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「――というわけで、誘拐されました」
私は薄暗い倉庫の中で、椅子に縛り付けられながら独りごちた。
手首にはロープ。口には猿轡……は、さっき「呼吸が苦しくて死んだら人質としての価値がゼロになりますよ」と論理的に訴えて外してもらった。
目の前には、目出し帽を被った男たちが三人。
彼らは「こいつ、なんでこんなに落ち着いてるんだ?」という顔で私を見ている。
事の起こりは三十分前。
私が王城からの帰り道、少し寄り道をして本屋へ向かおうとした時のことだ。
裏路地に入った瞬間、黒塗りの馬車が横付けされ、布袋を被せられて拉致されたのである。
手際は悪くなかった。評価するなら『中の下』といったところか。
「おい、女! 騒ぐんじゃねぇぞ!」
リーダー格らしき男が、ドスを利かせて凄んできた。
「俺たちは『反宰相派』の貴族に雇われたプロだ。テメェを餌にして、あのアレクセイ公爵を失脚させてやる!」
「へへへ、宰相閣下の愛人を痛めつければ、あの氷の男も泣いて詫びを入れるだろうぜ」
男たちが下卑た笑い声を上げる。
なるほど。目的はアレクセイ閣下の妨害か。
私は溜息をついた。
「……あの。いくつか訂正してもよろしいですか?」
「ああん? 命乞いか?」
「いいえ。事実誤認の指摘です」
私は冷静に言った。
「まず第一に、私は閣下の愛人ではなく『ビジネスパートナー兼婚約者』です。第二に、閣下は私を痛めつけられたくらいで泣いて詫びを入れるようなタマではありません。むしろ、貴方たちを物理的に排除しに来る可能性が99.8%です」
「は、排除……?」
「第三に。……このロープの縛り方、間違っていますよ」
「は?」
男たちがポカンとする。
私は手首を少し動かしてみせた。
「これは『本結び』に見えますが、結び目が緩いです。これでは摩擦係数が低すぎて、私が手首を三回ひねれば解けてしまいます。ほら」
スルッ。
私は実演してみせた。ロープがパラリと床に落ちる。
「なっ、なにぃぃぃ!?」
男たちが飛び上がった。
「ば、馬鹿な! 俺の自信作が!」
「だから言ったのです。人を拘束するなら『南京結び』か『亀甲縛り』を推奨します。強度と美しさが違いますから」
「き、亀甲……?」
男たちは狼狽している。
私は落ちたロープを拾い上げ、丁寧に畳んで机の上に置いた。
「それと、この倉庫の環境も最悪です。湿気が多すぎてカビの臭いがします。これでは人質が喘息の発作を起こすリスクがあります。人質管理マニュアルを読んだことは?」
「よ、読んでねぇよ! そんなもんあんのかよ!」
「ないなら作りなさい。プロを名乗るなら、環境整備は基本中の基本です」
私は説教モードに入った。
こうなると止まらないのが、私の悪い癖(と閣下は言うが、長所だと思う)だ。
「ついでに聞きますが、今回の依頼料はおいくらですか?」
「え? あ、金貨五十枚だけど……」
「五十枚!?」
私は驚愕した。安すぎて。
「貴方たち、搾取されていますよ! 誘拐という重犯罪のリスク、閣下という国家権力を敵に回す危険度、そして拘束時間の長さ……これらを換算すれば、最低でも金貨三百枚は貰わないと割に合いません!」
「ええっ!? さ、三百枚!?」
男たちが顔を見合わせた。
「おい、聞いたか? 俺たち、買い叩かれてるぞ」
「マジかよ……あの貴族、値切りやがったのか」
「しかも、前金は一割だけだろ? 成功報酬型は危険です。依頼主が『失敗したから払わない』と言って逃げるケースが大半ですから」
私は畳み掛けた。
「さらに言えば、貴方たちの装備も貧弱です。そのナイフ、錆びてますよね? 手入れを怠る人間に、良い仕事はできません」
「うぐっ……」
「このままでは貴方たちは、金も貰えず、閣下にボコボコにされ、刑務所行きという『バッドエンド』一直線です。人生の収支決算が大赤字ですよ?」
「ど、どうすればいいんだよぉぉ!」
一番若い男が泣き崩れた。
「俺、田舎の母ちゃんに仕送りしなきゃなんねぇのに……」
「犯罪で稼いだ金を送って、お母様が喜びますか?」
「ううっ……」
