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第2話
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2 上着返却
「上着どうしよう」
なつみは、紙袋を片手に電話機の近くに立っていた。紙袋の中は、あの日「クリーニングよろしく」っとそのまま借りたままの亮の上着だ。
返そうにしても学校に持って行くと、中学の時のようにあらぬ疑いがかかるかもしれないし、家に持って行こうにも亮の家の電話に繋がらない。
電話機の前で二、三日
「うーん。」っと悩んだ挙句
「とりあえず、家に持って行っていなかったら、玄関の取手にでも掛けておこう。」
うん。それがいいと、かってに一人で納得して家を出て五分。
チャイムを鳴らすと意外に簡単に「はーい。」と言う声がして玄関のドアがあいた。
そこに出たのは、頭がから水でも被ったのかという濡れた髪に肩からタオルを掛けた幼馴染の姿があった。
慌てて出てきたのか上半身は裸である。
「なんだお前か」
しかも、顔をあわせるなりかなりの言い草であるが、借りた上着を返しに来たのだから一応しおらしく・・・
「これ。返しに来た。」
そう、しおらしくできなかった。
「ん?なにそれ」
紙袋の中を覗きこむ様に見る亮に。折角クリーニングに出した上着が濡れては、困ると慌てて取り返す。
「借りた上着」
「ああ。クリーニング出してきたか?」
「ちゃんと、綺麗にクリーニングして、あるわよ」
「もう!!」と突っ返すと、笑いながら「ありがとう」っと受け取られたので、さぁ、用事は済んだとばかりに「じゃあ、帰る」っと行って帰ろうとすると、肩をガシっと掴まれた。
「・・・なに?」
「おまえ今何時かわかってるか?」
「たぶん。・・・9
時半?」
「アホか!おまえには学習能力がないのか!!」
「いや、あるけどなによ。」
「お前一応女の子だろうが、夜に一人で出歩くなよ」
意味がわからない。そんな顔をしていたのがばれたのだろう。長い溜息を吐くと、吐き出すように吐かれた言葉に文句をいう。
「一応ってなんだ。女の子だし、それにたったの五分だし」
「その前に早い時間に来るとかあるだろうが」
「いやだって、誰も亮の家の電話でなかったし・・・返す事しか考えてなかった。」
正論に反射のように言い訳をするが、なんとなくどんどんと声が小さくなっていく。
「そんなんだから、今だに心配されるんだ。」
何度目かのため息を吐かれながら、何故そこまで言われなきゃいけないんだと、睨む。
「うるさいなぁ。もう、いい。帰る!!」
そう叫ぶと、慌ててた亮ちゃんが腕を掴んで離さない。
「だから、ちょっと待て。送ってくから」
「いいよ」
「良くない。送ってくから、とりあえず着替えるからあがれ」
無理やり、引っ張られる様に玄関に連れ込まれると、「さっさと靴脱げ」っと引っ張ってリビングに着くまでに前を歩く亮の髪から水が滴り落ちていく。
「・・・髪濡れてるけど」
「知ってる。風呂入ってたから」
「待ってるから乾かさないと風邪ひくから。」
わかってると返されるかも知れないが、外は、家の中とは段違いに冷えるのだ。
そんな髪で外に出たら折角温まった体が冷えて風邪を引いてしまう。
そんな思いがつたわったのか。
「逃げるなよ。」っと前置きをされてから
「とりあえず冷蔵庫の中にお前の好きなオレンジジュースがあるから勝手に飲んどいて」
全くどんだけ信用ないんだ。っと思いながら、「逃げないもん。」そう返した言葉に笑いながら、二階に上がっていく亮を見送り。
久しぶりに来た亮の家を好奇心に負けて見渡す。
昔と変わってない様に見えるがやっぱり少しずつ変わっていて、棚には前には無かったはずの。今は、単身赴任でいないおじさんの写真や家族写真が飾られている。
