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 公爵令嬢ピエリナは「悪女は王妃に相応しくない」と王太子との婚約を破棄された。  彼女を庇ってくれるのは使用人のみ。父に命じられ修道院へ向かうこととなったが、その道中で竜に襲われ、攫われる。竜が降りたったのは王国に隣接する帝国で、彼女はそこで立派な魔術師へと成長を遂げた幼馴染ジルドと再会した。 「これはね、ピエリナ。誘拐だよ。拉致、そして監禁だ」  ジルドはこの竜の襲撃自体が彼の仕組んだものと言う。  一方、王国側ではピエリナを捜索することなく葬儀をあげるなど不可解な動きが見られ……。  これは誘拐された令嬢が魔術師の手の中で自由と力を手に入れ、「普通の幸せ」を実現しようとするお話。  なお魔術師に、掌中の珠であるピエリナを逃がすつもりは……ない。 ※他サイトでも掲載しています
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文字数 39,647 最終更新日 2023.08.17 登録日 2023.08.13
 ある日、自分が転生者であり、ここが前世の愛読書であるロマンス小説「壁キス」の世界であると気づいたエメリナ。  エメリナとは「壁キス」において王太子アーサーの婚約者であり、彼と恋仲になったヒロインを苛め、追放される役どころ。いわゆる悪役令嬢である。 「というわけでアーサー様。私は今朝、前世の記憶が蘇りました」  前世では教職に就き、正直は美徳であると教えていた彼女は即座に殿下に告白する。 「一体、何の話をしているのか……」  さすが前世の推しであり、記憶を取り戻す前から大好きだった殿下である。困惑していても顔がいい。 「なんやかんやあって追放されるのですが、国外追放ではなく国内の修道院を所望します」  そう言ってヒロインとアーサー殿下が学内で出会うのを見ていたエメリナであったが。 ――あれ、原作通りに二人が惹かれあっていきませんよ? ――ヒロインを虐めているはずなのに懐かれていきますよ? ――アーサー様が私にぐいぐい迫ってくるんですけど!?  原作と乖離していく恋愛模様に困惑するエメリナ。だが、原作のストーリーである反王家デモは勢いを増していき……。 ★小説家になろうにも掲載しています
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文字数 73,241 最終更新日 2023.03.15 登録日 2023.02.26
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