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第3章 王都にて(後)
第84話 いいよ
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ディアナは悩んだ末にウィルに王宮に来てくれないかと内密に手紙を出した。
ウィルは早馬でかけつけ、
ウィルは厳重に警備された部屋に通された。
すぐにディアナが部屋に来たが、
挨拶がすむと黙りこんでしまった。
ウィルはそんなディアナを見てへらっと笑っていった。
「いいよ。」
ディアナはウィルの言葉に驚いた。
ディアナはまだなにも話していなかった。
「僕に何かたのみごとがあるんでしょ?
君が僕に何を頼みたいのか知らないけど、
今まで君は僕の頼みを聞いてくれるばかりで、
僕を頼ったことなんてないし。
僕にできることなんでしょ?
だからいいよ。」
ウィルはなんでもないことのように言った。
「そんな、そんな軽い話じゃないの、軽い話じゃ、」
ディアナは目に涙を浮かべていた。
「重い話を軽い話にするのが、
僕の特技だって忘れちゃった?
それに、君の頼みを断ったりしたら、
ティナに怒られちゃうもん。」
ディアナはウィルの幼馴染だったが、
ウィルを通じて、
ウィルの亡くなった妻のティナと知り合い、
気が強いもの同士とても気が合い、
ディアナとティナは大親友になった。
ティナが死んだとき、
ウィルは泣くことができなかった。
ティナの遺言が「笑ってエレンを育ててほしい」だったからだ。
すごくすごく悲しくて、
息の吸い方もわからないほど悲しくて、
世界がくすんで見えるほど悲しかった。
何を食べても味はしないし、
何を聞いても頭に入って来なかった。
ただただ悲しかったが
泣くことができなかった。
そんなウィルの代わりに、
ディアナは泣いてくれた。
ティナが死んだとき、
葬儀に駆けつけてくれたディアナは泣いてくれた。
正妃の立場であるにも関わらず、
ウィルの分も、
赤ん坊でまだなにもわからないエレンの分も沢山泣いてくれた。
領内に平民のための学校を作りたいと相談した時も、
真剣に話を聞き、力を貸してくれた。
ウィルはディアナに感謝していた。
「だからいいんだよ。」
ウィルはディアナの頼みが何であろうと、
ディアナを助けると決めていた。
ウィルは早馬でかけつけ、
ウィルは厳重に警備された部屋に通された。
すぐにディアナが部屋に来たが、
挨拶がすむと黙りこんでしまった。
ウィルはそんなディアナを見てへらっと笑っていった。
「いいよ。」
ディアナはウィルの言葉に驚いた。
ディアナはまだなにも話していなかった。
「僕に何かたのみごとがあるんでしょ?
君が僕に何を頼みたいのか知らないけど、
今まで君は僕の頼みを聞いてくれるばかりで、
僕を頼ったことなんてないし。
僕にできることなんでしょ?
だからいいよ。」
ウィルはなんでもないことのように言った。
「そんな、そんな軽い話じゃないの、軽い話じゃ、」
ディアナは目に涙を浮かべていた。
「重い話を軽い話にするのが、
僕の特技だって忘れちゃった?
それに、君の頼みを断ったりしたら、
ティナに怒られちゃうもん。」
ディアナはウィルの幼馴染だったが、
ウィルを通じて、
ウィルの亡くなった妻のティナと知り合い、
気が強いもの同士とても気が合い、
ディアナとティナは大親友になった。
ティナが死んだとき、
ウィルは泣くことができなかった。
ティナの遺言が「笑ってエレンを育ててほしい」だったからだ。
すごくすごく悲しくて、
息の吸い方もわからないほど悲しくて、
世界がくすんで見えるほど悲しかった。
何を食べても味はしないし、
何を聞いても頭に入って来なかった。
ただただ悲しかったが
泣くことができなかった。
そんなウィルの代わりに、
ディアナは泣いてくれた。
ティナが死んだとき、
葬儀に駆けつけてくれたディアナは泣いてくれた。
正妃の立場であるにも関わらず、
ウィルの分も、
赤ん坊でまだなにもわからないエレンの分も沢山泣いてくれた。
領内に平民のための学校を作りたいと相談した時も、
真剣に話を聞き、力を貸してくれた。
ウィルはディアナに感謝していた。
「だからいいんだよ。」
ウィルはディアナの頼みが何であろうと、
ディアナを助けると決めていた。
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