62 / 170
~おまじないの本の秘密 カノン編~
~カノンが調べた本の秘密(前編)~
しおりを挟む
判決後の事後処理の会議が無事に終わった日の夕方。
フローライト家の玄関。
「どうして…またあなた方がここにいますの…。」
カノンと父オリヴァーが会議から戻りそれぞれが屋敷内でくつろいでいた時、カノンは侍女のリリーに来客があるからと玄関まで連れてこられた。
玄関先には満面の笑顔で大きな荷物をもって立っているライラック殿下とアイリス嬢がいた。
「やぁ、カノン嬢。会議お疲れ様。手続きも無事に終わったから三日ほどここに滞在する事になったんだ。お世話になります。」
「ごきげんよう、カノン様。会議お疲れ様でした。会議の後ライラック殿下からフローライト家での滞在を聞きわたくしもぜひと思いお父様とフローライト侯爵にお許しを頂きましたの。お世話になりますわ。」
二人の言葉に唖然とするカノン。
「滞在…アイリスさんはともかくどうして殿下まで…。以前仰ってた手続きとはフローライト家に滞在する為のものだったのですね…。お二人には驚かされてばかりですわ…。」
「「カノン嬢(様)ほどではないよ(ありませんわ)。」」
カノンは唐突の事に呆れつつも、お泊り会だと思い楽しむことにした。
「せっかくの滞在ですもの!精一杯おもてなしさせて頂きますわ。心してくださいませ。」
カノンは二人に楽しそうに、少しいたずら気味に伝える。
二人はカノンの発言に笑顔で答えた。
それからは一人ずつ使用人が付き丁重にもてなし、来客用の部屋に案内されたりお風呂を済ませたり夕ご飯をオリヴァーを含め四人で談笑しながら済ませたり楽しく時間が過ぎていく。
――夕食も済み談話室に向かう途中。
「カノン様、この後はどう過ごされますの?」
お風呂もご飯も済み、残るは眠るだけなのだが眠るにはだいぶ早い時間だ。
カノンはアイリスからの質問に少し考える。
「そうですわね…。(アザレアからの報告書も目を通しましたし、新しい政策の計画書もまとまってますし…する事と言うとアレしかないですわ)
一つ、調べ物をしたいのです。…あ!せっかくのお泊りですのに失言ですわ。
気にしないでくださいな。」
「調べもの?いいんじゃない。眠るにはまだ早いし、カノン嬢の気になる事の調べもの僕も気になる!一人で調べるより三人で調べたほうが早いかもしれないし。カノン嬢が迷惑じゃなければだけど。」
「カノン様の調べものわたくしも気になります!ぜひお手伝いさせてください!」
カノンはせっかく泊りに来てくれた二人なのに個人的な調べ物を言葉にしてしまった事に失言だと思ったが、二人は思いのほか乗り気だ。
カノンは申し訳ないとも思ったが、二人の厚意に甘える事にした。
「そうしましたら…。お言葉に甘えさせていただきますね。ありがとうございます。さっそく書庫に行きましょう!」
三人は談話室ではなく書庫に向かって歩き出す。
途中でカノンの部屋を通るため、カノンは部屋からおまじないの本を取り書庫に向かった。
――書庫。
「調べ物とはこの本についてですの…。わたくしに変わるきっかけをくださり、大切な方と縁を結んでくれたとても大事な本ですわ。ただ…本の名前も著者の名前もなくとても古い本だとしかわからず…。中の文字も古い文字ですの…。」
「ふーむ。古代文字か…。この手はアイリス得意だよね。本の中にヒントがあるかもしれないね。」
「たしかに、この文字はわたくしの範囲内ですわ。ただ…文字が崩れ過ぎていて読み解くのに時間がかかりますわ。」
三人が書庫に着き、カノンが調べたいおまじないの本を二人に見せながら説明する。
その本を手に取りまじまじと見た二人がそれぞれ意見をだす。
「わたくしも古代文字は少しは解読できますの。ですが、アイリスさんと同意見ですわ。文字のせいで解読にお時間がかかります。」
「なら、本の内容は古代文字が得意な二人に任せるとして、僕は本の歴史を調べてみるよ。」
「ライラックにしては名案ね!その分担でいきましょう!」
「『にしては』ってひどいなぁ。アイリス、最近僕に冷たくないかい?」
「あら、そんな事はないわよ。いつも通りですわ。」
二人のやり取りを見ていたカノンが仲良さそうだなぁと眺めており、少し心のモヤモヤを覚える。
