黒猫と夜

黒猫と夜

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大衆娯楽 連載中 長編 R18
夜のオフィス街。 時刻はすでに深夜に差しかかろうとしている。 総務課の美咲は、足取りもおぼつかなくフラフラと帰ってきていた。 取引先との接待。乾杯を何度も重ね、気がつけばグラスを手放すこともできなくなっていた。 強い酒に火照った頬は紅潮し、足元は揺れて、視界はぼやける。 「……つかれた……」 デスクに鞄を置き、椅子に沈み込む。 (少し、休もう……) そう思った瞬間、心の奥に沈んでいた黒い言葉が、アルコールにほだされて浮かび上がる。 口にしてはいけないはずの言葉。 絶対に、誰にも聞かれてはいけない秘密。 それが、美咲の唇からこぼれた。 ――「……課の経費を横領した……。もしバレたら解雇、裁判……終わりだ……」 酒のせいだと分かっている。 酔いに任せて、心の奥底の不安を口にしてしまった。 誰もいないと思い込んでいたから、余計に無防備に声が漏れた。 だが、その油断は致命的だった。 「……なるほど。終わり、か」 背後から、低く湿った声。 美咲の肩がビクリと跳ねる。 振り返った瞬間、血の気が引いた。 そこには一人の男が立っていた。 スーツ姿、手にはスマートフォン。 黒い瞳が光を反射し、獲物を見下ろす捕食者のように冷酷だった。 「き……聞いて……たの……?」 酔いで舌が回らない。 掠れた声は震え、言葉にならない。 男はスマートフォンを掲げてみせる。 画面に浮かぶのは、録音中を示す赤いアイコン。 「証拠は、もう手に入れた」 その一言で、美咲の心臓がどくんっと大きく跳ねた。 頭の奥がじんじんと痺れ、呼吸が荒くなる。 (だめ……これが……外に出たら……私は……) 家族、職場、すべてが崩れる光景が頭をよぎる。 言い訳はできない。確かに口にしてしまったのだから。 「やめて……お願い……」 震える声。涙で濡れた目が男を見上げる。 だが、返ってくるのは冷たい笑みだけだった。 「従え。逆らえば、この録音はすぐに世間に曝け出す」 その瞬間、美咲の背筋を冷たいものが這い上がった。 自分の未来を、人差し指一つで握られている――その現実が、体を硬直させる。 恐怖と羞恥と、どうしようもない無力感が、彼女を締めつけていた。 ――こうして始まる。 美咲が「堕ちる理由」の物語が。
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小説 6,381 位 / 218,540件 大衆娯楽 101 位 / 5,879件
文字数 132,334 最終更新日 2025.10.30 登録日 2025.08.30
恋愛 連載中 ショートショート R18
恋人同士の二人は、ただ肉体を重ねるだけでは飽き足らず、互いの愛をもっと深く知りたいと願っていた。 言葉や仕草だけでは届かない、魂の奥底に触れるために――二人は古より伝わる「四十八手」の旅へと足を踏み出す。 それは決して遊び半分の冒険ではない。 時に優しく、時に激しく。 時に支配し、時に委ねる。 姿勢を変え、角度を変えるたびに、肉体が奏でる快楽の旋律は違う表情を見せ、心の奥に秘めた愛と欲を引き出していく。 最初は戸惑いながら始まったその旅も、一つの体位を越えるごとに、二人の関係は確かな形を得ていった。 「見つめ合う恥じらい」「背を預ける安心」「支配と服従の快楽」「言葉責めに濡れる心」――四十八手はただの体位ではなく、心と心を結ぶ扉だったのだ。 やがて二人は気づく。 絶頂に至る瞬間の甘美さだけではなく、その後に訪れる静かな余韻こそが、互いの絆を深めていくのだと。 抱きしめ合い、囁き合い、笑い合いながら、彼らは一つひとつの夜を重ねていく。 四十八の扉の先に待つものは、果たして何か。 ただの快楽の果てではなく、愛と信頼に彩られた永遠の契り。 これは―― 恋人として、愛と肉体を通じて「四十八手」を巡り合い、そのたびに新しい絆を紡いでいく二人の物語。
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文字数 26,227 最終更新日 2025.09.26 登録日 2025.09.23
恋愛 連載中 長編 R18
心と心、身体と身体をつなぐ「同調リング」。 その実験に選ばれた青年・律真と少女・響は、互いの羞恥も痛みも快楽も、すべてを共有する運命に囚われていく。 初めて触れ合う指先の震え。 重なった唇から溢れる熱。 痛みを分かち合い、涙を吸い取りながら重ねられる愛。 羞恥はやがて甘美に変わり、快楽は信頼へと昇華し、二人は同じ夢の中で同じ絶頂に果てる。 それはただの官能ではない。 「共に感じ、共に生きる」という究極の愛を描いた、清冽にして濃密な恋愛譚。
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小説 36,644 位 / 218,540件 恋愛 16,313 位 / 64,140件
文字数 9,216 最終更新日 2025.09.03 登録日 2025.09.02
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