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第一章
第二十一話 学園長からの呼び出し
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「失礼します。」
自分は学園長室に入る…と、今度の学園長の姿は…?
海の中にいる軟体生物の水色のウミウシの姿をしていた。
この人の思考は一体どうなっているのだろうか?
毎回毎回こんな姿をしていると、最初に壺から出て来たエルフの姿も偽りではなかろうかと思ってくる。
「今日…呼び出した理由ですが、テルパ君の研修期間がそろそろ終わりを告げる事を報告する為に呼んだのです。」
「そうですか、では正式に英雄クラスを受け持つ事が?」
「いえ、英雄クラスはラウリス先生の受け持つクラスですので、テルパ君には別のクラスを…と考えております。」
ラウリス先生…って、そういえば居たな。
ここ最近は自分が授業をしている様な状態で、ほとんどクラスには居なかったが?
「あの先生で英雄クラスがこの先…大丈夫なんですか?」
「大丈夫…とは?」
「ここの所、クラスにラウリス先生の姿を見ていませんよ。以前は自分がクラスで教えている時は、自分の教え方を確認する為なのか、後ろの方で見ていましたが。」
「ラウリス先生はテルパ君に触発されて、自分自身を高める為に努力を申し出たのです。テルパ君が研修期間が終了する頃に戻ってきますよ。」
「良いんですか?学園の講師がそんな感じで…ちなみにラウリス先生は何処で何をしているんですか?」
「ラウリス先生は、現在ダンジョンに籠っています。彼女も元冒険者なので…」
「え?あの先生って元冒険者だったんですか⁉あんな甘ったるい性格で良く冒険者が…って、だから引退したのか。」
「ラウリス先生は、冒険者を引退する前はBランク冒険者です。」
「嘘でしょ?あ、英雄クラスの講師をする位だからそれなりにランクの高い冒険者が務めるのは分かるが、あんな性格の人間が良く英雄クラスの担任に選ばれましたね?」
「ラウリス先生が担任をしていた頃は、熱血講師と呼ばれていたのですが…少し行き過ぎた指導をしていて、貴族側から大きな反発があって病んでしまったのです。」
「保護者のペアレンツですか。まぁ、子供を過保護にする親も中にはいるでしょうしね。」
「テルパ君にも結構もの申している貴族もいますよ。ただSランクに逆らえる貴族がいないので黙ってはいますが…」
「Sランクは公爵と同じ地位が与えられますからね。それに逆らえないという事は、下位の貴族ですか。」
全く馬鹿な親がいたもんだ。
将来は英雄や勇者になろうとする者達を育成するのに、授業内容が過激だったり辛いのは当たり前だろうが。
その辺を履違えている親が多いからな。
「折角クラスに馴染んで来たと思っていた所なのに…」
「テルパ君は、恐怖でクラスを支配しているという感じでしたよ。」
「でも弱音を吐く生徒は…中には居ましたが、目標を定めればちゃんと真面目に取り組む子達もいましたよ。」
「そこが不思議なんですよね?テルパっ君はどうやって生徒達を炊きつけたのですか?」
「半年後の適性検査で、現状と変わらない場合は一般クラスに落とされると…」
入学案内に書かれていたというのは全くの嘘っぱちだった。
言った所で生徒達が確認する事はないと思うし、仮に確認した所で騙されたと思う子がいる程度だろう。
「英雄クラスに入った子達は、余程の事をしない限りは一般クラスには落とされませんよ。」
「知っていますよ、一般クラスから能力が向上した者が英雄クラスに上がる事はあると書いていましたね。そこを利用した英雄クラスの子達を焚きつける為に嘘を吐いただけです。」
こうでも言わないと…あの自意識過剰な生徒達は真剣に取り組もうとはしないだろう。
「それにしても、テルパ君の造ったダンジョンは素晴らしいですね。これなら授業でカリキュラムに組み込む事が出来ます。」
「まぁ、ちょっとした仕掛けも用意しておりますので…」
「本当にちょっとなんですか?」
「半年に1回、あのダンジョンにはスタンピードを起こす様になっています。その際にはダンジョンから魔物が外に出ますので、急な対応が出来てこそ英雄学園の生徒達の技量が試されるでしょう。」
「スタンピードって…何階層の魔物が外に出るのですか?」
「70層のボスクラスが率いる30層~50層の魔物達です。その際には冒険者達にも依頼をするので、学園の外に魔物が溢れ出る事はないから御安心下さい。」
「もしも…ですよ、もしも冒険者達が捕まらない場合はどうするのですか?」
「その時は自分1人で倒しますよ。70層如きでは大した強さではありませんからね。」
「そういえば聞こうと思っていたんだけど、テルパ君のレベルは幾つあるの?鑑定魔法でも弾かれたし、Sランクなのだから相応にレベルは高いとは思うけど?」
「黙秘します。少なくとも学園長よりは上という感じで…それ以上は聞かないで下さい。」
「分かりました。テルパ君は色々と秘密が多いみたいですしね。他にも年齢とか?」
「年齢も内緒ですが、まだ十代です。自分は史上初の最年少Sランクに成れた者として冒険者ギルドでは言われていましたからね。」
英雄学園の生徒達の中には自分と同年齢の子達もいる。
なので年齢がバレると非常にマズいからだ。
「テルパ君は秘密が多いですね?でもいつかは話してくれますか?」
「いつかは話しますよ。ですが今はテルパ・ドーラとして認識していて下さい。」
「分かりました、その日をお待ちしておりますね。」
自分には確かに秘密が多い。
それが明らかになるのは…?
