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後日談
ふきげんなかみさま 2
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「さて、ひかり。お仕置きを始めようか」
唐突に告げられた言葉の意味を理解する前に、私の体はベッドに押し倒された。え、と短く声を上げたけれど、すぐに千歳の唇がそれを遮る。そのまま性急に舌を差し込まれて、抵抗しようと伸ばした手も難なく絡め取られてしまった。
「ん、ぁ……っ! ふっ、はぁっ、ち、千歳? なにっ……」
「なに、じゃないでしょう? お仕置きを始めるって言ったんだよ。ひかりがちゃんと反省するまでね」
「お、おしおきって……なんで!? 私、何も悪いこと……っ」
「したよ。覚えてないの?」
冷たく言い放つと、千歳は私の着ていたパジャマの袷を引き裂くように開いた。ぶちぶちっと糸の切れる音がして、取れてしまったボタンが床に転がる。その強引さに思わず息を詰めると、露わになった胸元に千歳が素早く噛み付いてきた。
──私、何かしたっけ!?
千歳の言動を見る限り、これはかなり怒っているようだ。普段はどちらかと言えばのほほんとしていることの多い千歳が、こんな風に乱暴に私を組み敷いたことなんてあっただろうか。いや、まあ、半ば強引に抱かれたことも何回かあるにはあるけれど、「気持ちよくしてあげるから、いいよね?」なんて優しく言いくるめられた末のことだ。今みたいにボタンが弾け飛ぶほど無理やり服を脱がされたことなんて、ただの一度もない。
「まっ、待って! ちょっと、なんで怒ってるかだけでも教えてよ! 本当に分かんない!」
「……そう。ちっとも身に覚えがないの?」
首筋や乳房に歯を立てていた千歳が、じろりと私の顔を覗き込む。その視線の鋭さに怯みながら、私はなんと答えようか頭の中でぐるぐると考えを巡らせた。
正直言って、全く身に覚えがない。千歳がこの現世に帰ってきてから、特にこれといった問題もなく仲良く過ごしてきたはずだと思っていた。
千歳とのことで問題があると言えば、詳しい事情を知らない両親から「一緒に住むんだったら籍くらい入れなさい」と口を酸っぱくして言われていることくらいだろうか。千歳には秘密だが、顔を合わせるたびにしつこくそんなことを言われているのだ。
千歳があの天足穂神社の神様だったのだと真実を両親に話すべきなのか、私は未だに悩んでいる。とりあえず今のところは「会社を辞めて旅行をしていた最中に出会った人」で、「最近偶然再会して恋人になった」……ということにしているけれど、我が家に千歳を連れてきた当初はあまり良い顔をされなかった。自分で言うのも何だが、親からしてみれば自分の娘が得体の知れない男といきなり一緒に住むと言うのだから渋るのも頷ける。
そこを何とか説得して、今は実家と繋がった離れで千歳と二人暮らしている。最初は意固地になって一切口を利いてくれなかったお父さんも、最近では千歳の人懐こさに絆されたのか「今度渓流釣りに連れてってやる」なんて嬉しそうに千歳を誘っていた。きっと息子が出来たようで嬉しいのだろうが、だからこそ早く正式に結婚してほしいらしい。
──話が逸れたが、とにかく千歳を怒らせるような事柄は思い当たらない。分かったふりをしたところで千歳には通用しないことは百も承知だから、私はぼそりと「ごめん、全然分かんない」と音を上げた。しかし、それを聞いた千歳はさらに表情を曇らせた。
「……全然分からないなんて、余計に苛々する。僕は教えてあげないから、自分で考えて」
「え」
「え、じゃない。そもそも夜になるまでは待ってあげたんだから、これ以上は譲歩しないよ」
千歳はそう吐き捨てると、私の左肩にがりっと強く噛みついた。それまでは甘噛みする程度の強さだったのに、確かに痛みを感じるほど力を込めて噛まれたことで私は思わず顔をしかめる。
その痛みに呻きながら、私は必死に考えた。これほどまでに千歳を怒らせた原因は何かを。
今日の夕飯のコロッケを、千歳より一つ多く食べたことだろうか。それとも、昨日こっそり一人でプリンを食べたのがバレたのだろうか。
でも、そういった食べ物関係で千歳が怒ったことなんてただの一度も無い。むしろ、自分の好物であっても「ひかりが食べなよ」なんて言って私に分けてくれることの方が多いのだ。