完全に場の空気は私が支配した。
私は足を組み直し、彼らに慈愛(?)の眼差しを向けた。
「貴方たち、体格は良さそうですね。重い荷物を持つのも苦ではない?」
「あ、ああ。力仕事なら自信あるけど……」
「ならば、運送業か建設業に転職しなさい。今、王都では再開発ラッシュで人手が不足しています。日給もいいですし、何より『合法』です」
「運送業……」
「紹介状を書きましょうか? 私の名前を出せば、大手の運送ギルドが即採用してくれるはずです」
「ほ、本当か!?」
男たちの目に希望の光が宿った。
さっきまでの殺伐とした雰囲気はどこへやら。今はもう、ハローワークの就職相談窓口だ。
「よし、書くものを持ってきなさい。……あ、私の鞄に入っている万年筆を使います」
私は鞄から、閣下に貰った万年筆を取り出した。
サラサラと羊皮紙に紹介状を書く。
『彼らは体力があり、根性もあります。ロープワークは下手ですが、鍛えれば伸びるでしょう。採用を願います。ヨーネリア』
「はい、これを持って明日、ギルドへ行きなさい」
「あ、ありがとうごぜぇます! お嬢様!」
「一生ついていきます!」
男たちは涙を流して紹介状を受け取った。
「さあ、もう行きなさい。ここにいると、あと数分で『魔王』が降臨しますから」
「魔王?」
「アレクセイ閣下のことです」
私がそう言った瞬間。
ドォォォォン!!
倉庫の鉄扉が、爆発音と共に吹き飛んだ。
「ひぃっ!?」
砂煙の向こうから現れたのは、剣を片手に持った、鬼神のごとき形相のアレクセイ閣下だった。
背後には、完全武装した近衛騎士団が控えている。
「……私の大切な婚約者を拐かした愚か者は、どいつだ?」
声が低い。地響きのように低い。
瞳が赤い。充血しているのか、殺気で赤く見えるのか分からないが、とにかく怖い。
「か、閣下!?」
男たちが腰を抜かす。
閣下は私を見ると、一瞬で表情を崩した。
「ヨーネリア! 無事か!?」
「ええ、無傷です」
「よかった……! 少しでも傷があれば、この国ごと灰にするところだった」
物騒すぎる。
閣下は私に駆け寄り、縄が解けているのを見て安堵の息を吐いた。
そして、震えている男たちへとゆっくり向き直った。
「さて……貴様らか。私の愛しい人を薄汚い倉庫に閉じ込めたのは」
「ひぃぃぃ! お、俺たちはもう足を洗います! 転職します!」
「お嬢様に諭されました! もう二度と悪さはしません!」
男たちは土下座をして、紹介状を掲げた。
「は?」
閣下が眉をひそめる。
「転職? 諭された?」
「ええ、そうです閣下。彼らは改心しました。明日から運送業で働くそうです」
私が横から解説すると、閣下は口をポカンと開けた。
「……君は、誘拐犯まで更生させたのか?」
「人材の有効活用です。彼らを牢屋に入れて税金で養うより、働いて納税してもらった方が国益になりますから」
「……」
閣下は剣を収め、深い溜息をついた。
「やはり君には敵わないな。……だが」
閣下は男たちを睨みつけた。
「彼女に免じて命は助けてやる。だが、依頼主の名前だけは吐いていけ。……そいつには、地獄を見てもらう必要があるからな」
「は、はいぃぃ! バロン男爵です! 全部喋りますぅぅ!」
男たちは全てを白状し、騎士団に連行されていった(一応、事情聴取のため)。
倉庫には私と閣下が残された。
「……怖かったか?」
閣下が不意に私を抱きしめた。
その体は、少し震えているようだった。
「いいえ。計算通りでしたから」
私は強がって見せたが、閣下の腕の温かさに、少しだけ張り詰めていた糸が緩むのを感じた。
「でも、貴方が来てくれて……少しだけ、ホッとしました」
「……そうか。なら、よし」
閣下は私の頭を撫でてくれた。
「帰ろう。今日は特上のディナーを用意させる。君の『大立ち回り』の武勇伝を聞かせてもらわなければな」
「ふふ、長くなりますよ? 特にロープの結び方のダメ出しについては」
私たちは腕を組み、壊れた扉から外へ出た。
夕日が眩しい。
こうして、私の初めての誘拐体験は、犯人たちの再就職支援というハートフル(?)な結末で幕を閉じたのである。
