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「……では、来月からの騎士団のポーションは、どなたが作るのですか?」
王宮の夜会で、王太子から「薬臭い地味な女はいらない」と婚約破棄を告げられた伯爵令嬢エルシア。
彼女が真っ先に口にしたのは、自分のことではなく、騎士たちの薬の心配だった。
三年間、婚約者の務めとして騎士団にポーションを無償で納めてきたエルシア。
後任に「癒しの聖女」を名乗る男爵令嬢が名乗りを上げたため、彼女は実家の薬草園へ帰ることにする。
ところが、聖女の作った薬はまったく効かず、騎士団は大混乱。
やがて薬草園の門の前に、無口で強面と恐れられる騎士団長が現れ――深々と頭を下げた。
彼が三年間、肌身離さず持ち続けていたもの。
それは、エルシアが薬瓶にそっと挟んでいた、「ご無事で」と書かれた小さな紙片だった。
薬師令嬢と不器用な騎士団長の、じれじれ溺愛とざまぁの物語。
毎日更新します。
文字数 7,886
最終更新日 2026.10.25
登録日 2026.10.25
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