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潔癖症の彼氏
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好きな人に好きだと言ったら、
奇跡的に付き合う事が出来た。
なのに、彼は私と手すら繋いでくれない。
間藤「あの、私達って付き合ってるんだよね」
そう言うと彼は爽やかな笑顔を私に向けた。
友成「うん、付き合ってるよ」
間藤「なら、もっとカップルみたいにさ」
友成「別にイチャつかなくても
付き合えてるよね?
あまり、しつこいなら別れるけど」
間藤「…」
友成「俺は間藤の事、
ちゃんと好きだよ」
そう微笑む友成君は本当にずるく…
間藤「私…そんなに汚いかな」
友成「うん」
そして、潔癖症である。
間藤「本当にキツいな…」
友成「間藤だけが汚いって訳じゃないよ。
周りの人、全員汚いから」
かなり厄介だけど、
それでも私は友成君が好きだ。
~
そんなある日の事
友成「今日、家に来る?」
間藤「えぇッ⁈」
突然の友成君からの家の誘いに
驚いて声が出る。
間藤「なんで⁈ なんか意識変わったの?」
友成「潔癖症は変わらないけど、
今日親帰ってこないし、来るかなって…
どうする?」
間藤「勿論行くよ!」
こんな嬉しい事は無いと
私は彼の家に行く事になった。
友成「俺、弟が居るんだけど」
間藤「弟?」
友成君に弟がいるなんて初耳だった。
友成「根暗でさ」
間藤「え…そうなの?」
友成「俺と真逆で毎日大変だよ」
友成君は笑いながら、
自宅だろう家の玄関を開けた。
ガチャッ
知孝「…」
玄関を開け、丁度黒の学ランが見えた。
友成「間藤、コレ弟」
間藤「コレって…えと、間藤です」
知孝「ん…」
軽く会釈され、弟さんは玄関から出て行った。
すれ違い側に顔を見て
確かに顔は似てるが雰囲気が違い、
友成君が爽やかで弟さんは
クールという感じだ。
友成「そこにスリッパあるから履いて」
間藤「わかった」
友成「洗面台はこっち」
私は友成君の後を追い、
清潔感のある廊下を歩く。
友成「知孝、夕飯の買い出し行っただけだから
そのうち帰ってくるよ」
間藤「あ、弟さんの名前
知孝君って言うんだね
友成「そうだけど…あ、
間藤は夕飯食べていくよね?」
間藤「えっ突然だね、
ご馳走になっちゃってもいいの?」
友成「何の為に来たと思ったの?」
間藤「いや、話とか…」
友成「普段話してるよね?
それに『とか』ってやましい事考えてた?」
間藤「えぇッ⁈」
友成「ふふ、冗談だよ。
手繋げないのに性行為なんて出来ないって」
間藤「あぁ…そ…そうだね」
私はなんて顔したらいいんだよと俯くと
友成君は手を叩いた。
友成「まぁそれよりもさ、
招いたのは料理を振る舞おうと思ってさ」
間藤「料理?」
友成「間藤に俺の手料理
食べてもらいたくてね」
間藤「え…あ、ありがとう」
まさかの手料理振舞われるとか
思ってもみなかった。
友成「何食べたい?」
間藤「えぇと…」
友成「パスタね」
間藤「選択肢なかったね」
友成「だって、もう材料は準備してあるから」
間藤「あぁ…そうなんだね」
脱衣所に着くと、私は入念に手洗いをさせられ
リビングのソファーに腰を下ろした。
友成「着替えてくるから待ってて、
そこリモコンあるからテレビ観てて」
友成君はネクタイを緩めながら、
リビングから出て行った。
間藤「テレビって」
私はテレビよりも部屋を見渡した。
潔癖症の子供がいる家ってどうなんだろなと
思っていたが特別変わった所のない
普通よりは裕福な家のリビングである。
壁に家族写真が飾っており、
小さい頃の友成君可愛いなと思いながら、
しばらく待っていると料理本片手に
明らかにシャワー後の友成君が戻って来た。
間藤「え、シャワー浴びてたの?」
友成「外気に触れたからね」
友成君はそのまま椅子に座り、
足を組んで本を読み出した。
間藤「自由だね」
友成「あ、間藤もシャワー浴びてね。
流石に汚いし」
間藤「シャワーッ⁈」
友成「脱衣所は分かるよね。
着替えは用意しておいたから」
間藤「まっまじで⁈」
友成「まじだよ、早くしてね」
本当ヤバイな友成君、
いやそんな彼を好きな私もヤバイけど…
私は言われた通りに
シャワーを浴びる事になった。
~
本当流されっぱなしだなとシャワーから出ると
いつの間に脱いだ制服や下着が無く、
用意されていた新品のジャージと
なんでサイズ知ってんのか下着も有った。
間藤「…はぁ」
私は不審に思いつつも、
裸で出て行くわけにもいかず着替えて
リビングに戻った。
知孝「…友成は飯作ってる」
リビングに戻るなり、ソファーに横たわる
知孝君に言われた。
間藤「あ…そうなんだね」
知孝「あんた、よく友成みたいのと
付き合えんな」
間藤「…え」
知孝君は呆れた顔をしている。
知孝「大変だろ、
あんなん何が良くて付き合ってんの?」
間藤「そんなこと言われても…」
知孝「何」
間藤「好きなのに理由はないからな」
知孝「変わってんな」
知孝君は寝返りを打ち、
スマホをいじり出した。
間藤「あ…私の制服って」
知孝「ん? 知らね」
友成君が私の服触るわけないし、
知孝君も知らないって…じゃあ誰が私の制服を?
