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転生したようです
襲撃1.5その3
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あぁ、ほんとにこんなに人前で本性を見せるのは久しぶりだ。
彼女の行動はそれほどまでに突発的で奇行であろうが。ユーリにとってそれは新鮮で面白い以外の何物でもない。
こんなに愉快な気分になったのは久しいな…と思いながらお礼と言わんばかりに口を挟む。
「そこまでだよ、してやられたりのようだね、アラン
まさか君にここまで言う令嬢が居るとは」
面白いとは思っていた、だが所詮は女であり自分や弟のアランに取り入ろうと媚びて来るとばかり思っていた。だが、それとは真逆もいいところだ。彼女は見ていて飽きないな…
再び彼女に視線を向けニヤりと笑う
「くっ、兄上!俺にこんなこと言うなんて無礼だとは思わないのですか!」
あまりにも自分がいい負けた事が気に入らなのか普段は反抗してこない弟の言い草に思わず頭を抱えたくなった
アランは頭が良く、僕を慕ってくれてるからこそこんなに怒ってくれてたのであろうが今は自分が馬鹿にされたのかと思ってるのであろう。
「そこまでだよ、っと僕は言ったよね?
今回の件に関しては早とちりをした君、そしてそれを謝る事すらしなくて罵倒を並べる君にこそ非があるのは明白だ」
ユリアナ嬢からアランに視線を移し呆れてる意味を含めアランに言った
「ぁ…あの…」
あまりの空気の硬さにその柔らかい声は似つかない。
だが、無視をするわけにも行かなく
「ん?なんだいユリアナ嬢」
「ご、ごめんなさいっ!!
王家の血筋の尊いお方に私は…」
我に帰ったかのように先ほどまでの真っ赤な顔が真っ青になり頭を下げていた。
ほんとに彼女の表情は忙しいようだ…だが、そんな彼女の態度を嫌とは思わない。
また笑いそうになるが、そこは耐える
「君が頭を下げる必要はないよ。
君は…そう人として当然のことを言ったまでだ。」
そう言って彼女に目を合わせるかのようにその膝を折った。彼女は目を見開き明らかに動揺をしていてそれは隠せていない。
「おっ…王太子殿下!!そそそそのようなことはおやめくださいませ!」
今の僕の体勢からは彼女の顔を覗き込む形になる。
あぁ、可愛い…だけどそう、気に入らないね
それが何かはすぐには分からず
「…んー」
「お、王太子さま!」あ、それだ。と自身で納得すると早速口にだした
「ユーリ」
唐突に人の名前を言われたことに
彼女は、え?というようなきょとんとした顔をした。
ほんと、見ていて飽きないなぁ
クスクスと声が漏れたのは仕方ないと決めつける
「ちょ、王太子さま、笑うなんてあんまりですわ…」
…うん、やっぱり気に入らない
「僕の事はユーリと呼んでくれユリアナ嬢。」
何故かはよくわからないが彼女からそんなよそよそしい呼び方をされるのは何かつっかえた感じがして気分が悪い
そんな当の本人は再びきょとんという顔になっていたが何を言われかと理解したであろう瞬間に
「む、む無理でございます、私ごときがあなた様のような尊いお方を愛称で呼ぶなど」
当たり前だが、ここまで拒否をされるとやはり少しは傷つく…少しだけね?
「なら、その尊い僕からの命令だ」
なんで少しだけかと言われたらもちろん彼女に拒否権なんて与えないからだ。よって彼女は僕をユーリと、親しいものだけが読む愛称で呼ぶ事になる
「そ、そんなぁ」
これ以上は自分では手が負えないと判断したのか父である伯爵に助けを求めていた。
ふふっ…いい判断だ
「ごほん、殿下。娘をあまり虐めないでやってください。」
だけど、ごめんね?
