50 / 170
~カノンの生活編~
~アザレアの重要性~
しおりを挟む
お菓子の指導が始まりひと月が立つ頃、九割ほどの貴族の料理人達への指導が終わり指導が順調な中、カノンはアザレアに行き砂糖の生産の確認やアザレアでもお菓子の指導を始めようと考え、アザレアをお菓子の有名な街にしようと計画を立てる。
さっそく市長のハンプスに相談する為軽装でアザレアに向かう。
アザレアに着いたカノンはハンプスに会うため彼を探す。
ハンプスを見つける事が出来たが一緒にいる人物に驚き、声を掛ける。
「どうしてライ……リックさんがこの街にいますの?」
「こんにちは、カノン様。リックくんはこの間からこの街に興味を持ってくれていまして、王宮に顔がきくとの事で何かあれば相談にのると心配してくださり街の復興にも力を貸してくれているのですよ。」
「そ、そうでしたの……。(顔がきくどころか思いっきり王宮の方なのですが。)まぁ、いいですわ。」
カノンは「やぁ。」と挨拶するライラックに会釈だけ返してハンプスに砂糖の件とお菓子屋の相談がしたいと説明をした。
カノンの説明を快く引き受け北側の農園に向かいつつ街中を見て歩き、話をすることになった。ライラックも2人の後をついていく形で歩きはじめた。
「街の建物の復興もずいぶんと進んでいますのね。とてもキレイな街並みになってきています。本当に皆さん頑張り屋さんですわ。無理はしてないですか?」
「お褒め頂き光栄でございます。無理だなんてとんでもない!皆、力は入っておりますが、無理をしてはカノン様を悲しませると効率よく動いております。」
「そうですの。無理はせずにこの進み具合……お見事ですわ。あ!………向こうの通り沿い……南の街ペオニーとの境目にあたるのね」
「そうでございます。マラカイト通りと言います。境目とはいえ、まだこの街を認められていない為人通りは少ないです。通りは広く建物の修復は一通り終わりましたが、人が住むのに向いておりません。」
「………それならば、あの通り沿いにお菓子屋を並べたり休んでお茶が飲めるお店にするのはどうでしょうか。他にも何か出店するのもよいかもしれません」
「さすがはカノン様。そうしましたら、さっそく計画を練らなければなりません。」
ハンプスはカノンの提案に自分の事のように嬉しそうに承諾する。
北側の農園に着いた3人は農園責任者と会い、作業の進み具合や在庫などの確認をした。
木の植え替えは予想よりも早く終わっており、加工場の建物も残りわずかという完成具合だ。
道具も人も十分に潤いはじめていたので在庫の数も予想以上に倉庫に積み上がっている。
「木の植え替えもすでに終わっていて、新たに木の苗を植えているとは……。さすがに早すぎませんか?それにこの在庫の数………。
皆さん過度な労働や徹夜などしていませんよね!?ブラック企業はダメですわ!そんなのわたくしが認めません!」
カノンの剣幕にたじろぐハンプスと農園責任者。
「カ、カノン様。落ち着いてください。ブラ……ック?はよく分かりませんが、過度な労働や徹夜はしておりません。手の空いた者から出来る事を出来る範囲で行っています。その作業人数が多かったのでここまで成すことが出来ているのです。」
「そ、そうでしたの…。あまりにも作業が早くて驚いてしまいましたわ。
すみません。驚かせてしまいましたわ…。」
農園や加工場として機能しているのが思ったよりも早いと感じたカノンだがハンプスの説明に安堵する。
「貴族の料理人達へのお菓子作りの指導が始まってもうひと月が経ちます。そろそろお砂糖とチョコレートの販売も視野に入れつつ相談したいと思っています。また後日、関係書類等を作成しましょう。」
カノンの言葉にハンプスと農園責任者は今後の作業や業務について少し話し合う。
その間にカノンはライラックに小声で話しかける。
「発言、失礼いたします。どうして殿下がアザレアにいるのですか?」
「フローライト家が全面支援でアザレアの復興をしていると報告があり、どんな復興の具合か興味半分で来てみたら、何やら面白い政策が行われているし価値がないと思っていた作物が驚くほど美味しい食べ物になるしで見てて飽きなくて。
夜会の時に君の発言で気づかされたんだ。父上も言っていたけど、見ているだけじゃなくて何か王族としてできる事はないか模索してみようと思ってたびたび足を運んでいるんだよ。」
「そうでしたの。ご協力感謝いたします。」
「でも…。最近変な噂を耳にしてね。アザレアに興味がなくて領地権を放棄したはずの貴族がアザレアの重要性に気付き始めて裏で何か企てていると…。
ただ、証拠もないし、どこの誰か見当もついてなくて所詮噂にすぎないという事で警備班も騎士達も今は何もできないんだよ。もどかしいったら…。
街に出る際は君も護衛を付けるなり気を付けてね。」
「助言、ありがとうございます。」