千歳を怒らせるもの。ということは、きっと原因は千歳が何より好きなものにある。
食べ物以外で、千歳の心を動かすものといえば──。
「あ……っ、ま、さか」
「……うん? やっと分かった?」
「わ……わたし? あの、今日、海くんに名刺もらったから……? あっ、痛っ!」
恐る恐るそう口にした瞬間、一際強く肩を噛まれた。千歳の歯が肌に食い込んで、ぎりぎりと音を立てる。
「……半分、当たり。でも、それだけじゃないよ」
「なっ、なんでっ……!? やぁっ、いたいっ、痛い痛い痛い!」
耐えきれずに叫ぶと、ようやく食い込んだ歯が離れていった。じんじんと痛む肩口を見てみれば、そこにはくっきりと歯型が刻まれ血まで滲んでいる。
やっぱり、千歳は昼間の出来事に対して怒っているのだ。昔馴染みとの再会にはしゃいでいたけれど、千歳から見れば突然現れた男に連絡先を渡されて喜んでいるようにしか見えなかったのだろう。「半分正解」という言葉は引っかかるが、とにかく千歳の怒りを鎮めたくて私は叫んだ。
「ご、ごめん千歳! でも別に海くんはそういうんじゃなくて、ただの友達だよ!? 千歳が心配するようなことはっ……!」
「分かってるよ。だから言ったでしょう、半分正解だって。僕が怒ってるのは、もっと昔のことだよ。それを思い出して苛々してるんだ」
「も……もっと、昔……?」
やっと原因が分かったと思ったのに、千歳の表情は険しいままだ。それどころか眉間の皺はさらに深くなって、がつんと歯がぶつかるほど乱暴に口づけられる。そして千歳の手が私の下半身をまさぐったかと思うと、その指先が無遠慮に秘所に触れた。
「やっ……! ち、ちとせっ、やめて……!」
「いやだ。ちょっと黙りなよ」
「な……っ、あ! や、あっ、んんっ!」
下着の上からいきなり敏感な場所に触れられ、思わず体が強張る。しかし、数度その窪みを撫でられただけでくちゅくちゅといやらしい水音が聞こえてきた。
「ん、あっ……、やぁっ」
「ふふっ、やらしい音……僕がこんなに怒ってるっていうのに、それでも気持ちよくなっちゃうんだ?」
「やっ……! だ、だって、千歳がっ……んんぅっ!」
責めるような口調で言われて顔が熱くなる。でも、こんな風に少しの刺激でも感じるようになってしまったのは千歳のせいに他ならないのだ。
初めてこの体を抱いたのは千歳だし、最近ではなんだかんだと理由をつけてほぼ毎日肌を重ねている。それに千歳がここに帰ってくるまでの空白の十年間だって、私は彼のことだけを考えて過ごしてきた。指先で少し触れられただけなのに体が期待してしまっても、それは仕方のないことだと心の内で反論する。
「あーあ、もうこんなに濡らして……ほら、見える? 僕の指、ひかりの蜜でびしょ濡れだよ」
「あ……っ、や、あっ」
「ここも、すごい勃起してる。この蜜、ここに塗りたくったらどうなるかな?」
「ひっ……! あっ! あっ、ああっ、そ、そんなに擦ったらっ、いっ、ちゃうぅっ……!」
蜜を纏った指で硬くなった花芽を扱かれて、私の体はいとも簡単に絶頂へと上り詰めようとする。しかし、その直前でなぜか千歳はぱっと手を離してしまった。
「ひ、あ……っ? えっ……なん、で」
「どうしたの? 不思議そうな顔して。まさか、いつもみたいにイかせてもらえるとでも思った?」
にやりと口角を吊り上げた千歳は、息を乱す私を嘲るように見下ろした。彼の言う通り、あのまま絶頂に達するものとばかり思っていた私はぐっと唇を噛み締める。その表情を見て、千歳はさらに眉間の皺を深くした。
唐突に告げられた言葉の意味を理解する前に、私の体はベッドに押し倒された。え、と短く声を上げたけれど、すぐに千歳の唇がそれを遮る。そのまま性急に舌を差し込まれて、抵抗しようと伸ばした手も難なく絡め取られてしまった。
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「したよ。覚えてないの?」
冷たく言い放つと、千歳は私の着ていたパジャマの袷を引き裂くように開いた。ぶちぶちっと糸の切れる音がして、取れてしまったボタンが床に転がる。その強引さに思わず息を詰めると、露わになった胸元に千歳が素早く噛み付いてきた。
──私、何かしたっけ!?
