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「ヨーネリア。明日は空けておけ」
金曜の退勤間際、書類の束を片付けている私に、アレクセイ閣下が唐突に告げた。
「……はあ。空けるとは、予定を、ということですか?」
「そうだ。明日は土曜日だ。君が契約条件に掲げた『週休二日』を履行する」
閣下は眼鏡の位置を直しながら、真顔で言った。
「つまり、デートだ」
「……デート?」
私が聞き返すと、執務室の空気が一瞬止まった気がした。
聞き耳を立てていた文官たちが、音もなく振り返る気配がする。
「正確には『視察を兼ねたリフレッシュ休暇』だ。君は王都の庶民生活を肌で感じたいと言っていただろう?」
「言いましたね。市場価格の変動を現地調査したいと」
「ならば好都合だ。私も変装して同行する。……護衛をつけると目立つからな。私と君、二人きりだ」
閣下はさらりと言ってのけた。
二人きり。
その言葉に、私の心拍数が少しだけ跳ね上がった。
これは業務命令なのか、それとも……?
「……わかりました。では、動きやすい服装で参ります」
「うむ。十時に迎えに行く」
閣下は満足そうに頷き、再び書類に視線を戻した。
一見クールな対応だが、その耳がほんのり赤くなっているのを、私は見逃さなかった。
◇
翌朝、十時。
ベルンシュタイン公爵邸の前に現れた閣下を見て、私は息を飲んだ。
いつもの堅苦しい宰相服ではない。
上質な素材だがシンプルなシャツに、ラフなジャケット。そして、伊達眼鏡。
前髪を少し下ろしているせいか、いつもの「氷の宰相」オーラが消え、どこかの「知的な若手実業家」といった雰囲気だ。
「……どうした? 変か?」
私が凝視していると、閣下が不安そうに尋ねてきた。
「いえ。あまりにも似合っていらっしゃるので、眼球の保養をさせていただいただけです」
「……君は本当に、直球だな」
閣下は照れくさそうに咳払いをした。
一方の私は、機能性重視のコットンワンピースに、歩きやすい革靴。髪は一つにまとめて、メモ帳とペンを入れたポシェットを斜めがけにしている。
「君も……その、悪くない。いつもの戦闘服(ドレス)より、年相応で可愛らしい」
「ありがとうございます。この靴、全力疾走できるんですよ」
「デートで走る予定はないが……まあ、君らしい」
閣下は苦笑し、自然な動作で私の手を取った。
「行こうか。エスコートさせてくれ」
「……はい」
大きな掌に包まれる安心感。
私たちは繋いだ手を離さずに、王都のメインストリートへと繰り出した。
週末の市場は、多くの人々で賑わっていた。
色とりどりの果物、焼きたてのパンの香り、威勢のいい商人の声。
普通のカップルなら、「わあ、綺麗!」「美味しそう!」とはしゃぐ場面だろう。
しかし。
私たちは違った。
「……閣下。ご覧ください、あの野菜売り場」
私は小声で囁いた。
「キャベツの価格が先週より二割も高騰しています。おそらく、北部の長雨による物流遅延の影響かと」
「ほう。鋭いな」
閣下も眼鏡の奥で鋭い眼光を光らせた。
「だが、隣の店ではジャガイモが投げ売りされている。代替品としての需要予測を見誤り、在庫過多になった可能性があるな」
「その通りです。あそこの商人の顔色を見るに、資金繰りに焦っていますね。今なら安く買い叩ける上に、恩を売れるかもしれません」
「……なるほど。物流ルートの再編が必要だな。帰ったら国土交通省に指示を出そう」
私たちは手を繋いだまま、野菜の価格変動と物流網の欠陥について熱く語り合った。
周囲のカップルが「ねえ、このリボン可愛い?」「うん、似合うよハニー」と甘い会話を繰り広げる中、私たちだけが異質だった。
「ねえ、流通マージンの中抜きが……」
「独占禁止法の適用範囲が……」
そんな単語が飛び交うデートである。
端から見れば美男美女のカップルだが、会話の内容は完全に「予算委員会」だ。
「……ふむ。少し歩き疲れたな」
一通り市場を視察(デート)した後、閣下が広場のベンチを指差した。
「休憩しよう。何か飲み物でも買ってくる」
「では、私はあそこの屋台で串焼きを買ってきます。回転率が良いので、食材の鮮度が高そうです」
「頼む」
数分後。
私たちはベンチに並んで座り、串焼きと果実水を手にしていた。
「……美味いな」
「はい。塩加減が絶妙です。原価率は低そうですが、満足度は高い。勉強になります」
もぐもぐと串焼きを食べながら、私はふと空を見上げた。
青く澄み渡る空。心地よい風。
隣には、この国で一番頼りになるパートナー。
(……悪くない)
これまで「休日は寝るもの」と決めていたが、こうして誰かと外を歩き、同じ景色を見て、同じレベルで議論を交わすのも、案外楽しいものだ。
「……ヨーネリア」
不意に、閣下が私を呼んだ。
「はい?」
「楽しいか? こんな……色気のないデートで」
閣下は少し自嘲気味に笑った。
「周りの男たちは、もっと女性を喜ばせるような振る舞いをしている。花を買ったり、愛を囁いたり。……私は、君と経済の話しかしていない」
「何を仰るのですか」
私は串焼きの最後の一口を飲み込み、きっぱりと言った。
「最高に楽しいですよ?」
「……え?」
「花は枯れます。愛の言葉もお腹は膨れません。ですが、閣下との議論は知的欲求を満たし、国の未来を良くするアイデアを生み出します」
私は閣下の方を向き、にっこりと笑った。
「それに、私にとって一番の『ときめき』は、私の話を理解し、それ以上の答えを返してくれる知性に出会うことです。……つまり、閣下以外に私のデート相手は務まりません」
「…………」
閣下は目を見開いたまま、しばらく固まっていた。
そして、ゆっくりと片手で顔を覆った。
「……くっ」
「閣下? どうしました? 串焼きのタレが服に?」
「違う……。嬉しくて、どうにかなりそうだ」
閣下の耳が、真っ赤に染まっている。
「君という人は……本当に、私の予想を遥かに超えてくる」
閣下は顔を上げ、熱っぽい瞳で私を見つめた。
「ヨーネリア。やはり、君を誰にも渡したくない。一生、私の隣で数字の話をしていてくれ」
「……それはプロポーズの言葉としては、だいぶ変わっていますね」
「文句があるか?」
「いいえ。私には最高の口説き文句です」
私たちは見つめ合い、自然と笑みがこぼれた。
甘い雰囲気ではないかもしれない。
でも、この「同志」のような絆こそが、私たちには心地よいのだ。
「さて、エネルギー補給も完了しましたし、次はどうしますか?」
私が尋ねると、閣下は立ち上がり、再び私の手を取った。
「あそこの裏通りに、古びた書店がある。あそこなら、絶版になった古い法令集が見つかるかもしれない」
「素晴らしい! 行きましょう、お宝発掘ですね!」
「ああ。君なら喜ぶと思った」
私たちは意気揚々と書店に向かった。
普通のカップルなら絶対に選ばないデートコース。
しかし、私たちはそこで埃まみれになりながら「百年前の税制改革案」を見つけ出し、「これこそ歴史的遺産だ!」と二人でハイタッチをして喜んだのである。
◇
夕暮れ時。
私たちは公爵邸に戻ってきた。
足は棒のようだが、心は充実感で満たされていた。
「今日は楽しかったな」
「はい。まさかあの書店であんな文献が見つかるとは」
「来週は港の方へ行ってみよう。貿易船の積み荷リストが見たい」
「是非! 関税逃れの手口を分析したいです!」
玄関ホールで盛り上がっていると、奥から執事長が現れた。
「おかえりなさいませ、旦那様、ヨーネリア様。……おや?」
執事長は私たちの手元を見て、不思議そうな顔をした。
私たちの手には、花束でもアクセサリーでもなく、古びた本と、市場で安売りされていた「大量のジャガイモ(一袋)」が握られていたからだ。
「……デートに行かれたのでは?」
「ああ。最高のデートだった」
閣下はジャガイモを掲げ、誇らしげに言った。
「これは戦利品だ。今夜はこれでポテトサラダを作ってもらおう」
「は、はあ……」
執事長は困惑していたが、私たちは顔を見合わせて笑った。
「ふふっ。ポテトサラダ、いいですね。マヨネーズは多めでお願いします」
「いや、黒胡椒を効かせた方が酒に合う」
「では、半分ずつ作りましょう」
私たちは廊下を歩き出す。
背後で執事長が「……あんなに楽しそうな旦那様は、初めて拝見しました」と呟くのが聞こえた。
恋愛偏差値は低いかもしれない。
ロマンチックのかけらもないかもしれない。
それでも、私たちは間違いなく「相思相愛」だった。
……たぶん、経済学的な意味で。
金曜の退勤間際、書類の束を片付けている私に、アレクセイ閣下が唐突に告げた。
「……はあ。空けるとは、予定を、ということですか?」
「そうだ。明日は土曜日だ。君が契約条件に掲げた『週休二日』を履行する」
閣下は眼鏡の位置を直しながら、真顔で言った。
「つまり、デートだ」
「……デート?」
私が聞き返すと、執務室の空気が一瞬止まった気がした。
聞き耳を立てていた文官たちが、音もなく振り返る気配がする。
「正確には『視察を兼ねたリフレッシュ休暇』だ。君は王都の庶民生活を肌で感じたいと言っていただろう?」
「言いましたね。市場価格の変動を現地調査したいと」
「ならば好都合だ。私も変装して同行する。……護衛をつけると目立つからな。私と君、二人きりだ」
閣下はさらりと言ってのけた。
二人きり。
その言葉に、私の心拍数が少しだけ跳ね上がった。
これは業務命令なのか、それとも……?
「……わかりました。では、動きやすい服装で参ります」
「うむ。十時に迎えに行く」
閣下は満足そうに頷き、再び書類に視線を戻した。
一見クールな対応だが、その耳がほんのり赤くなっているのを、私は見逃さなかった。
◇
翌朝、十時。
ベルンシュタイン公爵邸の前に現れた閣下を見て、私は息を飲んだ。
いつもの堅苦しい宰相服ではない。
上質な素材だがシンプルなシャツに、ラフなジャケット。そして、伊達眼鏡。
前髪を少し下ろしているせいか、いつもの「氷の宰相」オーラが消え、どこかの「知的な若手実業家」といった雰囲気だ。
「……どうした? 変か?」
私が凝視していると、閣下が不安そうに尋ねてきた。
「いえ。あまりにも似合っていらっしゃるので、眼球の保養をさせていただいただけです」
「……君は本当に、直球だな」
閣下は照れくさそうに咳払いをした。
一方の私は、機能性重視のコットンワンピースに、歩きやすい革靴。髪は一つにまとめて、メモ帳とペンを入れたポシェットを斜めがけにしている。
「君も……その、悪くない。いつもの戦闘服(ドレス)より、年相応で可愛らしい」
「ありがとうございます。この靴、全力疾走できるんですよ」
「デートで走る予定はないが……まあ、君らしい」
閣下は苦笑し、自然な動作で私の手を取った。
「行こうか。エスコートさせてくれ」
「……はい」
大きな掌に包まれる安心感。
私たちは繋いだ手を離さずに、王都のメインストリートへと繰り出した。
週末の市場は、多くの人々で賑わっていた。
色とりどりの果物、焼きたてのパンの香り、威勢のいい商人の声。
普通のカップルなら、「わあ、綺麗!」「美味しそう!」とはしゃぐ場面だろう。
しかし。
私たちは違った。
「……閣下。ご覧ください、あの野菜売り場」
私は小声で囁いた。
「キャベツの価格が先週より二割も高騰しています。おそらく、北部の長雨による物流遅延の影響かと」
「ほう。鋭いな」
閣下も眼鏡の奥で鋭い眼光を光らせた。
「だが、隣の店ではジャガイモが投げ売りされている。代替品としての需要予測を見誤り、在庫過多になった可能性があるな」
「その通りです。あそこの商人の顔色を見るに、資金繰りに焦っていますね。今なら安く買い叩ける上に、恩を売れるかもしれません」
「……なるほど。物流ルートの再編が必要だな。帰ったら国土交通省に指示を出そう」
私たちは手を繋いだまま、野菜の価格変動と物流網の欠陥について熱く語り合った。
周囲のカップルが「ねえ、このリボン可愛い?」「うん、似合うよハニー」と甘い会話を繰り広げる中、私たちだけが異質だった。
「ねえ、流通マージンの中抜きが……」
「独占禁止法の適用範囲が……」
そんな単語が飛び交うデートである。
端から見れば美男美女のカップルだが、会話の内容は完全に「予算委員会」だ。
「……ふむ。少し歩き疲れたな」
一通り市場を視察(デート)した後、閣下が広場のベンチを指差した。
「休憩しよう。何か飲み物でも買ってくる」
「では、私はあそこの屋台で串焼きを買ってきます。回転率が良いので、食材の鮮度が高そうです」
「頼む」
数分後。
私たちはベンチに並んで座り、串焼きと果実水を手にしていた。
「……美味いな」
「はい。塩加減が絶妙です。原価率は低そうですが、満足度は高い。勉強になります」
もぐもぐと串焼きを食べながら、私はふと空を見上げた。
青く澄み渡る空。心地よい風。
隣には、この国で一番頼りになるパートナー。
(……悪くない)
これまで「休日は寝るもの」と決めていたが、こうして誰かと外を歩き、同じ景色を見て、同じレベルで議論を交わすのも、案外楽しいものだ。
「……ヨーネリア」
