他人を見下す癖がある高校生、ジュード・ペッパーは、自分の事を執拗になじってくる教師に苛立ちを覚えていた。唯一の友達であるダリル・ブラックにそれを相談すると、彼はジュードにカッターナイフを持ち歩くように提案する。カッターナイフを手にしたジュードは、その質感や形状、刃を出したり引っ込めたりする際の音や指に伝わる振動に魅了されていく。始まりは、人を傷つける為ではなく、自分の激情を抑える為のものだったはず。カッターナイフを通して自分の中に眠る暴力性に気がついたジュードは、ついに、その刃を人に向けてしまう。
文字数 17,901
最終更新日 2024.12.24
登録日 2024.12.24