「(あら?何かしら、このモヤモヤ…。胸やけ?……先ほどのお料理に何か不具合があったのかしら…。でも二人とも何ともないようですし…。)
………。」
しばらく二人のやり取りを眺めているとアイリスが呆然と立つカノンに気付き、話し込んでしまった事を謝罪し、謝罪を受け取ったカノンは調べを始めようと声を掛けて各々が作業に入る。
「この本、裏表に文字が書かれていて全部で8枚の本になっているのですね。」
「えぇ…。そうですわね…。」
「……?カノン様?」
カノンは先ほどの胸のモヤモヤがちょっとだけ残り原因は何か考えており、アイリスの言葉に上の空だ。
「…ン様?…様!……カノン様!」
「えっ…あっ…ご、ごめんなさい。ボーっとしてましたわ…。」
「何かあったのですか?この書庫に来てからご様子が優れないようですわ。
具合が悪いのですか?」
「アイリスさんは胸やけなどはしていませんの?」
「胸やけ…ですか?……。とくにはありませんわ。お料理すごく美味しかったですわ。」
カノンの様子が変だという事に気付いたアイリスがカノンを心配そうに見る。
カノンから胸やけの質問をされたアイリスは胸に手を当てて考えるが特に違和感は感じないようだ。
「この書庫にきて、アイリスさんと殿下がお話しているのを見ていたあたりから胸に違和感を感じているのです……。何か夕食に不具合があったのかと…。」
「(カノン様…それはきっとヤキモチですわ…。それを夕食のせいだと思われているお姿…お可愛らしいです。ご自分の気持ちや感情に鈍い方なのですわ。
……はぁ…あのライラックにはもったいないくらいです…。お伝えしたいのですが…。わたくしの口から伝えるのは…。)」
カノンの言葉にピンときたアイリスは心の中でカノンの事を考えた。
そして彼女から相談をされるまでは気持ちを見守る事を決める。
カノンはモヤモヤについて考えていたが、気のせいですわねと考えを振り払いアイリスとまた解読の作業に入った。
フローライト家の玄関。
「どうして…またあなた方がここにいますの…。」
カノンと父オリヴァーが会議から戻りそれぞれが屋敷内でくつろいでいた時、カノンは侍女のリリーに来客があるからと玄関まで連れてこられた。
玄関先には満面の笑顔で大きな荷物をもって立っているライラック殿下とアイリス嬢がいた。
「やぁ、カノン嬢。会議お疲れ様。手続きも無事に終わったから三日ほどここに滞在する事になったんだ。お世話になります。」
「ごきげんよう、カノン様。会議お疲れ様でした。会議の後ライラック殿下からフローライト家での滞在を聞きわたくしもぜひと思いお父様とフローライト侯爵にお許しを頂きましたの。お世話になりますわ。」
二人の言葉に唖然とするカノン。
「滞在…アイリスさんはともかくどうして殿下まで…。以前仰ってた手続きとはフローライト家に滞在する為のものだったのですね…。お二人には驚かされてばかりですわ…。」
「「カノン嬢(様)ほどではないよ(ありませんわ)。」」
カノンは唐突の事に呆れつつも、お泊り会だと思い楽しむことにした。
「せっかくの滞在ですもの!精一杯おもてなしさせて頂きますわ。心してくださいませ。」
カノンは二人に楽しそうに、少しいたずら気味に伝える。
二人はカノンの発言に笑顔で答えた。
それからは一人ずつ使用人が付き丁重にもてなし、来客用の部屋に案内されたりお風呂を済ませたり夕ご飯をオリヴァーを含め四人で談笑しながら済ませたり楽しく時間が過ぎていく。
――夕食も済み談話室に向かう途中。
「カノン様、この後はどう過ごされますの?」
お風呂もご飯も済み、残るは眠るだけなのだが眠るにはだいぶ早い時間だ。
カノンはアイリスからの質問に少し考える。
「そうですわね…。(アザレアからの報告書も目を通しましたし、新しい政策の計画書もまとまってますし…する事と言うとアレしかないですわ)
一つ、調べ物をしたいのです。…あ!せっかくのお泊りですのに失言ですわ。
気にしないでくださいな。」
「調べもの?いいんじゃない。眠るにはまだ早いし、カノン嬢の気になる事の調べもの僕も気になる!一人で調べるより三人で調べたほうが早いかもしれないし。カノン嬢が迷惑じゃなければだけど。」
「カノン様の調べものわたくしも気になります!ぜひお手伝いさせてください!」
カノンはせっかく泊りに来てくれた二人なのに個人的な調べ物を言葉にしてしまった事に失言だと思ったが、二人は思いのほか乗り気だ。
カノンは申し訳ないとも思ったが、二人の厚意に甘える事にした。
「そうしましたら…。お言葉に甘えさせていただきますね。ありがとうございます。さっそく書庫に行きましょう!」
三人は談話室ではなく書庫に向かって歩き出す。
途中でカノンの部屋を通るため、カノンは部屋からおまじないの本を取り書庫に向かった。
――書庫。
「調べ物とはこの本についてですの…。わたくしに変わるきっかけをくださり、大切な方と縁を結んでくれたとても大事な本ですわ。ただ…本の名前も著者の名前もなくとても古い本だとしかわからず…。中の文字も古い文字ですの…。」
「ふーむ。古代文字か…。この手はアイリス得意だよね。本の中にヒントがあるかもしれないね。」
「たしかに、この文字はわたくしの範囲内ですわ。ただ…文字が崩れ過ぎていて読み解くのに時間がかかりますわ。」
三人が書庫に着き、カノンが調べたいおまじないの本を二人に見せながら説明する。
その本を手に取りまじまじと見た二人がそれぞれ意見をだす。
「わたくしも古代文字は少しは解読できますの。ですが、アイリスさんと同意見ですわ。文字のせいで解読にお時間がかかります。」
「なら、本の内容は古代文字が得意な二人に任せるとして、僕は本の歴史を調べてみるよ。」
「ライラックにしては名案ね!その分担でいきましょう!」
「『にしては』ってひどいなぁ。アイリス、最近僕に冷たくないかい?」
「あら、そんな事はないわよ。いつも通りですわ。」
二人のやり取りを見ていたカノンが仲良さそうだなぁと眺めており、少し心のモヤモヤを覚える。
「(あら?何かしら、このモヤモヤ…。胸やけ?……先ほどのお料理に何か不具合があったのかしら…。でも二人とも何ともないようですし…。)
………。」
しばらく二人のやり取りを眺めているとアイリスが呆然と立つカノンに気付き、話し込んでしまった事を謝罪し、謝罪を受け取ったカノンは調べを始めようと声を掛けて各々が作業に入る。
「この本、裏表に文字が書かれていて全部で8枚の本になっているのですね。」
「えぇ…。そうですわね…。」
「……?カノン様?」
カノンは先ほどの胸のモヤモヤがちょっとだけ残り原因は何か考えており、アイリスの言葉に上の空だ。
「…ン様?…様!……カノン様!」
「えっ…あっ…ご、ごめんなさい。ボーっとしてましたわ…。」
「何かあったのですか?この書庫に来てからご様子が優れないようですわ。
具合が悪いのですか?」
「アイリスさんは胸やけなどはしていませんの?」
「胸やけ…ですか?……。とくにはありませんわ。お料理すごく美味しかったですわ。」
カノンの様子が変だという事に気付いたアイリスがカノンを心配そうに見る。
カノンから胸やけの質問をされたアイリスは胸に手を当てて考えるが特に違和感は感じないようだ。
「この書庫にきて、アイリスさんと殿下がお話しているのを見ていたあたりから胸に違和感を感じているのです……。何か夕食に不具合があったのかと…。」
「(カノン様…それはきっとヤキモチですわ…。それを夕食のせいだと思われているお姿…お可愛らしいです。ご自分の気持ちや感情に鈍い方なのですわ。
……はぁ…あのライラックにはもったいないくらいです…。お伝えしたいのですが…。わたくしの口から伝えるのは…。)」
カノンの言葉にピンときたアイリスは心の中でカノンの事を考えた。
そして彼女から相談をされるまでは気持ちを見守る事を決める。
カノンはモヤモヤについて考えていたが、気のせいですわねと考えを振り払いアイリスとまた解読の作業に入った。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
卒業パーティーのその後は
あんど もあ
ファンタジー
乙女ゲームの世界で、ヒロインのサンディに転生してくる人たちをいじめて幸せなエンディングへと導いてきた悪役令嬢のアルテミス。 だが、今回転生してきたサンディには匙を投げた。わがままで身勝手で享楽的、そんな人に私にいじめられる資格は無い。
そんなアルテミスだが、卒業パーティで断罪シーンがやってきて…。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる