元Sランクパーティーのサポーターは引退後に英雄学園の講師に就職した。〜教え子達は見た目は美少女だが、能力は残念な子達だった。〜

アノマロカリス

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第二章 本章スタート

第二十三話 魔神のカケラ?

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 私とアメリとサンチェスとクライン4人は、ブランドンの故郷であるカスターニャ村に馬車で移動していた。

 王都からそれほど遠くは無いのだが、結構な田舎で芋が名産の村だった。

 「テルパは随分足が治ったみたいだな?」

 「完全完治とまではまだ行かないけどね。なんか、まとわりつく様な呪いが抜けなくて…」

 「カーズナルはしてみた?」

 「したけど…効果がなかったところを見ると、ディアボロスの呪いがそれだけ強力なんでしょうね。」

 「ディアボロスの呪いか…マリアンの症状に変化が見られないのも奴の呪いを受けたせいだろうしな。」

 ディアボロス戦で重傷を負ったのは私とブランドンとマリアンの3人だった。

 ブランドンは、回復魔法でも治せないくらい身体の組織が破壊されていた。

 私とマリアンは奴が死ぬ前に放った呪いを私は足に受け、マリアンは全身に浴びた。

 それ以降から何度か呪い解除魔法のカーズナルを試してはいるのだけど、生半可な呪いでは無い為に消す事が出来なかった。

 …筈なんだけど?

 私達4人がカスターニャ村に着くと、迎えに来てくれたのはブランドンでは無くマリアンだった。

 「マリアン⁉︎何で歩けるの‼︎」

 「何でだ!闇の閃光の中で一番重症だった筈なのに⁉︎」

 「それよりも、マリアン良かったね。でもどうして?」

 私が質問すると、マリアンは寂しそうな顔をして語り始めた。

 あの時にマリアンは全身に呪いの効果を浴びた。

 最初は指すら動けなかったが、体内にマナを操作してマナに呪いを移させてから…それを体外に排出したという話だった。

 それによって呪いの効果は身体から消え去ったのだが、マナも同時に消失し…更にはジョブの恩恵すらも失った状態だという話だった。

 「こんな感じになっちゃったけどね、闇の閃光はもう活動出来ないし、私はこの村で人の手伝いをして生活する道を選んだのよ。ブランドンもほっとけないしね。」

 「マナに呪いを移す…かぁ!」

 「テルパは足だけだよね?それなら長い時間が必要になるけど、徐々に薄れて行くから安心して。」

 私の場合はマリアンと違って呪いを全身に浴びたわけじゃ無い。

 だけど、マリアンと同じ方法で呪いが解除されるならやっても良いとは思ったけど…それによってジョブの力を失うのは避けたい。

 力が惜しいわけでは無いのだけれど、生徒達との教育の為にはまだ手放すわけには行かないからだ。

 「そういえば、呪いが体外に排出されたという話だったよね?まさか…ウ○コで?」

 「違うわよ‼︎血を吐く様に…口から黒い塊を吐いたの。最初はゲル状だったんだけど、今は塊になっているわ。」

 「なっている…という事は、捨ててはいないのね?」

 「捨てられないというのが正解かな。」

 「まさか、我が子の様に愛おしい存在で手放せなくなったとか?」

 「魔力とジョブに力を全て奪われた物に情なんか湧くわけ無いでしょ‼︎塊になってから得体の知れない波動を放っているから、迂闊な場所に捨てれないのよ。」

 「見せてもらえる事は可能?」

 「勿論よ、テルパの鑑定魔法で見てもらいたいの。」

 私はマリアンと共にアメリ達とブランドンの家に行った。

 すると車椅子に乗ったブランドンをマリアンが押して来た。

 「おぉ!久しぶりだな、皆!」

 「ブランドンも元気そうね。」

 「テルパ、この車椅子という道具は良いな!杖をついて歩くよりはずっと良いぞ!」

 「まだまだ改良の余地が必要だけど、役に立って良かったよ。」

 ブランドンの乗っている車椅子は、地球に転移した際に手に入れた知識を元に作り出した道具である。

 ゴムまでは何とかなったけど、スポークはこの世界では認可されなかったので、車輪にはスチールを用いている。

 軽量化を目指していたが、元冒険者のブランドンなら軽過ぎるよりも多少の重さがあった方がしっくり来ると言って気に入っているみたいだった。

 「テルパが根回ししてくれたお陰で、ドーラ商会の商会馬車が良くこの村に来る様になったよ。」

 「そうね、護衛の冒険者も家に訪ねて来る様にもなったしね。」

 「元Sランクパーティーの闇の閃光のリーダーとそのメンバーがいる村だからな。話を聞きに来たい冒険者も多いだろう。」

 「それで今日は?」

 「2人の様子を見に来たんだよ。くたばってないかの確認をな!」

 「生憎だが、まだくたばっちゃいねぇぞサンチェス!」

 「元気そうで良かったよ。」

 「お前達もな、アメリ、クライン。」

 するとマリアンが家の中から人の頭程ある黒い塊を持って来た。

 「これなんだけどテルパ、見て貰える?」

 「どれどれ…?」

 私は黒い塊に触れてから鑑定魔法をしようとした瞬間に、足に残っている呪いと黒い塊が共鳴して…黒い塊は私の足に吸収されて行った。

 体の中に入った黒い塊は…特に痛みも苦しくなったわけでも無いが、少しだけ違和感を感じていた。

 「テルパ、大丈夫なの⁉︎」

 「特に何も問題はないね。ただ鑑定魔法でチラッとだけ見えたんだけど…ディアボロスの欠片って鑑定には出ていた。」

 「アイツ死んだのにまだ…しぶといな!」

 その後、私は久々に集まった闇の閃光のメンバー達に料理を振る舞った。

 マリアンも少しは上達していたが、私のレベルにはまだ達していなくて少し悔しい思いをしていた。

 そして楽しい食事会をしてから、その日は泊まらせて貰ってから帰る事になった。

 この時は特に何もなかった。

 だが、後に厄介な問題が起きる事になったのだった。
 
 
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