142 / 1,095
闘人都市編
ジャンヌの過去
しおりを挟む
世間では「鮮血のジャンヌ」と呼ばれているが、ジャンヌは元々は聖導教会の修道女として育てられていた。。彼女が教会に育てられのは、双子の妹と共に彼女たちは教会の前で捨てられており、偶然それを見つけた当時は聖天魔導士だった「ミキ」が2人を育て上げることにした。
時が経ち、双子が10歳を迎えると、姉は剣術の才があるので修道女から聖導教会のワルキューレ騎士団に志願し、妹は魔術を得意だったため、聖導教会の医療魔導士となる。
2人はそれぞれの道を歩むために別れて暮らすことになり、ジャンヌはワルキューレ騎士団の女騎士になるために聖導教会の総本部に出向き、妹の「カトレア(実際のジャンヌ・ダルクにも「カトリーヌ」という妹はいるが、こちらは違う名前)」はミキの指導の下で修業を受けながら、姉のように立派な人間になることを目指す。
――しかし、ジャンヌがワルキューレ騎士団の女騎士として一人前に認められたのと同時期、妹のカトレアは失踪する。当然、聖導教会は必死に彼女の捜索を行ったが、手掛かりすら見つからなかったという。
ジャンヌはバルトロス王国の嘆願により、他のワルキューレ騎士団と共に巨人族との戦争に参加し、その際に先代の巫女姫から「巨人殺し(ジャイアントキリング)」を受け取る。彼女は見事に巨人達を討ち取り、王国側に勝利をもたらす。だが、彼女が聖導教会に戻る直前、唐突に変わり果てた妹と再会を果たす。
『お姉ちゃ~ん♪お久しぶりぃ~!!』
『カトレア……?』
無数の死体が広がる戦場で、カトレアはまるで「ヴァンパイア」同然の姿でジャンヌの前に表れた。ジャンヌが知っている妹は間違いなく人間であり、一体なぜ魔人族に変貌しているのか問い質す。
『うふふ~……すごいでしょ~?でも心配しないでね、私は自分の意思でこの姿になったんだよ?』
お尻を振りながら、まるで娼婦を思わせるような格好のカトレアにジャンヌは愕然とし、何らかの呪いでも彼女の身体に仕向けられたのかと心配するが、
『それより~……お姉ちゃんと、お姉ちゃんの聖斧が欲しいな~?私に頂戴!!』
そう告げると、カトレアはあろう事か、自分の実の姉に対して襲い掛かったという。当然、ジャンヌも彼女を止めるために戦うが、どういう訳か彼女は異様なまでの魔力を得て魔法を駆使し、戦いは数時間にまで及んだという。疲れ果てたジャンヌを前に、流石にカトレアの方も魔力を使い果たして疲労し、
『う~ん……疲れたから今日は帰るね~』
『ま、待ってください!!カトレア!!』
『ばいば~い!!』
カトレアは「転移魔方陣」を使用し、その場を離れる。残されたジャンヌは、聖導教会を抜け出して彼女を追う旅に出る事を決意した。
――彼女の目的は「妹」を元の姿に戻すことであり、最悪の場合は彼女を殺すつもりだった。これ以上、カトレアが罪を犯す前に血の繋がった姉である自分が止めなければならないという思いを抱いたという。
巨人殺し(ジャイアントキリング)を返却せずに教会を立ち去った彼女を、先代の巫女姫がその罪を許し、以後は聖導教会は彼女と関わりを持たない事を宣言した。
「……という話だけど……合ってるよね?」
「ええ……色々と抜けているところはありましたが、だいたいの話の流れは間違いありません」
ヨウカの話を聞き終え、レノは長話でうとうとと眠そうにしているポチ子の身体を預かりながら、やはり自分の予想が間違っていないことに気が付く。
「鳳凰学園」で襲ったのは「ジャンヌ」ではなく、「ヴァンパイア」へと変化した「カトレア」だったのは間違いない。ジャンヌに襲い掛かった時点から、既に「センチュリオン」の一員と化していたのだろう。
――以前に夢の中で出てきたアイリィに尋ねたことがあるが、センチュリオンの目的は「大量の魔力」を集める事であり、ジャンヌも聖痕所持者だったからこそ狙われたのだろう。
時が経ち、双子が10歳を迎えると、姉は剣術の才があるので修道女から聖導教会のワルキューレ騎士団に志願し、妹は魔術を得意だったため、聖導教会の医療魔導士となる。
2人はそれぞれの道を歩むために別れて暮らすことになり、ジャンヌはワルキューレ騎士団の女騎士になるために聖導教会の総本部に出向き、妹の「カトレア(実際のジャンヌ・ダルクにも「カトリーヌ」という妹はいるが、こちらは違う名前)」はミキの指導の下で修業を受けながら、姉のように立派な人間になることを目指す。
――しかし、ジャンヌがワルキューレ騎士団の女騎士として一人前に認められたのと同時期、妹のカトレアは失踪する。当然、聖導教会は必死に彼女の捜索を行ったが、手掛かりすら見つからなかったという。
ジャンヌはバルトロス王国の嘆願により、他のワルキューレ騎士団と共に巨人族との戦争に参加し、その際に先代の巫女姫から「巨人殺し(ジャイアントキリング)」を受け取る。彼女は見事に巨人達を討ち取り、王国側に勝利をもたらす。だが、彼女が聖導教会に戻る直前、唐突に変わり果てた妹と再会を果たす。
『お姉ちゃ~ん♪お久しぶりぃ~!!』
『カトレア……?』
無数の死体が広がる戦場で、カトレアはまるで「ヴァンパイア」同然の姿でジャンヌの前に表れた。ジャンヌが知っている妹は間違いなく人間であり、一体なぜ魔人族に変貌しているのか問い質す。
『うふふ~……すごいでしょ~?でも心配しないでね、私は自分の意思でこの姿になったんだよ?』
お尻を振りながら、まるで娼婦を思わせるような格好のカトレアにジャンヌは愕然とし、何らかの呪いでも彼女の身体に仕向けられたのかと心配するが、
『それより~……お姉ちゃんと、お姉ちゃんの聖斧が欲しいな~?私に頂戴!!』
そう告げると、カトレアはあろう事か、自分の実の姉に対して襲い掛かったという。当然、ジャンヌも彼女を止めるために戦うが、どういう訳か彼女は異様なまでの魔力を得て魔法を駆使し、戦いは数時間にまで及んだという。疲れ果てたジャンヌを前に、流石にカトレアの方も魔力を使い果たして疲労し、
『う~ん……疲れたから今日は帰るね~』
『ま、待ってください!!カトレア!!』
『ばいば~い!!』
カトレアは「転移魔方陣」を使用し、その場を離れる。残されたジャンヌは、聖導教会を抜け出して彼女を追う旅に出る事を決意した。
――彼女の目的は「妹」を元の姿に戻すことであり、最悪の場合は彼女を殺すつもりだった。これ以上、カトレアが罪を犯す前に血の繋がった姉である自分が止めなければならないという思いを抱いたという。
巨人殺し(ジャイアントキリング)を返却せずに教会を立ち去った彼女を、先代の巫女姫がその罪を許し、以後は聖導教会は彼女と関わりを持たない事を宣言した。
「……という話だけど……合ってるよね?」
「ええ……色々と抜けているところはありましたが、だいたいの話の流れは間違いありません」
ヨウカの話を聞き終え、レノは長話でうとうとと眠そうにしているポチ子の身体を預かりながら、やはり自分の予想が間違っていないことに気が付く。
「鳳凰学園」で襲ったのは「ジャンヌ」ではなく、「ヴァンパイア」へと変化した「カトレア」だったのは間違いない。ジャンヌに襲い掛かった時点から、既に「センチュリオン」の一員と化していたのだろう。
――以前に夢の中で出てきたアイリィに尋ねたことがあるが、センチュリオンの目的は「大量の魔力」を集める事であり、ジャンヌも聖痕所持者だったからこそ狙われたのだろう。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
480
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる