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……近い。
近いけど、たぶん意味はない。
ワンチャンある? ……いや、ないだろ。
如月さんが近いのは、オレが一人でいたから。
つまり、ただの親切だ。
……いや、でも。
マサキが理由を探している間にも、リサはその理由ごと距離を詰めてくる。
距離を取られたら、その分また近づけばいい!
一度縮まった距離は、そう簡単には戻らないから!
一緒に帰ろうと誘われ、休日に連れ出され、気づけばいつもすぐ隣にいる。
離れようとするたび、さらに一歩近づいてくる。
きっかけは、助けたつもりもなかった一言。
明るくて、可愛くて、誰にでも好かれる人気者のリサ。
でも勉強はだいぶ苦手で、意外とポンコツ。
マサキに近づきすぎて、あとから少し照れている。
文字数 377,144
最終更新日 2026.08.19
登録日 2026.07.05
ギスギスしたネトゲにはもう疲れた。
効率と強さを求め続けたゲームは、いつしか楽しくなくなっていた。
引退を決めた夜、オレは道端に倒れていた初心者プレイヤー<リサ>に蘇生アイテムを使う。
今ログインするのは、リサと遊ぶため。
寄り道、可愛いモンスター、他愛もない会話。
顔も知らない相手と過ごす時間が、いつのまにか一番の楽しみになっていた。
気づけば、会ったこともないリサを好きになりかけている。
だけど彼女には、もう好きな人がいるらしい。
きっと顔だけめちゃくちゃ良くて、中身はロクな男じゃない。
知らない相手に、なぜか張り合う自分がいる。
――彼女の正体を、オレはまだ知らない。
登録日 2026.08.09
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