何故か異世界で狙われながら大冒険!?~転生先が絶滅寸前の愛玩モンスターだった件~

蒼霧雪枷

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第一章『転生したらしい』生命の森編

新キャラ登場だって!

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 ジャンの知り合いさんと別れた(?)あと、他の知り合いに会うのが面倒だと言うジャンに抱えられ、屋根の上を跳んで家につきました。
 屋根の上を跳ぶって…脚力どうなってんの?流石異世界…いや、ジャンさんが規格外だったり…?

「やー、まさかあの馬鹿に会うとはなぁ。危ない危ない…これで"彼奴"に知られでもしたら、旅に出れねぇじゃねぇか…」

 いつもの如くぶつぶつと呟いているジャン。だから、危ないってそれ。

「…まぁいいや、飯にしよう!あ、ちょっと散らかってっけど、気にせずに寛いでくれ」

 そう言って家に入るジャンの後を追って、お邪魔しますと呟いてからオレも入る。
 入って、固まる。
 例えるなら、良く言えば薬草を栽培している店。悪く言えば、放置しすぎて雑草や蔦が生えまくった家。ちょっと、これはどういうことなの…

「ジャン…あの、これ家?外見普通だったと思うんだけど…中、これ、え…?」

 困惑し過ぎてなかなか理解ができない。うん、外見はよくあるログハウスみたいな感じだったんだ。ちょっと古いけどシンプルで綺麗な。内側も普通だ。普通の木製の家だ。ただこの生えてる草どうした??

「ん?あぁ、いや、気にするな。これは俺の友人ってか、相棒ってか…まぁ、あれだ。変人が勝手に人ン家に薬草の種ばら蒔いただけだ。気にすんな」

 まってそれどういう状況?その人、何があってジャンの家に薬草の種なんて蒔いたの?何か気に病むことでもあったの??

「へ、へぇ~…そうなの…何が、あったんだろうね、その人……」

 ただの悪戯か嫌がらせか、はたまた何か嫌な事があって奇行に走ったのか…とりあえず、人の家に種ばら蒔くとかろくな人じゃない気がする。

「気にするな。頭可笑しいのがうつる」
「なにそれ、酷くなぁい?」

 ジャンが割りと辛辣な一言を言えば、それに答える声が一つ。もちろんオレじゃない。低いけどジャンより高い、なんだろう…色気のありそうな声だ。
 あ、ちなみにジャンは普段ちょっと高めに喋ってるんだろうけど、あれは地声重低音だ。ジャンさん、普段から地声で喋ってたら多分怖がられるんだと思う。声の重量が凄いもん、この人。
 …じゃない。なんかよくわからないけど、一階建てで、上は天井…じゃないか。何て言うんだっけ、骨組みが見えてる系の家なんだけど、ここ。多分その骨組みのところにいたのかな?何でか知らないけど。
 先程の声の持ち主であろう、ジャンとなんとなく似てる服装の男の人が、オレの目の前に着地した。それはもう猫のように綺麗に。いや、華麗に?
 ジャンと色ちがいな格好。そして、糸目っていうのかな?開いてるのかわかんない、狐みたいな目でニコニコしてる。
 暗いところで隠れやすそうな色合いをしてる。ジャンさんは森に隠れやすそうな色だよね。
 そしてなんとなく察する。さっきの発言といい、おそらくこの人が例の種蒔いた人だ。パッと見優しそうなのに、本当に何があったんだろう。徹夜で頭がおかしくなってたとか?

「いやぁ、しかしあのジャンがねぇ…なにこの子、隠し子?それとも拐ってきたの?自分好みに育てようって魂胆かい?…あははっ!!そんなに殺気立たないでくれよ~!ほら、そこの子が怯えてるよ~?」

 さっきのジャンの知り合いさんと同じような事をいう種まきさん。彼らのなかのジャンってどういうイメージなんだろう。
 そして、無言で殺気を放ってるジャンさん。うん、怖いです。そのとおりです。怯えてしまいました。ごめんね、ジャン。普通に怖いよ。

「…っ!?す、すまん…つい……怖がらせるつもりは…!」

 そして、オレが怯えてるとわかった瞬間に狼狽えるジャンさん。どしたの?殺気は消え失せたけど、え、そんなに狼狽えることなくない?種まきさんが横で爆笑してるけど、なんで??

「いや、別に大丈夫!ちょっとびっくりしただけだから。気にしないで、ジャン!」

 そう言えば、ほっとした表情になるジャン。うん、気にしてないから。気にしてないからね?そっと何か暗器みたいなものを種まきさんに投げるのは止めて差し上げて?「うわっあっぶねっ!?」とか聞こえてるから。やめたげて?
 どれだけの力で投げたのかわからないが後ろをみれば、明らかに人を殺すためにあるのであろう形をしたナイフが家の壁に深々と刺さってる。ジャンさんや、君は本当に何者なんだい?

