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第七章 風雲

十三話 亜人王 三

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 撤退をしていたゴブ太君と合流してから、半日を掛けて集落まで戻ってきた。
 かなりの強硬軍をしいたので、群れは一度解散させ休憩を取らせている。
 幹部連中にはまだ余裕があるので、道中で話していた内容を再度確認する。

「じゃあ、完全に騙されたのか? ゴブ太君が悪い訳じゃないだろうが、やらかしたな」

 ゴブ太君を責めるつもりはなかったが、俺の言葉を聞くと顔面蒼白になってしまった。

「ゴブ太君、言い方が悪かったすまない。君を責めてはいないから許してくれ。君らがする事は、裏切った奴らを滅ぼす事だろ? 落ち込んでないで、その対策を練ろう。もちろん俺も手伝うよ。みんなを裏切った奴らは俺らの餌だ」

 慌てて言い直してみると、ゴブ太君は下ろしていた顔を上げて俺を見る。
 そして、「御意、必ずや討ち滅ぼして見せます」と重低音でギィと鳴いた。

 ゴブリンデュークの彼は、キマイラの止めを刺し、一度は俺の力を抜いた。
 出会って間もなく生まれた俺への忠誠心は、その時でも変わらずにいて、再度俺の方が強くなった今も、その様子に全く変化は見られない。
 本来ならば、ゴブリンデュークが生まれたら、ラーグノックのような大きな街が軍を率いて討伐する程の存在なのだが、その心配はないだろう。
 彼の盲信的な忠誠心は、最早揺るがない物みたいだ。

 それにしても、ゴブ太君が立ち直ってくれてよかった。
 俺らのやり取りを古参連中は気にしていないのだが、俺を知らない新参は変な顔をして見ているからね。

 撤退していた途中での休憩で、集められた幹部に俺の紹介が行われた。
 ここは森の深い場所で、多くは人族と接した事のない亜人が多かったので、俺がいてもさほど違和感を感じていないようだった。
 しかし、新しく幹部となっている数匹は、俺に対して拒否反応を見せていた。

 そいつらは、殴り飛ばして黙らせた。
 いや、相手が力を見せろと殴り掛かってきたんだ。そこで俺が手加減をして黙らせないと、怒り狂ったゴブ太君が殺すとか言ってたから仕方がなかった。
 撤退中に何をしているんだと思ったが、亜人はこんな奴らばかりだからなあ。

 そいつらは、今では俺の肩を揉んでいる。
 殴って分からせたが、集落に戻ってきて判明したドラゴン一匹に、古竜二匹を引き連れてきた事に驚愕したらしい。
 ビビりすぎて卑屈になっている。亜人のくせに何だか人間臭いなこいつらは。
 ちなみにゴブ太君はそれを聞いて泣いていた。溢れる忠誠心は目から出るらしい。あっ、鼻からも出てたか。

「ねえ、パパ。エリシュカちゃんが、一人でも勝てるって言ってるけど本当?」

 ポッポちゃんを抱きながら、隣に座るユスティーナが俺に質問をしてきた。
 俺がそれに答える前に、ゴルゴーンを背もたれにしたエリシュカが口を開く。

「…………何で疑うの、ひどい」
「だって、一杯いるんだよ? 周りから攻撃されたら無理でしょ?」
「…………飛ぶから。飛んで吹き飛ばす。余裕。私は古竜、この世界の最強種」

 確かにエリシュカの言う通り、空から攻撃を続けられたらかなり厳しい。
 だが、ここにいるのは、かなり進化を遂げている一団だ。

 彼らは驚いた事に、数本のマジックアイテムを所持しているし、ゴブ太君は何とアーティファクトを手に入れている。
 幾らエリシュカでも、攻撃が通る相手には余裕を持って戦う事は難しいだろう。

「……言うほど最強の雰囲気ないけどな」

 俺のポロッと出た一言に、エリシュカはじーっと俺を見つめだした。
 そして、素早い動きでいきなり飛び掛ってくる。

「…………がぁ」
「うわっ! 痛えっ! おい、本当に痛いって!」

 エリシュカに腕を噛まれた! 鎧を外した所を狙ってやがる! 凄い痛い!