もう君のこと気に入っちゃったんだ
「心外なー僕は虐めてなんていないよ。」
これから長い付き合いになるであろう彼女に向け心の中で気持ちの篭ってない謝罪だけをして意識を彼女に向けた
しばらく何かを考え込むようにしていたがアランをみて何かを閃いたかのように口を開いた。
「あ、アランさまはどう思われますか!」
彼女が言葉を言い終わると同時に胸のうちからドロっとした何かを感じた
「っな、なんで俺に聞くんだよ!」
アランの声が上擦っていたのは弟の名誉のために言わないでおこう
「ですから、私ごときが王太子さまの御名をお呼びするなど…」
俺はいいのかよ!とアランが突っ込んでいたが彼女が無視をしていたので流した。
何故かはわからない、自分自身の事なのにおかしな話だ、だが気に入らなかった
「ふーん」
冷たい視線を向けてしまったことは申し訳ないと思いながらも胸につっかえる何かが視線を強くしてしまう
「え、あ、あの!」
「アランの事は名前で呼ぶのに僕の事は名前で呼んでくれないんだ」
気づけばそんなことを言っていた
言い終わると、あ。
とようやく胸のつっかえの正体に気づく。
少し…いやかなり妬いちゃうね
ボソリと呟いたつもりが思いのほか静まっていたせいかその場にいた全員が聞こえていた。
「いや、そのアラン様は先ほどのことがありますし親しみやすいというか、可愛らしいというか。」
必死に言い訳をする彼女も可愛いが、すらすらとほかの男の名が…たとえそれが弟であろうと出てくることにまた胸のうちからドロっとしたものがでてきた。
「おい、お前俺をなんだと!」
というアランにはまた無視を決め込む
そう、アランのことは簡単に呼べるんだ。
それなら、僕も手加減なんてする必要ないよね?
「なら、僕もユリアナ…いやユリアと親しくなりたいな。だから僕の事はユーリと呼ぶんだ。いいね?」
もちろん拒否権なんて先ほどから言う様に与えない。
彼女…ユリアから僕の名が紡がれると想像するだけで身体の奥底が震えた気がした。
ーーーーーーーーー
よ、ようやくここまでいった…
はい、ということで王太子ユーリは腹黒です。私は腹黒結構好きですが皆さんはどうでしょう?
感想など随時お待ちしております!
ありがとうございました
一部修正しました!
彼女の行動はそれほどまでに突発的で奇行であろうが。ユーリにとってそれは新鮮で面白い以外の何物でもない。
こんなに愉快な気分になったのは久しいな…と思いながらお礼と言わんばかりに口を挟む。
「そこまでだよ、してやられたりのようだね、アラン
まさか君にここまで言う令嬢が居るとは」
面白いとは思っていた、だが所詮は女であり自分や弟のアランに取り入ろうと媚びて来るとばかり思っていた。だが、それとは真逆もいいところだ。彼女は見ていて飽きないな…
再び彼女に視線を向けニヤりと笑う
「くっ、兄上!俺にこんなこと言うなんて無礼だとは思わないのですか!」
あまりにも自分がいい負けた事が気に入らなのか普段は反抗してこない弟の言い草に思わず頭を抱えたくなった
アランは頭が良く、僕を慕ってくれてるからこそこんなに怒ってくれてたのであろうが今は自分が馬鹿にされたのかと思ってるのであろう。
「そこまでだよ、っと僕は言ったよね?
今回の件に関しては早とちりをした君、そしてそれを謝る事すらしなくて罵倒を並べる君にこそ非があるのは明白だ」
ユリアナ嬢からアランに視線を移し呆れてる意味を含めアランに言った
「ぁ…あの…」
あまりの空気の硬さにその柔らかい声は似つかない。
だが、無視をするわけにも行かなく
「ん?なんだいユリアナ嬢」
「ご、ごめんなさいっ!!