多少ぐるぐると部屋の中を眺めていると、
「待たせた。」
そう言ってあらわれた亮の髪はまだ少し濡れている。
「まだ濡れてるし」
「あんま遅くなると、おばちゃんが心配するだろ」
どうやら、気を使ってくれたようだ。
「大丈夫。今回はちゃんと届けに行ってくるって言ったし、メールも今から送っとく。」
「引き留めといてすまんな」
「お気遣いなく~。」
よくわからないやりとりにふたりで笑いながら、そういえば。いつもここら辺で笑いながら一緒に混じってくるおばさんがいない。っと気づくと、その影をキョロキョロ探す。
「ああ、母さんなら昨日から夜勤シフトだからいない。」
その視線に気づいた亮が苦笑しながら返す。
「ああ、だから誰も電話出ないわけだ」
「そそ。俺もちょっと前に帰ってきたばっかり」
「そうなんだ。タイミング悪い?」
「風呂を覗く気だったならタイミングばっちりだな。」
「見ても嬉しくない、」
「知ってる。」
そんな不毛会話をしてると私の携帯が鳴る。
メールを見ると、母からだった。
「・・・お母さんが送ってもらうんだったら牛乳買ってきてって」
「・・・逆方向だぞ。」
すぐにツッコミを入れる亮を無視して、メールを送信する。
「んー。でも、もう『いいよ。』ってもう送った。」
「お前なぁ。厚かましい。」
ペシッとおでこを叩かれるがあまり痛くない。
「知ってる。」
そんなこんなでオレンジジュースを出されて気分上々で待った甲斐があり。
ゴクゴクとジュースを飲みながら、ガシガシと頭を乾かすりょうちゃんを見つめる。
短髪の髪に引き締まった体は、中学時代に比べるとりょうの成長ぶりは凄まじく。自分とバカをやった頃と同じ人物だとは、思えない位だ。
「いつまで見てんだ。変態」
「べつに見てない。」
「ふーん。なつみのエッチ」
バーカ。そう言いながら、近くにあったタオルを投げると、亮は、なつみを見ながらこれ以上見られると穴が開くっとサッとタオルから逃げながら、なつみの頭を乱暴に撫でる。
その大きな手は2年前とは比べようがないくらい大きかった。
ドライヤーで髪を乾かした亮に送ってもらうためといいつつ家とは正反対方向のコンビニへ向かう。
「やっぱ家から出ると寒いね」
ブルって寒さに震える体を抑えるように腕を摩る。
「だな。まあ、お前の場合は、人んちっつーのが前に出るけどな」
「うるさいなぁ~。そうだ!!
うるさい。ついでに、上着かして」
「お前なぁ。上着返しに来といてまた借りるな」
呆れながらそう返す亮はそれでも文句を言いながらも脱いで掛けてくれる。
2年前と同じくなんだかんだで優しい。
「えへへ。だぼだぼ。」
「ピッタシだったら怖いだろうが。」
「うん。でも、前はそんなに変わんなかったよね?」
「この2年で大きくなったんだ。」
「バスケか。バスケのせいか。」
「その言い方だと、なんだかバスケが悪いみたいだぞ。」
「今日も部活してたの?」
そんなボケをしながら2年前からかわった亮の事をきいてみる。
「おう。もう直ぐ試合があるからな。」
「え?そうなの?」
「おう。気晴らしに見に来るか?ついでに
バスケ部は、イケメン揃いらしいぞ。」
「なにそれ」
「うちのマネージャー達がいってる。」
「ふーん。イケメン揃いなんだ。それなら観に行こうかなぁ。試合は、いつあるの?」
「おまえなぁ・・・幼馴染を純粋に応援しようって気持はないのか?」
「んー。ない。」
「・・・はぁ。まぁ、いいか。なつみだし。再来週の日曜日。」
「なによ。でも、イケメンを見に応援に行こうかなぁ」
「そうだな。いい男が見つかるかもしれないぞ。」
「バスケ部で?」
「いや、他でもいいけど、新しい恋したら、忘れるのも早いだろ。しかしまあ、出来れば身の丈にあった奴にしてくれれば。慰める手間が省ける」
「なにそれ。振られる前提か!!」
ポコポコと殴ると、亮は笑いながら避ける。
「よけるなぁー。」
「絶対ヤダ。」
逃げ回る亮を久しぶりに追いかけ回しながら、寒いコンビニまでの道を走った。
「上着どうしよう」
なつみは、紙袋を片手に電話機の近くに立っていた。紙袋の中は、あの日「クリーニングよろしく」っとそのまま借りたままの亮の上着だ。
返そうにしても学校に持って行くと、中学の時のようにあらぬ疑いがかかるかもしれないし、家に持って行こうにも亮の家の電話に繋がらない。
電話機の前で二、三日
「うーん。」っと悩んだ挙句
「とりあえず、家に持って行っていなかったら、玄関の取手にでも掛けておこう。」
うん。それがいいと、かってに一人で納得して家を出て五分。
チャイムを鳴らすと意外に簡単に「はーい。」と言う声がして玄関のドアがあいた。
そこに出たのは、頭がから水でも被ったのかという濡れた髪に肩からタオルを掛けた幼馴染の姿があった。
慌てて出てきたのか上半身は裸である。
「なんだお前か」
しかも、顔をあわせるなりかなりの言い草であるが、借りた上着を返しに来たのだから一応しおらしく・・・
「これ。返しに来た。」
そう、しおらしくできなかった。
「ん?なにそれ」
紙袋の中を覗きこむ様に見る亮に。折角クリーニングに出した上着が濡れては、困ると慌てて取り返す。
「借りた上着」
「ああ。クリーニング出してきたか?」
「ちゃんと、綺麗にクリーニングして、あるわよ」
「もう!!」と突っ返すと、笑いながら「ありがとう」っと受け取られたので、さぁ、用事は済んだとばかりに「じゃあ、帰る」っと行って帰ろうとすると、肩をガシっと掴まれた。
「・・・なに?」
「おまえ今何時かわかってるか?」
「たぶん。・・・9
時半?」
「アホか!おまえには学習能力がないのか!!」
「いや、あるけどなによ。」
「お前一応女の子だろうが、夜に一人で出歩くなよ」
意味がわからない。そんな顔をしていたのがばれたのだろう。長い溜息を吐くと、吐き出すように吐かれた言葉に文句をいう。
「一応ってなんだ。女の子だし、それにたったの五分だし」
「その前に早い時間に来るとかあるだろうが」
「いやだって、誰も亮の家の電話でなかったし・・・返す事しか考えてなかった。」
正論に反射のように言い訳をするが、なんとなくどんどんと声が小さくなっていく。
「そんなんだから、今だに心配されるんだ。」
何度目かのため息を吐かれながら、何故そこまで言われなきゃいけないんだと、睨む。
「うるさいなぁ。もう、いい。帰る!!」
そう叫ぶと、慌ててた亮ちゃんが腕を掴んで離さない。
「だから、ちょっと待て。送ってくから」
「いいよ」
「良くない。送ってくから、とりあえず着替えるからあがれ」
無理やり、引っ張られる様に玄関に連れ込まれると、「さっさと靴脱げ」っと引っ張ってリビングに着くまでに前を歩く亮の髪から水が滴り落ちていく。
「・・・髪濡れてるけど」
「知ってる。風呂入ってたから」
「待ってるから乾かさないと風邪ひくから。」
わかってると返されるかも知れないが、外は、家の中とは段違いに冷えるのだ。
そんな髪で外に出たら折角温まった体が冷えて風邪を引いてしまう。
そんな思いがつたわったのか。
「逃げるなよ。」っと前置きをされてから
「とりあえず冷蔵庫の中にお前の好きなオレンジジュースがあるから勝手に飲んどいて」
全くどんだけ信用ないんだ。っと思いながら、「逃げないもん。」そう返した言葉に笑いながら、二階に上がっていく亮を見送り。
久しぶりに来た亮の家を好奇心に負けて見渡す。
昔と変わってない様に見えるがやっぱり少しずつ変わっていて、棚には前には無かったはずの。今は、単身赴任でいないおじさんの写真や家族写真が飾られている。
多少ぐるぐると部屋の中を眺めていると、
「待たせた。」
そう言ってあらわれた亮の髪はまだ少し濡れている。
「まだ濡れてるし」