 何とか凶暴な古竜を引き剥がし、俺の背中に回ってヘッドロックをしてくるのを、鍛えた肉体で無視していると、ゴブ太君がユスティーナを見つめているのに気付いた。
 俺が視線をゴブ太君に移すと「王の御子なのですね。ご挨拶をさせてください」と、真面目な表情をみせている。

「そんな、仰々しくしなくても良いよ。ゴブ太君の好きにして」

 俺がそう言うと、ゴブ太君はユスティーナの前に進み出ると、膝を突く。
 そして「お初にお目に掛かります。姫殿下に置かれましては――」と、長々しく仰々しい言葉を並べていた。色々と引っかかるが、とりあえずは全てを翻訳してユスティーナに伝える。
 だが、何を言われているのか半分も理解できないのか、ユスティーナは頭の上にハテナを浮かべていた。

「パパ、私お姫様?」
「ん~、ちょっと違うけど、そうらしいよ?」
「あっ、ママは女王だからあってる!?」
「そういえばそうだったな。白き空の女王様だったわ」

 ポッポちゃんが俺らの会話を聞いて、得意げな表情を浮かべながら「ママはすごかったのよ! ユスティーナもすごいのよ!」と、自分とユスティーナを褒めるという、高等手段を用いていた。
 ズルいよ、ユスティーナが満面の笑顔で抱き着いてるじゃないか。俺も後ろにいる古竜娘じゃなくて、ユスティーナにして欲しい!

 休憩から少し経つと、コボルト軍団の偵察部隊から報告が入る。
 どうやら、敵の侵攻は見られないらしい。
 あのヴィートの一撃が効いたのだろう。そう言えば、この集落の襲撃も失敗しているんだった。
 そう考えると、相手も動きづらいのかもしれない。
 状況は大分余裕ができたので、俺らはゆっくり話をする事にした。

「あぁ、そうだ。ゴルゴーン、こっちにこい。エリシュカ……どいてやれ。それはお前のソファーじゃないんだよ」
「…………じゃあ、ゼンがソファーして」
「ユスティーナ、エリシュカと遊んできな」
「うん、行こう行こう、エリシュカちゃん」

 あぁ、ユスティーナはなんて良い子なんだ。俺の意図を完全に汲み取ってくれる。
 エリシュカは腕を捕まれ連れていかれてしまった。
 俺らを静かに見ていたヴィートとシラールドも、何も言わずに立ち上がりそれに続いた。頼んだぞ。
 ポッポちゃんもユスティーナが心配らしいので、飛んで行ってしまう。

「さて、こいつはこの集落を襲ってきた、敵指揮官のゴルゴーンちゃんだ。服従を誓ったので俺の物となった。今後はこの群れでも受け入れて欲しいのだが、どうかな?」

 ゴルゴーンの視線は先程から俺にだけ向けられていた。周りの視線が厳しかったからだろう。
 しかし、俺が言葉を言い終わると、急に慌てた様子を見せた。
 どうやら、忠誠は俺に誓ったが、この群れに世話になるのは気が進まないらしい。
 確かにそれもそうだろう。だけど、この群れだって戦いの結果出来上がった物なんだよな。
 その考えをどう伝えようかと思ったのだが、ゴブ太君がいきなり立ち上がり「貴様、王のご命令に意見だと!?」と、熱い忠誠心を見せて、まわりに止められていた。
 何だろう、もうゴブ太君を人里に連れて行っても良いかな?
 あれ程の忠誠心を見せてくれると、可愛くて仕方がなくなってきた。

 結局は、当分俺たちのそばに付く事になったゴルゴーンは、俺の後ろに来るととぐろを巻いて俺の肩を掴んだ。そして、そのまま寄りかかれと言い出す。
 うむ、楽で良い。とてもいい。ゴブ太君も良くやったとゴルゴーンを褒めていた。君簡単だな!

 大方の予想では、今日はもう戦いはないだろうとの事だ。
 偵察はかなり万全を期しているので、少なくとも半日は敵が動いてからの余裕がある。
 ならば俺がこの群れにできる事を今からしておこう。

「さて、君たちの群れに渡したい物があるんだ。とりあえず、外に出てくれるかな?」

 この群れが戦いをしている事は知っていた。その為、俺は以前入手して死蔵している品を彼らに提供しようと前々から考えていた。

「この辺りで良いか、どんどん出すから、悪いけど整理してくれ」

 俺と幹部連中が集まる中、周りには何事かと多くの亜人たちが群がってきた。
 俺はその中心で、マジックボックスから大量の武器防具を吐きだしていく。
 これらの武器は規格の統一された、それなりの品だ。
 この群れの多くの者が使っている、錆びた剣やら、木の棒に、石器を思わせる武器とは比べ物にならない。
 少なくとも群れに行き渡る量の、数百本の剣に、同じく数百本の槍、そして不揃いながら多くの防具。
 また、弓に矢筒や、少数ながらマジックアイテムも含まれている。

 これらは、先の戦争で俺が単独で貴族を襲撃をした時に、倉庫全てを回収した時の物だ。
 食料品などは放出したり、一部物資はエアに返したりしたが、多くは俺の手元に残っていた。
 貰ってきた家の紋章が掘られている物もあるで、出すに出せなかったという理由もある。

 山のように積まれていく装備を見て、ゴブ太君は涙を流しだすし、その他の奴らは大喜びらしく小躍りを見せている。それは周りにいたみんなに伝わっていき、何故かいきなり大騒ぎが始まった。
 本当にノリで生きてる感強いな!
 使い方や配布方法は彼らに任す事にして、俺は更にこの群れの強化を行った。

「ゴブ太君たちには特別にプレゼントがあるんだが、受け取ってもらえるか?」

 先程の武器防具の提供で、かなり強まっている彼らの興味が一斉に迫る。
 その迫力に少したじろぎながら、俺はマジックボックスから幹部連中にだけ提供するアイテムを渡していった。

 その後は、持ってきた食料品などを渡してやり、その対価として漆と雫草の提供を受けた。
 今回も、大量に用意がされていた。何時俺が来ても渡せるようにしてくれていたらしい。
 酒も用意しているのだが、これは勝ってから渡そう。ゴブ太君にもう油断はなさそうだが、下々まで完全な制御は不可能だろうからね。今、不安要素を投入する事もないだろう。

 そんなこんなで夜になり、俺が提供した食料品が振る舞われる事となった。
 しかし、想像していたよりも増えていたので、僅かな時間でなくなってしまいそうだ。
 これは、この戦いが終わったら、彼らとの取引を早めに提案するべきだろう。
 ゴブ太君には、美味い飯があれば群れの統率がしやすくなりそうだと言われたからね。

 次の日、英気を養った俺たちは、こちらから打って出る事にした。
 やはり、待ちの姿勢より攻める方が、亜人たちの精神的にもあっている。
 ガンガン攻めて、ズンズン制圧だ。

「よしー、斬るぞぉ!」
「ワシも久し振りに暴れるか。主、味方に指示は頼んだぞ」
「あぁ、お前らには近づかないように言ってあるよ。頼むから遠距離攻撃とかして巻き込むよ?」
「案ずるな、剣撃しかせん。だが、【天帝】の範囲には入らせないでくれ」
「そうだった忘れてたわ。まあ、大丈夫だろ、どうせ敵に突っ込むんだろうし」

 ヴィートとシラールドが、取り出し武器の確認をしながら、気合の入った声を上げていた。
 あの二人には指示とかはなしで敵に突っ込ます。いや、突っ込むと宣言していた。
 シラールドはアーティファクトの力があるし、ヴィートは危なくなれば竜に戻る。
 放っておいても勝手に暴れて勝手に殺してくるだろう。

「…………分かった? ユスティーナ」
「うん、ゴルちゃんが石にしたのを、私が壊す。スノちゃんからは降りちゃ駄目」
「…………そう。私も守るから。ユスティーナは安全安全」

 スノアにまたがったユスティーナが、エリシュカから指示を受けていた。
 来訪の目的の一つに、ユスティーナの強化がある。
 戦況は少し予想していた展開とは違うのだが、古竜と氷竜をお供にして、更には敵の指揮官だったゴルゴーンも加わっている。
 あの守りを抜けられるのは、敵のボスでも無理だろう。

 ゴルゴーンはすっかり俺らに服従の姿勢を見せている。
 先程も「お嬢様には力を付けて頂くよう、尽力致します!」とエリシュカからの命令を伝えると、真面目な顔をして答えていた。
 もうあの子、完全に逆らう気ないわ。
 俺が見つめている事に気付くと、肩から掛けているシーツを掴んで、口元だけで笑っていた。
 おいおい、やめてくれ。俺には可愛い彼女がいるんだ!

 ああいう娘も悪くないなと思いながら、俺は俺で準備を進める。
 ただ、大してやる事はない。何故なら、最初は観戦だからだ。
 今回俺がする事は、状況を見てのサポートだ。
 数が多く、しかも深い森の中なので、簡単に背後が取れたりしてしまう。
 空からの偵察も多少はあるのだが、やはり草木が邪魔をするし、森の住人たちだから、その辺りの隠蔽は上手い。
 よって、俺は一人と一羽で遊撃部隊だ。
 まあ、このスタイルは俺に一番あってるから良いよね。

 進軍を続けている俺たちは、敵の群れに更に近づいていく。
 既に俺の探知では数え切れないほどの敵を捉え始めた。
 ここは昨日の戦場にほど近い場所だ。
 ゴブ太君からの指示が出たのか、全体がゆっくりと動き始め、程なくすると停止する。
 それは、既にこちらに気付いている敵も同じようで、横一列に対峙する形となった。

 ゴブシン君が率いる偵察部隊が、俺の下へとやってきた。
 東の勢力と対峙したのだが、北の勢力がいないらしい。
 それに注意を払ってくれと、ゴブ太君からの指示だった。
 これはなかなか良い役目かもしれない。
 ゴルゴーンの話から、北の勢力の大体の事が分かって、ボスとやらに興味が出た。
 どうやら、アーティファクトを持っているらしい。ならば是非ともお相手をしたい。
 何より、俺らを裏切ったお仕置きが必要だ。
 この群れに逆らえば、どうなるかを分からせてやる。

 ゴブ太君が最前線で、敵の大将と話をしているみたいだ。
 一瞬ここから、槍を投げたら届くかなと考えてしまったが、それは流石にやったら駄目だな。
 結果がどうあれ、ゴブ太君が良い所を持っていかないと、敵兵の吸収が上手くいかなそうだ。

 目を凝らして見えた敵の大将は、大きな角を持つ狼にまたがり、その両脇にも同じような魔獣を従えている。
 その姿は俺が知っているサイクロプスに近い。
 だが、目が一つではない。二つの目を持ち、若干サイクロプスよりは細い体を持っている。
 正確に何かは分からないが、サイクロプスの亜種というのが、ゴブ太君たちの推測だ。
 片手に持っているマジックアイテムを使い、強力な魔法を使うとか。
 感じる事のできる強さは、ゴブ太君と同じぐらいだろう。
 だが、強さと言うのは持っている武器によってかなり変わってくるので侮れない。

 話し合ってはいるが、ここまでは何を言っているかは聞こえない。
 表情を見る限りは、なじり合いでもしてそうだ。
 どうせ殺し合う仲なので、好きなだけやったら良いだろう。
 俺がマジックアイテムを授けたゴブ太君たちが負ける訳はないからな。

 群れに対して多くの武器防具を提供した後は、幹部連中にお手軽強化品として、俺お手製のマジックアイテムを渡した。これは、スキル上げで作ったり、試しに作ってみたりしてできた物で、物としては、アーティファクト未満であるが、それでも大金を積まないと手に入らないレベルだ。
 例えばこんな物だ。

 名称‥【不滅の指輪】
 素材‥【ミスリル ダイヤモンド】
 等級‥【叙事詩級エピック
 性能‥【物理耐性 魔法耐性】
 詳細‥【身に着けた物に不滅の守りを授けるアクセサリ】

 等級的にはアーティファクトの一つ下である叙事詩級エピックが作れている。
 これは幾つもの失敗作の上に出来上がった物で、それほど数はない。

 これを身に着けていれば大抵の攻撃は軽減されるだろう。
 実際に、ポッポちゃんの岩の槍も、半分程度の威力に抑えていたからね。
 希少金属であるミスリルを多少使っているが、彼らになら惜しくはない。
 ダイヤもこの世界にはそれなりに数は出ているので、金を使えば手に入るから問題ない。
 それに、この森の支配権を手に入れれば、回収できる可能性がある。
 だって、北も東も手に入れれば、俺がこの世界に転生した、あのダンジョン跡地が手に入るんだ。
 俺の得ている知識では、ダンジョンで採掘できる鉱石は元の場所に最初から存在しないと、掘れないと聞いた。あの場でミスリルは手に入っている。ならば、頑張れば入手できると思っている。いやー、ヨゼフさんの古竜知識は素晴らしいね。

 ちなみに、出来が悪い物はこうなる。

 名称‥【要塞の指輪】
 素材‥【ミスリル ダイヤモンド】
 等級‥【希少級レア
 性能‥【物理耐性 魔法耐性】
 詳細‥【身に着けた物に強固な守りを授けるアクセサリ】

 性能が同じなのだが、これはあくまで表記だけで、実際の性能は異なっている。
 単純に【不滅の指輪】の一段階下だと思える防御力だ。

 さらには、俺が鍛冶スキルを上げる際に作った武器も提供している。
 アーティファクトやマジックアイテムには勝てないが、それでも性能はそれなりだ。

 とまあ、俺が前線に出ないでも、さほど心配していない理由はこれだ。
 今まで互角の戦いをしていたゴブ太君たちだ。優れた装備が手に入れば負ける要素はないだろう。
 それは今も対峙している群れを見ると分かる。片方は新しい武器防具を持ち、もう片方は原住民のような恰好をしている。
 改めてみると、こっちの群れは精鋭みたいでかっこいいな。
 最早、体に骸骨を身に着けている奴らには、苦戦しないだろう。

 腕を組みながら前線の展開を見ていたら、早速小競り合いが始まった。
 状況を説明をすれば、やるか? やってやんよ? みたいな応酬が繰り広げられている。
 この辺りは亜人感丸出しだな。

 そんな中で、遠くに見えるヴィートとシラールドが今か今かと戦いの開始を待っている。
 餌を目の前にした犬みたいだ。

 その隣ではスノアに乗ったユスティーナと、その脇で何かをバリバリ食べているエリシュカがいる。のんきな事にゴルゴーンの下半身をまたソファー代わりだ。
 あれの寝心地は良かった。これが終わったら俺ももう一度味わおう。
 あっ、この世界ならでかい蛇がいるんだし、蛇皮ソファーも作れるな……
 そんな事を考えていると、雑念を感じ取ったのか、ゴルゴーンがキョロキョロとしていた。

 おっ、やっと戦いが始まったみたいだ。
 ゴブ太君の大音量の咆哮が、こちらまで聞こえてきた。
 それが開始の合図となり、一気に前線がぶつかった。

 さて、まだ出てこないなら、北の勢力は俺から見つけてやるかな。

「ポッポちゃん、敵を殲滅しにいこうか」

 俺はポッポちゃんにそう声をかけ「いえっさーなのよ!」とクルゥと鳴いたポッポちゃんに掴まって、殲滅すべき敵を探し始めたのだった。

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ストックが完全に切れているので、次回からは三日間隔になります。
申し訳ありませんがご了承ください。
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