 とりあえず自己紹介をしようかと思ったんだけども、残念ながらオレはいまだに名前を思い出せていない。
 そして、それ以外の説明をこの人にしていいのか迷っている。いや、ジャンの知り合いだし、なんかただの友達ってだけじゃない感じだし、大丈夫かもしれないけど…いまいち信用できない……
 と、ここで活躍するのはこの方!!いでよ!【心を覗く目ハートサーチ.Lv2】!!
 …………うん?なんだろうね、Lv2になっても色のついたモヤモヤが見えるだけなんだけども、彼のそのモヤモヤの色は黄色なんだけども、なんというか…ちょっと暗いかな?
 ジャンはそれはそれは綺麗な黄緑色でした。何の曇りもない黄緑でした。
 種まきさん曇ってない?綺麗な薄い黄色だけど、ちょっと曇ってない??これは、大丈夫なのかな?リピさん、リピさん、教えておくんなまし。

『はい。結論から申しますと、許容範囲内かと思われます。恐らく、ただ性格に少々難があるだけかと。口は硬いように見えますので、全て話しても大丈夫ですよ』

 おー!そっか、ありがとう!じゃあ、普通でいいね!!警戒しなくて良さそうだね!!楽でいいや。

「…おい、大丈夫か?今の話、聞いてたか?」
「へぁ!?え、なに?ごめん、何も聞いてなかった…」

 oh…ごめんよジャンさん。何か言ってたようだけど、リピと会話してて何も聞いてなかった。何の話してたの?

「ボーッとしてっと、襲われたりするからな。気を付けろよ」
「そうそう、ジャンには気を付けないt…ごめん、まって、顔面は止めて、ごめんって!!」

 ジャンさん、無言でパンチは止めてあげて?あぁ、痛そう…

「ジャン!ごめんね、ジャンがいるから大丈夫かと思って、油断してたの。次は気を付けるから、殴るの止めてあげて?」
「わかった」

 よかった、止めてくれた。あっまって頭撫でないで!ちょっと疲れてるから寝ちゃう!子供みたいに寝ちゃうから!!なんかあのムカつく称号を肯定してるみたいになるから、子供みたいな行動は避けたいの!!

「なんなの…いちゃつくなら他所でやってよ…」
「いや、ここ俺んちだし。いちゃついてねぇし。お前が出てけば?」
「ねぇ、さっきの話どこ行ったの?僕が今出てっちゃ意味ないでしょ…!!」

 さっきの話…?あぁ、オレが全く聞いてなかったやつか。

「ねぇ、何の話してたの?」
「ん?あぁ、お前の記憶の話だ。勝手にコイツに話して悪ぃとは思ったんだが、名前だけでも思い出せねぇもんかと思ってな」

 マジか!全然話したって構いはしませんが、え!記憶戻せるの!!なにか思い出せる方法あるの!?

「どうするの?どうやったら思い出せる?」

 ついピョンピョンと跳び跳ねてしまう。子供っぽい行動?うるせぇ、今はそれどころじゃないんだよ!!

「僕のスキルを使うんだよ~。捕らえた敵の記憶を勝手に探って、情報を引き出すやつ。僕だけじゃなくて、使われた本人もその記憶を見ることができるはずだから、やってみる価値はあるかなぁ、ってね」

 ほー!そんなスキルがあるの。でも一個疑問いい?なんでそんなスキル覚えてるの??便利だけどさ、普通に暮らしてて必要なくない?スパイ??種まきさんスパイなの??

「よくわかんないけど、思い出せるなら!やる!!」

 この際、記憶が戻るなら何だっていいや!!種まきさんが何者だろうと、記憶が戻れば万々歳!ってことで!!

「それじゃあ早速やってみようか。君は落ち着いていればいいよ。こっちで全部調節できるから」

 そういってオレの頭に手を乗っける種まきさん。あ、でもその前に!

「ちょっと待って!」

 オレがストップをかければ、不思議そうに首をかしげるジャンと種まきさん。

「なんだ、どうした?」
「種まきさん、名前なに?」
「まって、種まきさんってなに!?僕、いつの間にそんなあだ名つけられてたの!?」

 いやさ、ここまで来てそう言えば名前知らないや、ってなってしまって。聞いてからにしようかと思ったんだけど…


 何故か拗ねてしまった種まきさんの機嫌を戻すまで、数十分を使うことになってしまいました……



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