ライラックの話を聞いたカノンは噂かもしれないけど、用心にこした事はないと父に相談することを決めた。
「それと……。カノン嬢、ちなみに今日はお菓子は持ってたりするの?」
「…………今日はお持ちしていませんわ。殿下、わたくしは殿下のおやつ係ではありませんわ。それに、お菓子ならもう食べましたでしょう?お口の端にお菓子の欠片が付いていますわよ。」
ライラックの言葉にジト目で答え口元に付いているお菓子を指摘した。
「えぇ!?口元にお菓子が付いてたなんて!
気づいてたなら言って欲しかったなぁ。」
カノンの指摘に慌ててポケットからハンカチを取り出し口を拭うライラック。
どうやらライラックは王宮の料理人が作ったお菓子の試作品を持ち歩き食べていたようだが、全て食べ終えカノンがアザレアの人達にお菓子の差し入れをしているのをたびたび見かけていたのでお菓子を持っているか聞いたのだ。
ライラックの話を聞いたカノンは呆れながらも微笑み様子を見ていた。
カノンとライラックが話し終えたところでハンプス達も話が終わったようで砂糖やチョコレートの販売やお菓子店の事はまた後日話し合うことになった。
さっそく市長のハンプスに相談する為軽装でアザレアに向かう。
アザレアに着いたカノンはハンプスに会うため彼を探す。
ハンプスを見つける事が出来たが一緒にいる人物に驚き、声を掛ける。
「どうしてライ……リックさんがこの街にいますの?」
「こんにちは、カノン様。リックくんはこの間からこの街に興味を持ってくれていまして、王宮に顔がきくとの事で何かあれば相談にのると心配してくださり街の復興にも力を貸してくれているのですよ。」
「そ、そうでしたの……。(顔がきくどころか思いっきり王宮の方なのですが。)まぁ、いいですわ。」
カノンは「やぁ。」と挨拶するライラックに会釈だけ返してハンプスに砂糖の件とお菓子屋の相談がしたいと説明をした。
カノンの説明を快く引き受け北側の農園に向かいつつ街中を見て歩き、話をすることになった。ライラックも2人の後をついていく形で歩きはじめた。
「街の建物の復興もずいぶんと進んでいますのね。とてもキレイな街並みになってきています。本当に皆さん頑張り屋さんですわ。無理はしてないですか?」
「お褒め頂き光栄でございます。無理だなんてとんでもない!皆、力は入っておりますが、無理をしてはカノン様を悲しませると効率よく動いております。」
「そうですの。無理はせずにこの進み具合……お見事ですわ。あ!………向こうの通り沿い……南の街ペオニーとの境目にあたるのね」
「そうでございます。マラカイト通りと言います。境目とはいえ、まだこの街を認められていない為人通りは少ないです。通りは広く建物の修復は一通り終わりましたが、人が住むのに向いておりません。」
「………それならば、あの通り沿いにお菓子屋を並べたり休んでお茶が飲めるお店にするのはどうでしょうか。他にも何か出店するのもよいかもしれません」
「さすがはカノン様。そうしましたら、さっそく計画を練らなければなりません。」
ハンプスはカノンの提案に自分の事のように嬉しそうに承諾する。
北側の農園に着いた3人は農園責任者と会い、作業の進み具合や在庫などの確認をした。
木の植え替えは予想よりも早く終わっており、加工場の建物も残りわずかという完成具合だ。
道具も人も十分に潤いはじめていたので在庫の数も予想以上に倉庫に積み上がっている。
「木の植え替えもすでに終わっていて、新たに木の苗を植えているとは……。さすがに早すぎませんか?それにこの在庫の数………。
皆さん過度な労働や徹夜などしていませんよね!?ブラック企業はダメですわ!そんなのわたくしが認めません!」
カノンの剣幕にたじろぐハンプスと農園責任者。
「カ、カノン様。落ち着いてください。ブラ……ック?はよく分かりませんが、過度な労働や徹夜はしておりません。手の空いた者から出来る事を出来る範囲で行っています。その作業人数が多かったのでここまで成すことが出来ているのです。」
「そ、そうでしたの…。あまりにも作業が早くて驚いてしまいましたわ。
すみません。驚かせてしまいましたわ…。」
農園や加工場として機能しているのが思ったよりも早いと感じたカノンだがハンプスの説明に安堵する。
「貴族の料理人達へのお菓子作りの指導が始まってもうひと月が経ちます。そろそろお砂糖とチョコレートの販売も視野に入れつつ相談したいと思っています。また後日、関係書類等を作成しましょう。」
カノンの言葉にハンプスと農園責任者は今後の作業や業務について少し話し合う。
その間にカノンはライラックに小声で話しかける。
「発言、失礼いたします。どうして殿下がアザレアにいるのですか?」
「フローライト家が全面支援でアザレアの復興をしていると報告があり、どんな復興の具合か興味半分で来てみたら、何やら面白い政策が行われているし価値がないと思っていた作物が驚くほど美味しい食べ物になるしで見てて飽きなくて。
夜会の時に君の発言で気づかされたんだ。父上も言っていたけど、見ているだけじゃなくて何か王族としてできる事はないか模索してみようと思ってたびたび足を運んでいるんだよ。」
「そうでしたの。ご協力感謝いたします。」
「でも…。最近変な噂を耳にしてね。アザレアに興味がなくて領地権を放棄したはずの貴族がアザレアの重要性に気付き始めて裏で何か企てていると…。
ただ、証拠もないし、どこの誰か見当もついてなくて所詮噂にすぎないという事で警備班も騎士達も今は何もできないんだよ。もどかしいったら…。
街に出る際は君も護衛を付けるなり気を付けてね。」
「助言、ありがとうございます。」
ライラックの話を聞いたカノンは噂かもしれないけど、用心にこした事はないと父に相談することを決めた。
「それと……。カノン嬢、ちなみに今日はお菓子は持ってたりするの?」
「…………今日はお持ちしていませんわ。殿下、わたくしは殿下のおやつ係ではありませんわ。それに、お菓子ならもう食べましたでしょう?お口の端にお菓子の欠片が付いていますわよ。」
ライラックの言葉にジト目で答え口元に付いているお菓子を指摘した。
「えぇ!?口元にお菓子が付いてたなんて!
気づいてたなら言って欲しかったなぁ。」
カノンの指摘に慌ててポケットからハンカチを取り出し口を拭うライラック。
どうやらライラックは王宮の料理人が作ったお菓子の試作品を持ち歩き食べていたようだが、全て食べ終えカノンがアザレアの人達にお菓子の差し入れをしているのをたびたび見かけていたのでお菓子を持っているか聞いたのだ。
ライラックの話を聞いたカノンは呆れながらも微笑み様子を見ていた。
カノンとライラックが話し終えたところでハンプス達も話が終わったようで砂糖やチョコレートの販売やお菓子店の事はまた後日話し合うことになった。
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜
ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」
「街の井戸も空っぽです!」
無能な王太子による身勝手な婚約破棄。
そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを!
ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。
追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!?
優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。
一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。
「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——!
今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける!
※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。
犬の散歩中に異世界召喚されました
おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。
何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。
カミサマの許可はもらいました。
3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。
転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。
- 週間最高ランキング:総合297位
- ゲス要素があります。
- この話はフィクションです。
御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜
伽羅
ファンタジー
【幼少期】
双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。
ここはもしかして異世界か?
だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。
ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。
【学院期】
学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。
周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる