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とある町の住宅外に、古い庭付きの家がある。
手入れの行き届いた庭には、季節の花が控えめに咲いていた。
引き戸の玄関は少し締まりが悪く、家に上がれば床が軋む。
どこか懐かしい匂いが鼻をくすぐった。
ちょっと捻くれた狐の戻様(れいよう)。
金髪美少年の月兎、蒼真(そうま)。
そして、お人好しで優しい天狗、蘭(あららぎ)
「……自分の事可愛いと思っておる、めでたい頭の兎がおるらしいぞ」
「へぇー……僕はさー、捻くれたクソみたいな狐がいるって聞いたけど?」
「……えっと、私お茶入れてきますね!!」
互いに意地悪を言い合い、笑い合う日々。
そんな、ささやかで穏やかな時間の中で、三人の関係は少しずつ深まっていく。
人界と異界とが混ざり合い。
それぞれ自分の運命と大切なものをみつめるお話。
※くっつくまでが長いかもしれません。
文字数 12,487
最終更新日 2026.03.22
登録日 2026.03.22
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