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何度も死に、同じ時を繰り返す少女、ミリアム。 死ぬ度に違う人間として生まれ変わるものの、必ずミリアムと言う名に生まれ、自国の王太子が殺害されるその時に、ミリアムも殺されてしまう。 何度目かの生まれ変わりでこの法則に気付き、王太子と接点を作らぬようにしてみたり、王太子殺害を阻止することを考えてみたこともあったが、全て無駄に終わった。 王太子と出会ってしまったが最後、必ず王太子は死ぬ運命となり、ミリアムもまたその運命を追う。 そして、もう何度目か数えることもしなくなった新しい人生。 王太子と出会うことも、その殺害を阻止することも無理だと諦めたミリアムは、この繰り返される人生に嫌気が差した。 加えて、今生の人生での自分の境遇にも。 だから――キレた。 キレた勢いで、家を出ることを決意した。 ――よし、家を出よう、国を出よう。 私のことを誰も知らない、異国に行こう――! そう勢い込んで実行に移してみたものの――気付けば人攫いの馬車の中。 想定外の状況から、ミリアムの新たな人生が始まる…… ■展開遅めのシリアス傾向長編作品です ■他サイトでも掲載しています
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文字数 930,301 最終更新日 2024.04.08 登録日 2022.07.20
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