間藤「戻ろ」
私の勘違いかもしれないと、脱衣所に戻る。
~
ガチャッ
脱衣所のドアを開けた瞬間、私は目を疑った。
間藤「ぇ…な…何して」
友成君が私の下着に顔を埋めて座り込んでいる。
間藤「あ…違うッ友成君…じゃない!」
潔癖症の友成君がこんな事するわけがない…
顔は瓜二つだが、薄汚れた他の誰かだった。
知孝「あー、ソレ智近」
スマホ片手に知孝君が後ろからやって来て
名前を言われたが、誰なんだ?
智近「…」
知孝「あー俺の兄で、友成の弟」
その疑問に答えてくれた知孝君。
間藤「…えと」
三人兄弟だったのか…
私の下着から顔を離さないまま、
フラッと立ち上がる智近君。
間藤「うわ…」
智近君が履いてるスウェットのズボンが目に入り、
ゾッとした。
智近「…こっ…こ…こんばんは…」
間藤「…は?」
奇跡的に付き合う事が出来た。
なのに、彼は私と手すら繋いでくれない。
間藤「あの、私達って付き合ってるんだよね」
そう言うと彼は爽やかな笑顔を私に向けた。
友成「うん、付き合ってるよ」
間藤「なら、もっとカップルみたいにさ」
友成「別にイチャつかなくても
付き合えてるよね?
あまり、しつこいなら別れるけど」
間藤「…」
友成「俺は間藤の事、
ちゃんと好きだよ」
そう微笑む友成君は本当にずるく…
間藤「私…そんなに汚いかな」
友成「うん」
そして、潔癖症である。
間藤「本当にキツいな…」
友成「間藤だけが汚いって訳じゃないよ。
周りの人、全員汚いから」
かなり厄介だけど、
それでも私は友成君が好きだ。
~
そんなある日の事
友成「今日、家に来る?」
間藤「えぇッ⁈」
突然の友成君からの家の誘いに
驚いて声が出る。
間藤「なんで⁈ なんか意識変わったの?」
友成「潔癖症は変わらないけど、
今日親帰ってこないし、来るかなって…
どうする?」
間藤「勿論行くよ!」
こんな嬉しい事は無いと
私は彼の家に行く事になった。
友成「俺、弟が居るんだけど」
間藤「弟?」
友成君に弟がいるなんて初耳だった。
友成「根暗でさ」
間藤「え…そうなの?」
友成「俺と真逆で毎日大変だよ」
友成君は笑いながら、
自宅だろう家の玄関を開けた。
ガチャッ
知孝「…」
玄関を開け、丁度黒の学ランが見えた。
友成「間藤、コレ弟」
間藤「コレって…えと、間藤です」
知孝「ん…」
軽く会釈され、弟さんは玄関から出て行った。
すれ違い側に顔を見て
確かに顔は似てるが雰囲気が違い、
友成君が爽やかで弟さんは
クールという感じだ。
友成「そこにスリッパあるから履いて」
間藤「わかった」
友成「洗面台はこっち」
私は友成君の後を追い、
清潔感のある廊下を歩く。
友成「知孝、夕飯の買い出し行っただけだから
そのうち帰ってくるよ」
間藤「あ、弟さんの名前
知孝君って言うんだね
友成「そうだけど…あ、
間藤は夕飯食べていくよね?」
間藤「えっ突然だね、
ご馳走になっちゃってもいいの?」
友成「何の為に来たと思ったの?」
間藤「いや、話とか…」
友成「普段話してるよね?