「あんま遅くなると、おばちゃんが心配するだろ」
どうやら、気を使ってくれたようだ。
「大丈夫。今回はちゃんと届けに行ってくるって言ったし、メールも今から送っとく。」
「引き留めといてすまんな」
「お気遣いなく~。」
よくわからないやりとりにふたりで笑いながら、そういえば。いつもここら辺で笑いながら一緒に混じってくるおばさんがいない。っと気づくと、その影をキョロキョロ探す。
「ああ、母さんなら昨日から夜勤シフトだからいない。」
その視線に気づいた亮が苦笑しながら返す。
「ああ、だから誰も電話出ないわけだ」
「そそ。俺もちょっと前に帰ってきたばっかり」
「そうなんだ。タイミング悪い?」
「風呂を覗く気だったならタイミングばっちりだな。」
「見ても嬉しくない、」
「知ってる。」
そんな不毛会話をしてると私の携帯が鳴る。
メールを見ると、母からだった。
「・・・お母さんが送ってもらうんだったら牛乳買ってきてって」
「・・・逆方向だぞ。」
すぐにツッコミを入れる亮を無視して、メールを送信する。
「んー。でも、もう『いいよ。』ってもう送った。」
「お前なぁ。厚かましい。」
ペシッとおでこを叩かれるがあまり痛くない。
「知ってる。」
そんなこんなでオレンジジュースを出されて気分上々で待った甲斐があり。
ゴクゴクとジュースを飲みながら、ガシガシと頭を乾かすりょうちゃんを見つめる。
短髪の髪に引き締まった体は、中学時代に比べるとりょうの成長ぶりは凄まじく。自分とバカをやった頃と同じ人物だとは、思えない位だ。
「いつまで見てんだ。変態」
「べつに見てない。」
「ふーん。なつみのエッチ」
バーカ。そう言いながら、近くにあったタオルを投げると、亮は、なつみを見ながらこれ以上見られると穴が開くっとサッとタオルから逃げながら、なつみの頭を乱暴に撫でる。
その大きな手は2年前とは比べようがないくらい大きかった。
ドライヤーで髪を乾かした亮に送ってもらうためといいつつ家とは正反対方向のコンビニへ向かう。
「やっぱ家から出ると寒いね」
ブルって寒さに震える体を抑えるように腕を摩る。
「だな。まあ、お前の場合は、人んちっつーのが前に出るけどな」
「うるさいなぁ~。そうだ!!
うるさい。ついでに、上着かして」
「お前なぁ。上着返しに来といてまた借りるな」
呆れながらそう返す亮はそれでも文句を言いながらも脱いで掛けてくれる。
2年前と同じくなんだかんだで優しい。
「えへへ。だぼだぼ。」
「ピッタシだったら怖いだろうが。」
「うん。でも、前はそんなに変わんなかったよね?」
「この2年で大きくなったんだ。」
「バスケか。バスケのせいか。」
「その言い方だと、なんだかバスケが悪いみたいだぞ。」
「今日も部活してたの?」
そんなボケをしながら2年前からかわった亮の事をきいてみる。
「おう。もう直ぐ試合があるからな。」
「え?そうなの?」
「おう。気晴らしに見に来るか?ついでに
バスケ部は、イケメン揃いらしいぞ。」
「なにそれ」
「うちのマネージャー達がいってる。」
「ふーん。イケメン揃いなんだ。それなら観に行こうかなぁ。試合は、いつあるの?」
「おまえなぁ・・・幼馴染を純粋に応援しようって気持はないのか?」
「んー。ない。」
「・・・はぁ。まぁ、いいか。なつみだし。再来週の日曜日。」
「なによ。でも、イケメンを見に応援に行こうかなぁ」
「そうだな。いい男が見つかるかもしれないぞ。」
「バスケ部で?」
「いや、他でもいいけど、新しい恋したら、忘れるのも早いだろ。しかしまあ、出来れば身の丈にあった奴にしてくれれば。慰める手間が省ける」
「なにそれ。振られる前提か!!」
ポコポコと殴ると、亮は笑いながら避ける。
「よけるなぁー。」
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