……まあ、依頼主のバロン男爵に関しては、翌日、謎の失脚を遂げることになるのだが。それはまた別の話だ。
私は薄暗い倉庫の中で、椅子に縛り付けられながら独りごちた。
手首にはロープ。口には猿轡……は、さっき「呼吸が苦しくて死んだら人質としての価値がゼロになりますよ」と論理的に訴えて外してもらった。
目の前には、目出し帽を被った男たちが三人。
彼らは「こいつ、なんでこんなに落ち着いてるんだ?」という顔で私を見ている。
事の起こりは三十分前。
私が王城からの帰り道、少し寄り道をして本屋へ向かおうとした時のことだ。
裏路地に入った瞬間、黒塗りの馬車が横付けされ、布袋を被せられて拉致されたのである。
手際は悪くなかった。評価するなら『中の下』といったところか。
「おい、女! 騒ぐんじゃねぇぞ!」
リーダー格らしき男が、ドスを利かせて凄んできた。
「俺たちは『反宰相派』の貴族に雇われたプロだ。テメェを餌にして、あのアレクセイ公爵を失脚させてやる!」
「へへへ、宰相閣下の愛人を痛めつければ、あの氷の男も泣いて詫びを入れるだろうぜ」
男たちが下卑た笑い声を上げる。
なるほど。目的はアレクセイ閣下の妨害か。
私は溜息をついた。
「……あの。いくつか訂正してもよろしいですか?」
「ああん? 命乞いか?」
「いいえ。事実誤認の指摘です」
私は冷静に言った。
「まず第一に、私は閣下の愛人ではなく『ビジネスパートナー兼婚約者』です。第二に、閣下は私を痛めつけられたくらいで泣いて詫びを入れるようなタマではありません。むしろ、貴方たちを物理的に排除しに来る可能性が99.8%です」
「は、排除……?」
「第三に。……このロープの縛り方、間違っていますよ」
「は?」
男たちがポカンとする。
私は手首を少し動かしてみせた。
「これは『本結び』に見えますが、結び目が緩いです。これでは摩擦係数が低すぎて、私が手首を三回ひねれば解けてしまいます。ほら」
スルッ。
私は実演してみせた。ロープがパラリと床に落ちる。
「なっ、なにぃぃぃ!?」
男たちが飛び上がった。
「ば、馬鹿な! 俺の自信作が!」
「だから言ったのです。人を拘束するなら『南京結び』か『亀甲縛り』を推奨します。強度と美しさが違いますから」
「き、亀甲……?」
男たちは狼狽している。
私は落ちたロープを拾い上げ、丁寧に畳んで机の上に置いた。
「それと、この倉庫の環境も最悪です。湿気が多すぎてカビの臭いがします。これでは人質が喘息の発作を起こすリスクがあります。人質管理マニュアルを読んだことは?」
「よ、読んでねぇよ! そんなもんあんのかよ!」
「ないなら作りなさい。プロを名乗るなら、環境整備は基本中の基本です」
私は説教モードに入った。
こうなると止まらないのが、私の悪い癖(と閣下は言うが、長所だと思う)だ。
「ついでに聞きますが、今回の依頼料はおいくらですか?」
「え? あ、金貨五十枚だけど……」
「五十枚!?」
私は驚愕した。安すぎて。
「貴方たち、搾取されていますよ! 誘拐という重犯罪のリスク、閣下という国家権力を敵に回す危険度、そして拘束時間の長さ……これらを換算すれば、最低でも金貨三百枚は貰わないと割に合いません!」
「ええっ!? さ、三百枚!?」
男たちが顔を見合わせた。
「おい、聞いたか? 俺たち、買い叩かれてるぞ」
「マジかよ……あの貴族、値切りやがったのか」
「しかも、前金は一割だけだろ? 成功報酬型は危険です。依頼主が『失敗したから払わない』と言って逃げるケースが大半ですから」
私は畳み掛けた。
「さらに言えば、貴方たちの装備も貧弱です。そのナイフ、錆びてますよね? 手入れを怠る人間に、良い仕事はできません」
「うぐっ……」
「このままでは貴方たちは、金も貰えず、閣下にボコボコにされ、刑務所行きという『バッドエンド』一直線です。人生の収支決算が大赤字ですよ?」
「ど、どうすればいいんだよぉぉ!」
一番若い男が泣き崩れた。
「俺、田舎の母ちゃんに仕送りしなきゃなんねぇのに……」
「犯罪で稼いだ金を送って、お母様が喜びますか?」
「ううっ……」
完全に場の空気は私が支配した。
私は足を組み直し、彼らに慈愛(?)の眼差しを向けた。