不意に、閣下が私を呼んだ。
「はい?」
「楽しいか? こんな……色気のないデートで」
閣下は少し自嘲気味に笑った。
「周りの男たちは、もっと女性を喜ばせるような振る舞いをしている。花を買ったり、愛を囁いたり。……私は、君と経済の話しかしていない」
「何を仰るのですか」
私は串焼きの最後の一口を飲み込み、きっぱりと言った。
「最高に楽しいですよ?」
「……え?」
「花は枯れます。愛の言葉もお腹は膨れません。ですが、閣下との議論は知的欲求を満たし、国の未来を良くするアイデアを生み出します」
私は閣下の方を向き、にっこりと笑った。
「それに、私にとって一番の『ときめき』は、私の話を理解し、それ以上の答えを返してくれる知性に出会うことです。……つまり、閣下以外に私のデート相手は務まりません」
「…………」
閣下は目を見開いたまま、しばらく固まっていた。
そして、ゆっくりと片手で顔を覆った。
「……くっ」
「閣下? どうしました? 串焼きのタレが服に?」
「違う……。嬉しくて、どうにかなりそうだ」
閣下の耳が、真っ赤に染まっている。
「君という人は……本当に、私の予想を遥かに超えてくる」
閣下は顔を上げ、熱っぽい瞳で私を見つめた。
「ヨーネリア。やはり、君を誰にも渡したくない。一生、私の隣で数字の話をしていてくれ」
「……それはプロポーズの言葉としては、だいぶ変わっていますね」
「文句があるか?」
「いいえ。私には最高の口説き文句です」
私たちは見つめ合い、自然と笑みがこぼれた。
甘い雰囲気ではないかもしれない。
でも、この「同志」のような絆こそが、私たちには心地よいのだ。
「さて、エネルギー補給も完了しましたし、次はどうしますか?」
私が尋ねると、閣下は立ち上がり、再び私の手を取った。
「あそこの裏通りに、古びた書店がある。あそこなら、絶版になった古い法令集が見つかるかもしれない」
「素晴らしい! 行きましょう、お宝発掘ですね!」
「ああ。君なら喜ぶと思った」
私たちは意気揚々と書店に向かった。
普通のカップルなら絶対に選ばないデートコース。
しかし、私たちはそこで埃まみれになりながら「百年前の税制改革案」を見つけ出し、「これこそ歴史的遺産だ!」と二人でハイタッチをして喜んだのである。
◇
夕暮れ時。
私たちは公爵邸に戻ってきた。
足は棒のようだが、心は充実感で満たされていた。
「今日は楽しかったな」
「はい。まさかあの書店であんな文献が見つかるとは」
「来週は港の方へ行ってみよう。貿易船の積み荷リストが見たい」
「是非! 関税逃れの手口を分析したいです!」
玄関ホールで盛り上がっていると、奥から執事長が現れた。
「おかえりなさいませ、旦那様、ヨーネリア様。……おや?」
執事長は私たちの手元を見て、不思議そうな顔をした。
私たちの手には、花束でもアクセサリーでもなく、古びた本と、市場で安売りされていた「大量のジャガイモ(一袋)」が握られていたからだ。
「……デートに行かれたのでは?」
「ああ。最高のデートだった」
閣下はジャガイモを掲げ、誇らしげに言った。
「これは戦利品だ。今夜はこれでポテトサラダを作ってもらおう」
「は、はあ……」
執事長は困惑していたが、私たちは顔を見合わせて笑った。
「ふふっ。ポテトサラダ、いいですね。マヨネーズは多めでお願いします」
「いや、黒胡椒を効かせた方が酒に合う」
「では、半分ずつ作りましょう」
私たちは廊下を歩き出す。
背後で執事長が「……あんなに楽しそうな旦那様は、初めて拝見しました」と呟くのが聞こえた。
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