78 / 280
第3章 王都にて(後)
第78話 親近感
しおりを挟む
ユーリは気にしている髪のことをエレンに言われ、
ちょっと泣きそうになっていた。
『エレンに他意はないんだ。
気にしちゃダメだ。
泣いたりしちゃダメだ。』
ユーリは必死に自分に言い聞かせた。
ディアナはそんなユーリを心配したが、
何と声をかければいいかわからなかった。
「ユーリ!
昨日ユーリを初めて見たときからなんか親近感があったんだ!
その理由がわかったよ!」
そんな親子の葛藤にも気づかず
エレンはニカッと笑って、
ウィルの方を見ながら言った。
「ユーリの髪の色はとーさまにそっくりだ!」
「え!?急に僕!?」
成り行きを見守り、
傍観者を決め込んでいたウィルは急に話を振られてびっくりした。
泣きそうになっていたユーリも、
そんなユーリを心配していたディアナも呆気にとられた顔をした。
「うん!
ユーリと、とーさまの髪の色そっくりだ!」
確かにユーリとウィルの髪の色は共にちょっと濃い目の
黒みがかった茶色で、
色味がよく似ていた。
エレンは大発見とばかりに楽しそうに言った。
「二人ともタヌキみたいな髪の色だよね!!!」
エレンは常々、
ウィルの髪の色は屋敷の裏の森で時々見かける狸の色によく似ていると思っていた。
ちょっと泣きそうになっていた。
『エレンに他意はないんだ。
気にしちゃダメだ。
泣いたりしちゃダメだ。』
ユーリは必死に自分に言い聞かせた。
ディアナはそんなユーリを心配したが、
何と声をかければいいかわからなかった。
「ユーリ!
昨日ユーリを初めて見たときからなんか親近感があったんだ!
その理由がわかったよ!」
そんな親子の葛藤にも気づかず
エレンはニカッと笑って、
ウィルの方を見ながら言った。
「ユーリの髪の色はとーさまにそっくりだ!」
「え!?急に僕!?」
成り行きを見守り、
傍観者を決め込んでいたウィルは急に話を振られてびっくりした。
泣きそうになっていたユーリも、
そんなユーリを心配していたディアナも呆気にとられた顔をした。
「うん!
ユーリと、とーさまの髪の色そっくりだ!」
確かにユーリとウィルの髪の色は共にちょっと濃い目の
黒みがかった茶色で、
色味がよく似ていた。
エレンは大発見とばかりに楽しそうに言った。
「二人ともタヌキみたいな髪の色だよね!!!」
エレンは常々、
ウィルの髪の色は屋敷の裏の森で時々見かける狸の色によく似ていると思っていた。
応援ありがとうございます!
11
お気に入りに追加
7,295
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる