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おとぎ話は壊れてしまった。
魔法は解けて、残ったのは惨めなドレス。
そこに現れた美しい男は王子様どころか、わたしの目の前で冬の池に飛び込もうとした。
十六歳、初冬。
人生を賭けてきた夢に破れて自分を見失い、失意の中過ごしてきたユキの日常が、入水自殺しようとした美しい青年を止めた時から変わりはじめた。
舞台の上の物語は、すべてが本物。夢も魔法も、真実の愛も決して嘘じゃない。でも現実は違う。そう思っていた。だけど……。
”何か”を知って、少女はおとなになる。
昔々から語られてきた「おとぎ話」のように。
「カクヨム」「小説家になろう」に同時掲載しています。
文字数 111,551
最終更新日 2018.12.03
登録日 2018.10.20
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