千歳の言動を見る限り、これはかなり怒っているようだ。普段はどちらかと言えばのほほんとしていることの多い千歳が、こんな風に乱暴に私を組み敷いたことなんてあっただろうか。いや、まあ、半ば強引に抱かれたことも何回かあるにはあるけれど、「気持ちよくしてあげるから、いいよね?」なんて優しく言いくるめられた末のことだ。今みたいにボタンが弾け飛ぶほど無理やり服を脱がされたことなんて、ただの一度もない。
「まっ、待って! ちょっと、なんで怒ってるかだけでも教えてよ! 本当に分かんない!」
「……そう。ちっとも身に覚えがないの?」
首筋や乳房に歯を立てていた千歳が、じろりと私の顔を覗き込む。その視線の鋭さに怯みながら、私はなんと答えようか頭の中でぐるぐると考えを巡らせた。
正直言って、全く身に覚えがない。千歳がこの現世に帰ってきてから、特にこれといった問題もなく仲良く過ごしてきたはずだと思っていた。
千歳とのことで問題があると言えば、詳しい事情を知らない両親から「一緒に住むんだったら籍くらい入れなさい」と口を酸っぱくして言われていることくらいだろうか。千歳には秘密だが、顔を合わせるたびにしつこくそんなことを言われているのだ。
千歳があの天足穂神社の神様だったのだと真実を両親に話すべきなのか、私は未だに悩んでいる。とりあえず今のところは「会社を辞めて旅行をしていた最中に出会った人」で、「最近偶然再会して恋人になった」……ということにしているけれど、我が家に千歳を連れてきた当初はあまり良い顔をされなかった。自分で言うのも何だが、親からしてみれば自分の娘が得体の知れない男といきなり一緒に住むと言うのだから渋るのも頷ける。
そこを何とか説得して、今は実家と繋がった離れで千歳と二人暮らしている。最初は意固地になって一切口を利いてくれなかったお父さんも、最近では千歳の人懐こさに絆されたのか「今度渓流釣りに連れてってやる」なんて嬉しそうに千歳を誘っていた。きっと息子が出来たようで嬉しいのだろうが、だからこそ早く正式に結婚してほしいらしい。
──話が逸れたが、とにかく千歳を怒らせるような事柄は思い当たらない。分かったふりをしたところで千歳には通用しないことは百も承知だから、私はぼそりと「ごめん、全然分かんない」と音を上げた。しかし、それを聞いた千歳はさらに表情を曇らせた。
「……全然分からないなんて、余計に苛々する。僕は教えてあげないから、自分で考えて」
「え」
「え、じゃない。そもそも夜になるまでは待ってあげたんだから、これ以上は譲歩しないよ」
千歳はそう吐き捨てると、私の左肩にがりっと強く噛みついた。それまでは甘噛みする程度の強さだったのに、確かに痛みを感じるほど力を込めて噛まれたことで私は思わず顔をしかめる。
その痛みに呻きながら、私は必死に考えた。これほどまでに千歳を怒らせた原因は何かを。
今日の夕飯のコロッケを、千歳より一つ多く食べたことだろうか。それとも、昨日こっそり一人でプリンを食べたのがバレたのだろうか。
でも、そういった食べ物関係で千歳が怒ったことなんてただの一度も無い。むしろ、自分の好物であっても「ひかりが食べなよ」なんて言って私に分けてくれることの方が多いのだ。
千歳を怒らせるもの。ということは、きっと原因は千歳が何より好きなものにある。
食べ物以外で、千歳の心を動かすものといえば──。
「あ……っ、ま、さか」
「……うん? やっと分かった?」
「わ……わたし? あの、今日、海くんに名刺もらったから……? あっ、痛っ!」
恐る恐るそう口にした瞬間、一際強く肩を噛まれた。千歳の歯が肌に食い込んで、ぎりぎりと音を立てる。
「……半分、当たり。でも、それだけじゃないよ」
「なっ、なんでっ……!? やぁっ、いたいっ、痛い痛い痛い!」
耐えきれずに叫ぶと、ようやく食い込んだ歯が離れていった。じんじんと痛む肩口を見てみれば、そこにはくっきりと歯型が刻まれ血まで滲んでいる。
やっぱり、千歳は昼間の出来事に対して怒っているのだ。昔馴染みとの再会にはしゃいでいたけれど、千歳から見れば突然現れた男に連絡先を渡されて喜んでいるようにしか見えなかったのだろう。「半分正解」という言葉は引っかかるが、とにかく千歳の怒りを鎮めたくて私は叫んだ。
「ご、ごめん千歳! でも別に海くんはそういうんじゃなくて、ただの友達だよ!? 千歳が心配するようなことはっ……!」
「分かってるよ。だから言ったでしょう、半分正解だって。僕が怒ってるのは、もっと昔のことだよ。それを思い出して苛々してるんだ」
「も……もっと、昔……?」
やっと原因が分かったと思ったのに、千歳の表情は険しいままだ。それどころか眉間の皺はさらに深くなって、がつんと歯がぶつかるほど乱暴に口づけられる。そして千歳の手が私の下半身をまさぐったかと思うと、その指先が無遠慮に秘所に触れた。
「やっ……! ち、ちとせっ、やめて……!」
「いやだ。ちょっと黙りなよ」
「な……っ、あ! や、あっ、んんっ!」
下着の上からいきなり敏感な場所に触れられ、思わず体が強張る。しかし、数度その窪みを撫でられただけでくちゅくちゅといやらしい水音が聞こえてきた。
「ん、あっ……、やぁっ」
「ふふっ、やらしい音……僕がこんなに怒ってるっていうのに、それでも気持ちよくなっちゃうんだ?」
「やっ……! だ、だって、千歳がっ……んんぅっ!」
責めるような口調で言われて顔が熱くなる。でも、こんな風に少しの刺激でも感じるようになってしまったのは千歳のせいに他ならないのだ。
初めてこの体を抱いたのは千歳だし、最近ではなんだかんだと理由をつけてほぼ毎日肌を重ねている。それに千歳がここに帰ってくるまでの空白の十年間だって、私は彼のことだけを考えて過ごしてきた。指先で少し触れられただけなのに体が期待してしまっても、それは仕方のないことだと心の内で反論する。
「あーあ、もうこんなに濡らして……ほら、見える? 僕の指、ひかりの蜜でびしょ濡れだよ」
「あ……っ、や、あっ」
「ここも、すごい勃起してる。この蜜、ここに塗りたくったらどうなるかな?」
「ひっ……! あっ! あっ、ああっ、そ、そんなに擦ったらっ、いっ、ちゃうぅっ……!」
蜜を纏った指で硬くなった花芽を扱かれて、私の体はいとも簡単に絶頂へと上り詰めようとする。しかし、その直前でなぜか千歳はぱっと手を離してしまった。
「ひ、あ……っ? えっ……なん、で」
「どうしたの? 不思議そうな顔して。まさか、いつもみたいにイかせてもらえるとでも思った?」
にやりと口角を吊り上げた千歳は、息を乱す私を嘲るように見下ろした。彼の言う通り、あのまま絶頂に達するものとばかり思っていた私はぐっと唇を噛み締める。その表情を見て、千歳はさらに眉間の皺を深くした。
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