幼馴染

めみる

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第5話

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「亮。お前彼女出来たんだって?」
「できてませんよ。」
バスケの試合に向かう途中。いきなり先輩が横には並んできたと思ったらまたコレだ。
「嘘つけ、俺は聞いたし、みたぞ。2人で仲良く登校する姿。」
「ああ、それ勘違いですから。」
「いやいやいや、お前のそのポーカーフェイスを駆使しても、俺は騙されないからな。あんな仲良く登校する姿を見て恋人以外になんと勘違いしたらいいんだよ。」
ポーカーフェイスじゃなくて、その手の話題には飽きてるんです。
「幼馴染です。」
「俺は、お前にあんな可愛い幼馴染がいたなんて聞いてないぞ。」
「聞かれてませんからね。」
「そういう態度を取るなら」
「何すか」
うんざりしながら、ちょっと歩くペースが落ちる。
「斎藤。佐々部こい!!」
「ちょっ、先輩叫ばない。」
「はーい。」
「なんかよんだっすか?先輩」

向かってきた佐々部達に亮の肩に逃げらない様に腕を回す。
「こいつ。彼女出来たのに幼馴染とか言って誤魔化すんだよ。」
「いや、ほんとですから」
「ほらなー。お前ら仲良いからなんか知ってんだろ?」
キョトンとする佐々部とは、逆に「あー。」っという近藤
「先輩。それ幼馴染みですよ。」
「はあ、お前もか。」
そうつっこむ先輩に、近藤は続ける。
「俺。こいつと小中ずっと一緒だったんで間違いないです。有名だったんで」
「有名ってなんだ。」
「校内新聞でベストカップルに選ばれてましたし。」
「やっぱり、付き合ってんじゃねぇか。」
「いや、付き合ってないのにランキングに入ったんですよ。」
補足として、ちゃんと注意する亮に黙れとばかりに睨む南先輩。
「いや、本人たちは、付き合ってないっていってたんですけど小学校からずっと、その幼馴染と登下校するし、ずっと一緒に居るから、皆てっきり付き合ってるんだと思ってたんですよね。2人が登下校辞めるまで」
懐かしそうにかたる近藤にいらない情報まで喋るなとボスっと叩く。
「じゃあ、本当につきあって無かったのか?」
「そうなんすよ。俺、なつみちゃんに聞きに行きましたから」
「お前なぁ」
「普通につきあってませんって何故か怒られたんですよね。」
もしかして、二年前の事はお前が原因かと、いいそうになったが、また先輩の勘違いがあったら面倒くさいので口を瞑る。
「じゃあ、今朝のはなんだよ。」
不貞腐れた先輩がいう。
「あれは、色々あってちょっと凹んでるみたいで、おばさんが心配してるんですよ。だから、あんまりその噂とか広げないでやってください。俺はある程度言われ慣れてるんでいいんですけど、最悪不登校になったら、俺おばさんに合わせる顔ないんで・・・」
「なんだ・・・そのまさかの返しだな。うん。俺が悪かった。」
釘を刺す亮にいままで茶化す感じでからかって楽しんでいた先輩は、頭を掻きながらあやまった。
「いや、まあ、たぶん。それほど深刻じゃないんで大丈夫だと思うんですけどね」
「じゃあ、今度紹介しろ。」
「嫌です。」
「なんでだよ。付き合ってないんだろ。」
「付き合ってないですよ」
「じゃあ、いいだろうが、先輩命令だぞ」
「南先輩は、自分の日頃の女遊びの悪さを考えてから俺に紹介しろとか言ってください。」
「うわぁ。この後輩ひどい。」
佐々部の胸に飛び込む様に泣き真似をする南先輩をヨシヨシ。っとノリ良く慰める佐々部に苦笑しながら、今日はくるのかなぁっと、やっと会場向かいながら歩いている観客らしき女の子達を軽く眺めた。