「貴方たち、体格は良さそうですね。重い荷物を持つのも苦ではない?」
「あ、ああ。力仕事なら自信あるけど……」
「ならば、運送業か建設業に転職しなさい。今、王都では再開発ラッシュで人手が不足しています。日給もいいですし、何より『合法』です」
「運送業……」
「紹介状を書きましょうか? 私の名前を出せば、大手の運送ギルドが即採用してくれるはずです」
「ほ、本当か!?」
男たちの目に希望の光が宿った。
さっきまでの殺伐とした雰囲気はどこへやら。今はもう、ハローワークの就職相談窓口だ。
「よし、書くものを持ってきなさい。……あ、私の鞄に入っている万年筆を使います」
私は鞄から、閣下に貰った万年筆を取り出した。
サラサラと羊皮紙に紹介状を書く。
『彼らは体力があり、根性もあります。ロープワークは下手ですが、鍛えれば伸びるでしょう。採用を願います。ヨーネリア』
「はい、これを持って明日、ギルドへ行きなさい」
「あ、ありがとうごぜぇます! お嬢様!」
「一生ついていきます!」
男たちは涙を流して紹介状を受け取った。
「さあ、もう行きなさい。ここにいると、あと数分で『魔王』が降臨しますから」
「魔王?」
「アレクセイ閣下のことです」
私がそう言った瞬間。
ドォォォォン!!
倉庫の鉄扉が、爆発音と共に吹き飛んだ。
「ひぃっ!?」
砂煙の向こうから現れたのは、剣を片手に持った、鬼神のごとき形相のアレクセイ閣下だった。
背後には、完全武装した近衛騎士団が控えている。
「……私の大切な婚約者を拐かした愚か者は、どいつだ?」
声が低い。地響きのように低い。
瞳が赤い。充血しているのか、殺気で赤く見えるのか分からないが、とにかく怖い。
「か、閣下!?」
男たちが腰を抜かす。
閣下は私を見ると、一瞬で表情を崩した。
「ヨーネリア! 無事か!?」
「ええ、無傷です」
「よかった……! 少しでも傷があれば、この国ごと灰にするところだった」
物騒すぎる。
閣下は私に駆け寄り、縄が解けているのを見て安堵の息を吐いた。
そして、震えている男たちへとゆっくり向き直った。
「さて……貴様らか。私の愛しい人を薄汚い倉庫に閉じ込めたのは」
「ひぃぃぃ! お、俺たちはもう足を洗います! 転職します!」
「お嬢様に諭されました! もう二度と悪さはしません!」
男たちは土下座をして、紹介状を掲げた。
「は?」
閣下が眉をひそめる。
「転職? 諭された?」
「ええ、そうです閣下。彼らは改心しました。明日から運送業で働くそうです」
私が横から解説すると、閣下は口をポカンと開けた。
「……君は、誘拐犯まで更生させたのか?」
「人材の有効活用です。彼らを牢屋に入れて税金で養うより、働いて納税してもらった方が国益になりますから」
「……」
閣下は剣を収め、深い溜息をついた。
「やはり君には敵わないな。……だが」
閣下は男たちを睨みつけた。
「彼女に免じて命は助けてやる。だが、依頼主の名前だけは吐いていけ。……そいつには、地獄を見てもらう必要があるからな」
「は、はいぃぃ! バロン男爵です! 全部喋りますぅぅ!」
男たちは全てを白状し、騎士団に連行されていった(一応、事情聴取のため)。
倉庫には私と閣下が残された。
「……怖かったか?」
閣下が不意に私を抱きしめた。
その体は、少し震えているようだった。
「いいえ。計算通りでしたから」
私は強がって見せたが、閣下の腕の温かさに、少しだけ張り詰めていた糸が緩むのを感じた。
「でも、貴方が来てくれて……少しだけ、ホッとしました」
「……そうか。なら、よし」
閣下は私の頭を撫でてくれた。
「帰ろう。今日は特上のディナーを用意させる。君の『大立ち回り』の武勇伝を聞かせてもらわなければな」
「ふふ、長くなりますよ? 特にロープの結び方のダメ出しについては」
私たちは腕を組み、壊れた扉から外へ出た。
夕日が眩しい。
こうして、私の初めての誘拐体験は、犯人たちの再就職支援というハートフル(?)な結末で幕を閉じたのである。
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