次回、テルパの正体が明らかに⁉
自分は学園長室に入る…と、今度の学園長の姿は…?
海の中にいる軟体生物の水色のウミウシの姿をしていた。
この人の思考は一体どうなっているのだろうか?
毎回毎回こんな姿をしていると、最初に壺から出て来たエルフの姿も偽りではなかろうかと思ってくる。
「今日…呼び出した理由ですが、テルパ君の研修期間がそろそろ終わりを告げる事を報告する為に呼んだのです。」
「そうですか、では正式に英雄クラスを受け持つ事が?」
「いえ、英雄クラスはラウリス先生の受け持つクラスですので、テルパ君には別のクラスを…と考えております。」
ラウリス先生…って、そういえば居たな。
ここ最近は自分が授業をしている様な状態で、ほとんどクラスには居なかったが?
「あの先生で英雄クラスがこの先…大丈夫なんですか?」
「大丈夫…とは?」
「ここの所、クラスにラウリス先生の姿を見ていませんよ。以前は自分がクラスで教えている時は、自分の教え方を確認する為なのか、後ろの方で見ていましたが。」
「ラウリス先生はテルパ君に触発されて、自分自身を高める為に努力を申し出たのです。テルパ君が研修期間が終了する頃に戻ってきますよ。」
「良いんですか?学園の講師がそんな感じで…ちなみにラウリス先生は何処で何をしているんですか?」
「ラウリス先生は、現在ダンジョンに籠っています。彼女も元冒険者なので…」
「え?あの先生って元冒険者だったんですか⁉あんな甘ったるい性格で良く冒険者が…って、だから引退したのか。」
「ラウリス先生は、冒険者を引退する前はBランク冒険者です。」
「嘘でしょ?あ、英雄クラスの講師をする位だからそれなりにランクの高い冒険者が務めるのは分かるが、あんな性格の人間が良く英雄クラスの担任に選ばれましたね?」
「ラウリス先生が担任をしていた頃は、熱血講師と呼ばれていたのですが…少し行き過ぎた指導をしていて、貴族側から大きな反発があって病んでしまったのです。」
「保護者のペアレンツですか。まぁ、子供を過保護にする親も中にはいるでしょうしね。」
「テルパ君にも結構もの申している貴族もいますよ。ただSランクに逆らえる貴族がいないので黙ってはいますが…」
「Sランクは公爵と同じ地位が与えられますからね。それに逆らえないという事は、下位の貴族ですか。」
全く馬鹿な親がいたもんだ。
将来は英雄や勇者になろうとする者達を育成するのに、授業内容が過激だったり辛いのは当たり前だろうが。
その辺を履違えている親が多いからな。
「折角クラスに馴染んで来たと思っていた所なのに…」
「テルパ君は、恐怖でクラスを支配しているという感じでしたよ。」
「でも弱音を吐く生徒は…中には居ましたが、目標を定めればちゃんと真面目に取り組む子達もいましたよ。」
「そこが不思議なんですよね?テルパっ君はどうやって生徒達を炊きつけたのですか?」
「半年後の適性検査で、現状と変わらない場合は一般クラスに落とされると…」
入学案内に書かれていたというのは全くの嘘っぱちだった。
言った所で生徒達が確認する事はないと思うし、仮に確認した所で騙されたと思う子がいる程度だろう。
「英雄クラスに入った子達は、余程の事をしない限りは一般クラスには落とされませんよ。」
「知っていますよ、一般クラスから能力が向上した者が英雄クラスに上がる事はあると書いていましたね。そこを利用した英雄クラスの子達を焚きつける為に嘘を吐いただけです。」
こうでも言わないと…あの自意識過剰な生徒達は真剣に取り組もうとはしないだろう。
「それにしても、テルパ君の造ったダンジョンは素晴らしいですね。これなら授業でカリキュラムに組み込む事が出来ます。」
「まぁ、ちょっとした仕掛けも用意しておりますので…」
「本当にちょっとなんですか?」
「半年に1回、あのダンジョンにはスタンピードを起こす様になっています。その際にはダンジョンから魔物が外に出ますので、急な対応が出来てこそ英雄学園の生徒達の技量が試されるでしょう。」
「スタンピードって…何階層の魔物が外に出るのですか?」
「70層のボスクラスが率いる30層~50層の魔物達です。その際には冒険者達にも依頼をするので、学園の外に魔物が溢れ出る事はないから御安心下さい。」
「もしも…ですよ、もしも冒険者達が捕まらない場合はどうするのですか?」
「その時は自分1人で倒しますよ。70層如きでは大した強さではありませんからね。」
「そういえば聞こうと思っていたんだけど、テルパ君のレベルは幾つあるの?鑑定魔法でも弾かれたし、Sランクなのだから相応にレベルは高いとは思うけど?」
「黙秘します。少なくとも学園長よりは上という感じで…それ以上は聞かないで下さい。」
「分かりました。テルパ君は色々と秘密が多いみたいですしね。他にも年齢とか?」
「年齢も内緒ですが、まだ十代です。自分は史上初の最年少Sランクに成れた者として冒険者ギルドでは言われていましたからね。」
英雄学園の生徒達の中には自分と同年齢の子達もいる。
なので年齢がバレると非常にマズいからだ。
「テルパ君は秘密が多いですね?でもいつかは話してくれますか?」
「いつかは話しますよ。ですが今はテルパ・ドーラとして認識していて下さい。」
「分かりました、その日をお待ちしておりますね。」
自分には確かに秘密が多い。
それが明らかになるのは…?
次回、テルパの正体が明らかに⁉
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