「ごめんね。」
「いいよ」
友達とそんな会話をしながら、バスケの試合がある体育館を目指す。
「広いね~。」
「うん。初めてかも、試合とかみるの」
「そうなんだ。それでなつみの彼氏はどれ?」
「彼氏じゃない。幼馴染」
「えー。だって、今まで一回も幼馴染がいるとか言ったことなかったのに。先輩のことを諦めたかと思ったら幼馴染の試合の話をするから、てっきりそうなんだと」
「なにがそうなのよ。違うの。亮ちゃんはそういうのじゃなくて、腐れ縁?いや、おにぃちゃん?・・・みたいな?」
「なんで全部疑問系なのよ。」
「・・・わかんないけど」
「・・・ふーん。とにかく見てみましょう。その幼馴染くん」
ルンルン気分のルミちゃんは、私を引っ張りながら客席に足を運ぶ。
「いっぱいね」
「そうだね。まさかこんなにいるなんで」
客席には、普通こんなにいるもの?ってくらい埋まっている。
もちろん言わずもがな。女の子がかなりたくさん。
「SA・SA・BE・?だれ?佐々部って」
「あんたね。ほんと先輩しかみえてなかったのね。同じ学年の二組の佐々部って言ったら、イケメンで有名じゃない。」
「え?そうなの?」
「そうなの。」
「ああ、だからこんなにいっぱい。」
「それもあるけど、うちのバスケ部は、結構人気あるのよ。」
「そ、そうなんだ。しらなかった」
ルミちゃんの勢いにちょびっとだけビックリしながら、亮を探す。
「どこかな?」
「その幼馴染の特徴は?」
「背が高くて・・・いじわる?」
「あー。はいはい。なつみに聞いた私が馬鹿だったわ。名前は?」
「亮ちゃん。」
「フルネーム」
「えっと、佐伯だったかなぁ?」
「え?もしかして、佐伯 亮?」
「うん。」
「うん。ってあんた中々の大物と幼馴染なのね。」
「大物?」
「なんでもないわ。ほらいたわよ。あれで間違いない?」
「えっ、何処何処?」
キョロキョロと、探すと、ベンチの近くで水を飲んでいるのを発見する。
「あっ!!亮ちゃんだ。おーい。亮ちゃん」
「ちょっなつみ」
つい叫んでしまった私は、ルミちゃんに慌てて止められるが、声は向こうまで聞こえたらしく。
ちょっと、ビックリした亮が、こっちを見つめ固まったかと思ったら、笑いながらちゃんと手を振り返してくれた。 

「佐伯 亮が手を振ってるわ・・・」

なんかルミちゃんは、ブツブツ言っていたが、「頑張ってねー。」っともう一度手を振っておいた。

試合が始まると、さっきまでガヤガヤしていた館内もある程度静かになり、体育シューズの擦れる音が、響く。

うちのバスケ部は、中々強いみたいでパスを繋いでドンドンシュートを決めていく。途中危なく逆転されそうになった時は、亮ちゃんがまさかの相手のシュートを邪魔して、そのままロングシュートを決めると言うミラクルもあったり、ドキドキな試合だった。
そんな試合が終わり興奮を覚まそうとのんびりルミちゃんと喋る。
「亮ちゃんがまさかの格好良さだった」
「・・・だれがまさかのだ」
知らない間に背後に立っていたに亮に頭をグリグリされビックリしながら、見上げる。
「あ、亮ちゃん。あれ?いつの間に」
「お前が叫ぶから、勘違いされて、からかわれた挙句先輩に行って来いと出された。」
「なんで?」
「・・・はあ、もういい。そちらさんは?」
「私の友達。ついて来てもらったの。」
「加賀 るみっていいます。」
「えっと、佐伯  亮といいます。」

二人は何やら目線で語り合っている。知り合ったばかりだよね?
「なんか、お見合いみたい。」
自分で言いながら何故かすこし、苦しくなったところで亮の携帯が鳴る。
携帯を軽く見た亮は、立ち上がると。
「はいはい。じゃあ、後は若い二人でってことで、俺は行くから、急がないと置いて行かれる。」
「はーい。またね」
「おう。加賀さんもまたね」
「はい。」

そう言って、また私の頭をグリグリとした後去っていく。亮ちゃんを見ながら何故か少しドキドキした気がした。



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