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六次元世界に存在する地球。
いわば、我々の住む地球とは異なるパラレルワールドである。
そこに、東京都新宿区で暮らす一人のホームレスの少年がいた。
名は――霧雨流星。
両親を亡くし、家もなく、学校にすら通ったことのない十二歳の少年。
そんな流星が生きる地球に、ある日、巨大隕石の接近が確認された。
人類の99%は地球を捨て、遠く離れた惑星へと脱出。
残された者たちは絶望し、殺し合いや自殺が絶えず、文明は崩壊していった。
流星もまた、地球とともに死ぬはずだった。
――だが、隕石は落ちなかった。
地球へ衝突する直前、巨大隕石は突如として爆発。
やがて空から、死の灰にも似た奇妙な霧雨が降り始める。
それを境に、地球は変わった。
植物は大地を覆い、動物たちは異形の進化を遂げ、獣人や龍までもが誕生。
魔素に侵された鉱石は魔鉱石へと変質し、かつて空想でしかなかった魔法が現実となった。
そして流星自身の身体にも、変化が現れる。
黒かった髪は白く染まり、牙が生え、その身体は新たな地球へ適応していく。
家なし。
金なし。
学歴なし。
地位も、力も、仲間もない。
すべてを失った十二歳のホームレス少年は、変わり果てた地球で再び生き始める。
やがて獣人たちを従え、国を興し――
後世にその名を刻む、初代皇帝へ。
これは、一度目の人生で何も持てなかった少年と、旧世界に取り残された者たちによる――
二度目の人生の物語。
文字数 13,472
最終更新日 2026.09.05
登録日 2026.08.30
戦国の世――。
越谷村の農家に、ひとりの少年が生まれた。
白い髪。白い肌。そして、淡い蒼の瞳。
人とは異なる姿で生まれた少年・旭丸は、村人たちから「神の子」と崇められ、やがて**「神童様」**として祀られるようになる。
人々から祈られ、願いを聞き、ときには死を望む者を送り出す。
しかし旭丸自身は、「楽しい」も「悲しい」も、「寂しい」もよく知らない。
神として扱われた少年は、ひとりの人間として生きることを教えられないまま育っていった。
そんな旭丸にも、彼を心から愛する母と、ただ「兄ちゃん」と呼んでくれる弟・吉丸がいた。
二人との日々を通じ、旭丸の中には少しずつ感情が芽生えていく。
だが、戦国の世は残酷だった。
母との別れ。
故郷の炎上。
そして、最愛の弟との約束。
「俺の分まで生きて」
「この戦国の世で成り上がって、天下の景色を見させてほしい」
すべてを失った旭丸は、その言葉だけを胸に故郷を離れる。
行く先々で仕官を断られ、流れ着いた先は――尾張。
そこで少年は、新たな人々と出会い、武芸を学び、軍略の才能を開花させていく。
やがて旭丸は元服し、
成田勝政
という新たな名を得る。
織田信長、木下藤吉郎、前田利家。
戦国を駆け抜ける英傑たちとの出会い。
桶狭間、美濃攻略、天下を揺るがす数々の戦。
そして勝政のもとには、元野盗、流浪者、没落した者、信念ゆえに居場所を失った者――本来なら歴史の表舞台に立つことのなかった者たちが集まっていく。
白髪の青年は、緻密にして冷徹な軍略を武器に戦国の世を駆け上がる。
かつて神と呼ばれた少年は、やがて戦場で「鬼」と恐れられ――それでも、人として生きようとする。
これは天下人の物語ではない。
英雄になることを望んだ少年の物語でもない。
ただ、愛する弟との約束を守るために生き続けたひとりの男と、彼とともに乱世を駆けた者たちの物語。
神として生まれ、鬼として戦い、人として生きた。
――『アスラード・サーガ』。
これは、無名の少年・旭丸が、成田勝政として戦国の歴史にその名を刻んでいく、長き人生の物語である。
文字数 2,142
最終更新日 2026.08.18
登録日 2026.08.18
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