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ジャーン!!
しおりを挟むわたしと椿ちゃんは黙々と絵を描き色を塗った。どんどん椿ちゃんの絵が完成してきて面白くて嬉しくなる。
だって、居眠り椿ちゃんなんだもんね。うふふと笑いながらわたしはどんどん色を塗る。椿ちゃんもわたしと同じように色を塗っている。楽しくていつまでもこうして塗っていたいなと思う。
そして、いよいよ居眠り椿ちゃんが完成した。
「えへへ、椿ちゃんが出来上がったよ~」
「おっ! わたしも満里奈ちゃんが出来上がったよ~」
わたし達はお互いの顔を見て笑いあった。
「じゃあ、見せ合いっこしようか~」
「うん、いいね~」
わたし達はニッと笑いお互いの絵を描いたノートを手に取り「ジャーン!」と言ってお互いの目の前に持っていく。
わたしは目を大きく見開いた。
「わっ! なんかそのイラストのわたしってばヨダレをめちゃくちゃたらたら垂らしているね」
わたしは椿ちゃんが描いてくれたわたしの絵を見て言った。
「だって、満里奈ちゃんってば幸せそうにすやすや眠りながらたらたらヨダレを垂らしているんだもん! なんだか漫画のキャラクターみたいだよ。笑ってしまったよ」
「えっ! そんなに笑える顔だったかな?」
「うん、めちゃくちゃ笑える顔だったよ~」
「ふ~ん、いいもんね。椿ちゃんだって面白いんだからね~」
わたしの描いた椿ちゃんはご飯を食べながらうたた寝をしているイラストだった。
「ちょっと、満里奈ちゃん! わたしご飯を食べながら寝たりしないよ~」
「椿ちゃんがタコさんウインナーと一緒に寝ているイラストだよ。可愛いでしょ」
わたしはにっこりと笑ってみせた。
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