王家の血筋の尊いお方に私は…」
我に帰ったかのように先ほどまでの真っ赤な顔が真っ青になり頭を下げていた。
ほんとに彼女の表情は忙しいようだ…だが、そんな彼女の態度を嫌とは思わない。
また笑いそうになるが、そこは耐える
「君が頭を下げる必要はないよ。
君は…そう人として当然のことを言ったまでだ。」
そう言って彼女に目を合わせるかのようにその膝を折った。彼女は目を見開き明らかに動揺をしていてそれは隠せていない。
「おっ…王太子殿下!!そそそそのようなことはおやめくださいませ!」
今の僕の体勢からは彼女の顔を覗き込む形になる。
あぁ、可愛い…だけどそう、気に入らないね
それが何かはすぐには分からず
「…んー」
「お、王太子さま!」あ、それだ。と自身で納得すると早速口にだした
「ユーリ」
唐突に人の名前を言われたことに
彼女は、え?というようなきょとんとした顔をした。
ほんと、見ていて飽きないなぁ
クスクスと声が漏れたのは仕方ないと決めつける
「ちょ、王太子さま、笑うなんてあんまりですわ…」
…うん、やっぱり気に入らない
「僕の事はユーリと呼んでくれユリアナ嬢。」
何故かはよくわからないが彼女からそんなよそよそしい呼び方をされるのは何かつっかえた感じがして気分が悪い
そんな当の本人は再びきょとんという顔になっていたが何を言われかと理解したであろう瞬間に
「む、む無理でございます、私ごときがあなた様のような尊いお方を愛称で呼ぶなど」
当たり前だが、ここまで拒否をされるとやはり少しは傷つく…少しだけね?
「なら、その尊い僕からの命令だ」
なんで少しだけかと言われたらもちろん彼女に拒否権なんて与えないからだ。よって彼女は僕をユーリと、親しいものだけが読む愛称で呼ぶ事になる
「そ、そんなぁ」
これ以上は自分では手が負えないと判断したのか父である伯爵に助けを求めていた。
ふふっ…いい判断だ
「ごほん、殿下。娘をあまり虐めないでやってください。」
だけど、ごめんね?
もう君のこと気に入っちゃったんだ
「心外なー僕は虐めてなんていないよ。」
これから長い付き合いになるであろう彼女に向け心の中で気持ちの篭ってない謝罪だけをして意識を彼女に向けた
しばらく何かを考え込むようにしていたがアランをみて何かを閃いたかのように口を開いた。
「あ、アランさまはどう思われますか!」
彼女が言葉を言い終わると同時に胸のうちからドロっとした何かを感じた
「っな、なんで俺に聞くんだよ!」
アランの声が上擦っていたのは弟の名誉のために言わないでおこう
「ですから、私ごときが王太子さまの御名をお呼びするなど…」
俺はいいのかよ!とアランが突っ込んでいたが彼女が無視をしていたので流した。
何故かはわからない、自分自身の事なのにおかしな話だ、だが気に入らなかった
「ふーん」
冷たい視線を向けてしまったことは申し訳ないと思いながらも胸につっかえる何かが視線を強くしてしまう
「え、あ、あの!」
「アランの事は名前で呼ぶのに僕の事は名前で呼んでくれないんだ」
気づけばそんなことを言っていた
言い終わると、あ。
とようやく胸のつっかえの正体に気づく。
少し…いやかなり妬いちゃうね
ボソリと呟いたつもりが思いのほか静まっていたせいかその場にいた全員が聞こえていた。
「いや、そのアラン様は先ほどのことがありますし親しみやすいというか、可愛らしいというか。」
必死に言い訳をする彼女も可愛いが、すらすらとほかの男の名が…たとえそれが弟であろうと出てくることにまた胸のうちからドロっとしたものがでてきた。
「おい、お前俺をなんだと!」
というアランにはまた無視を決め込む
そう、アランのことは簡単に呼べるんだ。
それなら、僕も手加減なんてする必要ないよね?
「なら、僕もユリアナ…いやユリアと親しくなりたいな。だから僕の事はユーリと呼ぶんだ。いいね?」
もちろん拒否権なんて先ほどから言う様に与えない。
彼女…ユリアから僕の名が紡がれると想像するだけで身体の奥底が震えた気がした。
ーーーーーーーーー
よ、ようやくここまでいった…
はい、ということで王太子ユーリは腹黒です。私は腹黒結構好きですが皆さんはどうでしょう?
感想など随時お待ちしております!
ありがとうございました
一部修正しました!
応援ありがとうございます!
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