いつもこうして千歳に弱点を責められて何度も達してしまうのだ。
私の溢れさせた愛液によるぐちゃぐちゃという音を聞きながら、襲ってくる快感を受け入れようと身構えた。
「──ああ、ごめんね? 抜いてほしいんだったっけ」
「んんっ! ……は、えっ……?」
しかし、またしても絶頂に達することはできなかった。私が果てる直前に千歳が指を引き抜いたからだ。
「ああ、やぁっ……いじわるっ……!」
「意地悪なのはひかりでしょう? 僕を傷つけておいて、自分のしたことをちっとも覚えてないんだから」
「そんなこと、言われてもっ……! ね、ちゃんと謝るからっ、もう教えて?」
二度もおあずけを食らったことで焦れた私は、縋るように千歳の腕に触れた。
だって、本当に身に覚えが無いのだ。海くんに連絡先をもらったことで千歳が怒るなんて露ほども思っていなかったけれど、逆の立場で考えてみたら確かに面白くない。現に、今日千歳が女の子に連絡先をもらうのを見てしまった時だって気持ちの良いものではなかった。
それについては軽率だったと反省しているが、千歳の不機嫌の理由はそれだけではないという。そうなるともう本当にお手上げなのだ。それに、しっかり考えてみようにも体を弄ばれてしまえばそれどころではなくなってしまう。
「……はあ。仕方ないな」
「う……ご、ごめん」
「しょうがないから教えてあげる。とりあえず、一回ハメてからね」
「は、めっ……!? ちょ、ちょっと、なにそれっ」
「まぐわうって意味なんでしょう? この前てれびで見たよ。まあ、そんなのどうでもいいから力抜いて」
千歳の口から聞きなれない下品な言葉が出てきたことに驚いている私を後目に、千歳がひょいっと両脚を抱える。自動的に開かされた脚を閉じる間も無く、濡れそぼった中心に彼の滾りが押し付けられた。
「あんっ……! あ、ちとせぇっ」
「ふふっ、ひくひくしてる。可愛い……でも一気に挿れたらひかりはすぐイくだろうから、ゆっくり挿れてあげるね?」
「え……っ、あっ!」
先ほどから焦らされて燻った熱を早く解放したかったのに、千歳はそんな私の思惑を見透かしているかのようだった。
そして、ゆっくりと千歳の先端が私の中を割り開いて侵入してくる。急かしたくなるほど慎重に押し入ってくるその圧迫感に表情こそ歪めたけれど、それだけでは達することができない。きっと千歳の言う通り、ひと息に挿入されていたらその刺激だけで達していただろう。
私をとことん焦らすつもりでいることを悟って、恨めしく思いながら千歳を見上げると彼はにやりと口元を歪めた。
「そんな顔してもだーめ。まだ欠片も反省できてないでしょう?」
「っ……! ぁ、んんっ……」
「ほら、もうすぐ一番奥に当たるよ。イかないように堪えてね」
「んっ、ああっ! ……っ、はあ、あっ」
ぷちゅう、と千歳の丸みを帯びた先端が最奥を小突いた。いつもならそのまますぐに律動が始まるのに、今日の千歳は私の膣内を味わうかのように微かに腰を揺らすだけだ。
「ぁあ、やっ……! ちとせ、もうっ……」
「うん? ……ああ、答えを教えてほしいんだっけ? ひかりの御陰が気持ちいいから忘れてたよ。さっきイけなかったせいか、僕のをぎゅうぎゅうって締め付けて……ふふっ、かわいい」
うっとりとした口調で言われて、私はいたたまれなくなって目をつぶった。しかし、それを咎めるようにいきなり腰を突き上げられてしまう。
「あああっ! っ、やぁ、なんでっ」
「ちゃんと僕を見てて。目を逸らしたらだめだよ、ひかり」
「ひ、あっ、んんんっ……!」
「そう、良い子だね。それじゃあ、良い子のひかりには答えを教えてあげる」
そう言って千歳は、ベッドに組み敷かれている私の体を抱き起こした。胡座をかく千歳の上に乗り上げる格好になって、挿入されたままの彼のものがさらに奥まで入り込む。その圧迫感に耐えながら、私は千歳の目を見つめて彼の言葉を待った。
「…………およめさんになる、って」
「っ、え……?」
「あいつが引っ越す日、ひかりが言ったんだよ。わんわん泣きながら、『おおきくなったら、かいくんのおよめさんになる』……って」
思いもよらない答えに、私はただ何度もまばたきを繰り返すことしかできなかった。呆けた顔のまま何も言わない私に向かって、千歳は不機嫌そうな声音で言い募る。
「ひかり、あの男のことが好きだったんでしょう? だから毎日のように喧嘩しても次の日にはまた一緒に遊んで、そのうえやっとあいつが消えてくれると思ったら結婚の約束までして」
「え、あの、ちょっと待って」
「僕の知ってる限り、ひかりが初めて好きになったのはあいつだよ。その後も何人かろくでもない男を好きになったみたいだけど、結婚まで誓ったのはあいつだけだし」
「ち、千歳、あの……」
「僕が元から人間ならよかったの? ひかり、前に言ったよね。僕はきっと戸籍っていうものが無いから結婚はできないんだって。でも知ってるよ、お父さんお母さんに早く籍を入れろって言われてること。あいつなら何も問題なくひかりと結婚できるもんね、だからあいつと夫婦になるつもり?」
「まっ、待ってってば!!」
堰を切ったように言葉を連ねる千歳の口を無理やり塞ぐ。もご、とまだ何か言いたげにその唇が動いたけれど、私の手でそれは遮られた。
「あの……要するに、私が小さい頃、海くんのお嫁さんになるって言ったことを怒ってるの?」
「そうだよ。嫌でも覚えてる」
「そ、そう……それで、海くんが戻ってきたから本当に結婚するんじゃないかって?」
「うん。だってあいつはひかりと結婚できる」
僕はできないのに、と千歳がぽつりと呟いた。
いじけたようなその姿を見ていたら、口元が緩んでしまうのを抑えることができなかった。堪えきれずにぷっと吹き出して、それから拗ねてしまった千歳の両頬に手を添えて語りかける。
「……あのね、千歳。それ、やきもちっていうんだよ」
千歳をあれほどまで怒らせた原因。それは、そのたった四文字に尽きるだろう。
可笑しさと愛しさから笑みが治まらない私を、千歳はまだ不満そうな表情で見つめている。
「……やきもち、って。僕が悋気を起こしただけって言いたいの?」
「そうだよ。だって、私が海くんと結婚しちゃうかもしれないって思ったら苛々したんでしょ? それはやきもちだよ」
「そんな単純な話じゃないよ」
「そうかな? 私にはただやきもち焼いてるようにしか聞こえないけど」
ついさっきまで怒りをぶつけてくる千歳に恐怖すら感じたのに、今はただただ彼が愛しくて仕方ない。千年を生きた"元"神様であっても、大切なものを誰かに取られてしまうことは何より気に食わないようだ。そしてその「大切なもの」に自分が入っているのだと思うと、それだけで胸がいっぱいになる。
「ふふっ、千歳、かわいい。だいすき」
どうしようもなく彼が愛おしく思えて、私はそのさらさらとした髪を撫でた。幼馴染に名刺を渡されただけで嫉妬してしまうなんて、千歳にも案外可愛いところがあるじゃないか。
そんなことを思いながら穏やかな気持ちで千歳の頭を撫でていたのだが、しばらくすると彼が何やら低い声でぼそりと呟いた。
「……反省、してないみたいだね」
「えっ? ひっ、あ、ぁああっ!?」
ずちゅっと音を立てて、中に挿入されたままの千歳自身で突き上げられる。すっかり忘れていたけれど、そういえば繋がったままだった。
逃げられないように私の腰を押さえつけながら、千歳が何度も膣内を穿つ。自分の体重も加わったせいで、さっきより深くまで千歳に侵入を許してしまっていた。
「覚悟しなよ、ひかり。僕を怒らせた挙句、馬鹿にして笑うなんていい度胸だ」
「ちっ、ちが……っ、あっ、あ! ちがうっ、ばかにしてないっ、可愛いなって思って……!」
「同じことだよ。今夜はきみが泣いて喚いても、僕のことしか考えられなくなるまで抱き潰すからね」
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