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侯爵令嬢リディアの婚約者、公爵令息カイルは病弱な幼馴染をなによりも優先する。
約束が破られる度に「彼女は身体が弱いから」という一言で済まされ、常にリディアは後回しにされてきた。
それでもリディアは、いつかは自分を選んでくれる日が来ると信じ、理解ある婚約者であり続けた。
しかし、その願いが叶うことはなかった。
彼にとって、自分はいつも「後でも大丈夫な強い人」。
ついにリディアは、この婚約を終わらせることを決心する。
今さら手を伸ばしても、それが届くことはもうない。
文字数 16,735
最終更新日 2026.08.02
登録日 2026.07.30
伯爵令嬢クラリスは、侯爵家嫡男アレクシスの婚約者になってからというもの、彼のために努力を重ねてきた。
社交界での根回しも、帳簿の整理も、取引先との交渉も。
表に立つアレクシスの陰で、クラリスはいつも彼を支え続けた。
けれどなにかある度、アレクシスはクラリスよりも、可愛らしい遠縁の男爵令嬢ミリアを優先する。
クラリスの献身は、彼女が勝手にやっているだけだと、まともに見ようとしない。
婚約者として、黙って耐えていたクラリスだったが、そんな彼女にアレクシスは悪びれもせず言い放つ。
「君の代わりはいくらでもいる」
その瞬間、クラリスは静かに彼を見限った。
――それならもう、彼を支える必要はない。
クラリスの支えを失ったことで、アレクシスの立場は徐々に落ち込んでいく。
そして彼は思い知る。
自分が誰に支えられて、立てていたのかを。
文字数 98,383
最終更新日 2026.07.25
登録日 2026.06.22
親同士の取り決めで、多額の借金を抱えるガーランド伯爵家に嫁いだアニエス。
彼女は妻としての責務を果たすため、数年がかりで領地の財政を立て直した。
しかし当主である夫のレオンハルトは、彼女の血の滲むような努力を軽んじ、すべてを自分の手柄のように振る舞っていた。
ついには、愛人を本妻に据えるため、アニエスに一方的に離縁を突きつける。
「喜んでお受けします。その代わり――」
静かに離縁を受け入れたアニエスは、一つの条件を出す。
自身が育て上げ、伯爵家を支え続けていた商会の権利と、有能な人材をすべて引き連れて屋敷を去るということを。
そしてアニエスが去ってから、ガーランド家は急速に傾き始める。
文字数 89,535
最終更新日 2026.07.01
登録日 2026.05.28
婚約者フェリクスは、何かあるたび「君なら平気だろう」とクレアを後回しにした。
仕事を押し付けられても、約束を破られても、婚約者として支えるのが務めだと信じ、クレアは耐え続けてきた。
しかし誕生日の約束さえも、幼馴染を優先したフェリクスに平然と破られたことで、クレアは彼を完全に見限る。
「ええ、そうですね。私のことはお気になさらず」
そう言って微笑んだ彼女は、我慢することをやめた。
すると今まで当然のように回っていたものが、少しずつ崩れ始める――。
文字数 88,065
最終更新日 2026.06.02
登録日 2026.04.30
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