それに『とか』ってやましい事考えてた?」
間藤「えぇッ⁈」
友成「ふふ、冗談だよ。
手繋げないのに性行為なんて出来ないって」
間藤「あぁ…そ…そうだね」
私はなんて顔したらいいんだよと俯くと
友成君は手を叩いた。
友成「まぁそれよりもさ、
招いたのは料理を振る舞おうと思ってさ」
間藤「料理?」
友成「間藤に俺の手料理
食べてもらいたくてね」
間藤「え…あ、ありがとう」
まさかの手料理振舞われるとか
思ってもみなかった。
友成「何食べたい?」
間藤「えぇと…」
友成「パスタね」
間藤「選択肢なかったね」
友成「だって、もう材料は準備してあるから」
間藤「あぁ…そうなんだね」
脱衣所に着くと、私は入念に手洗いをさせられ
リビングのソファーに腰を下ろした。
友成「着替えてくるから待ってて、
そこリモコンあるからテレビ観てて」
友成君はネクタイを緩めながら、
リビングから出て行った。
間藤「テレビって」
私はテレビよりも部屋を見渡した。
潔癖症の子供がいる家ってどうなんだろなと
思っていたが特別変わった所のない
普通よりは裕福な家のリビングである。
壁に家族写真が飾っており、
小さい頃の友成君可愛いなと思いながら、
しばらく待っていると料理本片手に
明らかにシャワー後の友成君が戻って来た。
間藤「え、シャワー浴びてたの?」
友成「外気に触れたからね」
友成君はそのまま椅子に座り、
足を組んで本を読み出した。
間藤「自由だね」
友成「あ、間藤もシャワー浴びてね。
流石に汚いし」
間藤「シャワーッ⁈」
友成「脱衣所は分かるよね。
着替えは用意しておいたから」
間藤「まっまじで⁈」
友成「まじだよ、早くしてね」
本当ヤバイな友成君、
いやそんな彼を好きな私もヤバイけど…
私は言われた通りに
シャワーを浴びる事になった。
~
本当流されっぱなしだなとシャワーから出ると
いつの間に脱いだ制服や下着が無く、
用意されていた新品のジャージと
なんでサイズ知ってんのか下着も有った。
間藤「…はぁ」
私は不審に思いつつも、
裸で出て行くわけにもいかず着替えて
リビングに戻った。
知孝「…友成は飯作ってる」
リビングに戻るなり、ソファーに横たわる
知孝君に言われた。
間藤「あ…そうなんだね」
知孝「あんた、よく友成みたいのと
付き合えんな」
間藤「…え」
知孝君は呆れた顔をしている。
知孝「大変だろ、
あんなん何が良くて付き合ってんの?」
間藤「そんなこと言われても…」
知孝「何」
間藤「好きなのに理由はないからな」
知孝「変わってんな」
知孝君は寝返りを打ち、
スマホをいじり出した。
間藤「あ…私の制服って」
知孝「ん? 知らね」
友成君が私の服触るわけないし、
知孝君も知らないって…じゃあ誰が私の制服を?
間藤「戻ろ」
私の勘違いかもしれないと、脱衣所に戻る。
~
ガチャッ
脱衣所のドアを開けた瞬間、私は目を疑った。
間藤「ぇ…な…何して」
友成君が私の下着に顔を埋めて座り込んでいる。
間藤「あ…違うッ友成君…じゃない!」
潔癖症の友成君がこんな事するわけがない…
顔は瓜二つだが、薄汚れた他の誰かだった。
知孝「あー、ソレ智近」
スマホ片手に知孝君が後ろからやって来て
名前を言われたが、誰なんだ?
智近「…」
知孝「あー俺の兄で、友成の弟」
その疑問に答えてくれた知孝君。
間藤「…えと」
三人兄弟だったのか…
私の下着から顔を離さないまま、
フラッと立ち上がる智近君。
間藤「うわ…」
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