元Sランクパーティーのサポーターは引退後に英雄学園の講師に就職した。〜教え子達は見た目は美少女だが、能力は残念な子達だった。〜

アノマロカリス

文字の大きさ
53 / 65
第二章 本章スタート

第二十四話 王都に戻った私は…

しおりを挟む
 王都に戻った私は学園には戻らずに、ドーラ商会のファルーラ支部の方に顔を出す事にした。

 ドーラ商会は女の姿で商会を創設したので、壁の絵には私の女の姿が飾られている…筈なんだけど?

 「ベリルゼン支部長はいる?」

 「失礼ですが、事前にアポイントは取っておりますか?」

 「いえ、無いですけど…必要有ります?」

 「どの様な方でも必ずアポイントは取って頂くのが我が商会の決まりですので、出直して下さい。」

 う~ん…?

 この受付の子は新人かしら?

 この子の背後に創立者テルパ・ドーラと絵と名前が飾ってあるのになぁ?

 「私はテルパです。」

 「そうですかテルパさん、アポイントが無いお方はお通し出来ませんので…」

 この子はどんだけ鈍いのかな?

 埒があかないので、通路を進んで奥の扉に手を掛けると…受付の子が飛んで来て、私を扉から遠ざけた。

 「一体何をなさっているのですか!アポイントが無い方はお通し出来ませんと申し上げましたよね?」

 「いえ、埒があかないので無視してベリルゼンに会いに行こうと。」

 「勝手な事をされては困ります!警備兵を呼びますよ‼︎」

 「どうぞ、御自由に…」

 私は受付で待っていると、受付の子は連絡筒で警備兵を呼んだ。

 そして警備兵が来ると、受付の子は私を建物から出す様に命じていた。

 「ちょ…ちょっと待って下さい!この方を建物から出されるのですか⁉︎」

 「そうです!アポイントが無いと支部長に会えないとお話をしたにも関わらず、更には勝手に扉から中に入ろうとしたのです!」

 「いや…この方はそれをされても咎められませんよ?」

 「何を言っているんですか!誰であろうとも、アポイントが無いと…」

 「ロンゼスさん、背後の絵を見て下さい!」

 「背後の絵は、創設者様が描かれているだけでしょう?」

 「はぁ………この方の御名前を聞かれましたか?」

 「先程この人はテルパと名乗っていましたね。」

 「ロンゼスさん…商会に入って何年目ですか?」

 「それを聞いてどうするんですか?」

 「あぁ、もう埒があきませんね…この方が創設者のテルパ・ドーラ様です‼︎」

 「何を馬鹿な…って⁉︎」

 ロンゼスは後ろの絵と私を交互に見た。

 そして…徐々に青い顔になって行った。

 「も………」

 「も?」

 「申し訳ございませんでした!!!」

 「分かったのなら、入っても良いわよね?」

 「は…はい、勿論で御座います‼︎」

 私は警備兵に連れられて、扉を開けて貰ってから中に入っ………

 「そうだ、ロンゼスさん。」

 「はい、何で御座いましょう‼︎」

 「地方のど田舎に飛ばされるなら、何処が良いですか?」

 「あ……あわわ………あわ……あわわわわわ………」

 「冗談ですよ。」

 私はロンゼスにウィンクすると、中に入って行った。

 そしてベリルゼンの部屋に行くと、付近にいた秘書が慌ててベリルゼンに連絡を入れた。

 「し…支部長!テルパ様がお見えになってございます‼︎」

 すると支部長室の扉が勢い良く開いた。

 「久しぶりね、ベリルゼン!」

 「これはテルパ代表!きょ…今日はどの様な御用件で⁉︎」

 「用が無ければ来ちゃ行けないの?」

 「滅相も御座いません!」

 「冗談よ。今日来た理由はね、実は…」

 私は新開発したレシピを渡すのと同時に、もしもの事についても話をした。

 魔神の欠片が体内に入って、このまま何も起きないとは思えないからだ。

 「テルパ代表…」

 「その代表は辞めて…貴方も創立メンバーの1人なんだから。」

 私以外に創立メンバーは全部で13人いる。

 元冒険者だったり、元研究者だったり、元貴族だったり、元工房見習いだったりと…

 その者達は上司から理不尽なパワハラを受けたりして役立たずの烙印を押され、見返したいのなら一緒にやらないかと誘ったら賛同してくれた者達だ。

 創設して軌道に乗り始めて世界へ支部を展開しそれぞれが役職に着くと、かつての上司達は保身の為に謝罪をして来たという話だった。

 立場的には遥か上の状態だったので、かつての上司達は凄く焦ったという話だった。

 創立メンバー達は、その者達に対して見返してやれたと言っていた。

 穏便に済んだかどうかは知る由もないが…。

 「我々はいつまでもお待ちしております‼︎」

 「帰って来れたらね!帰れなかった時は…」

 「我々で運営を果たしてご覧に入れます!」

 私はベリルゼンの頬にキスをすると、その場を後にした。

 そして学園に戻ってから長期休暇を開けて生徒達が戻って来るまでの間、教材や回復薬などを錬金術で作り出していた。

 「これだけあれば…何かあっても大丈夫かな?」

 私の体は今のところは特に大した症状は見られない。

 だけど、体の中では何かが少しずつ…?
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。

みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。 勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。  辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。  だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~

テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。 しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。 ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。 「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」 彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ―― 目が覚めると未知の洞窟にいた。 貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。 その中から現れたモノは…… 「えっ? 女の子???」 これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

処理中です...