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「面倒だ」と思った瞬間、それが勝手に片付いている――逢坂治、30代、会社員。AIで仕事を高速処理しては、バレないようサボりを演じる省エネ主義者だった。だがある夜、押し付けられた仕事への苛立ちから謎の力が覚醒。以来、逢坂の「面倒」は本人の与り知らぬところで現実を書き換え続ける。満員電車が消え、苦手な相手が不自然に異動し、やがて国家の政策すら動かし始める。
逢坂の力は日本国内でしか発生しないため、日本政府だけが彼と接触できる唯一の窓口となった。総理・伊勢和彦は冷徹にこの立場を利用し、官房長官・椎名玲子は逢坂の無邪気な無茶振りを国家プロジェクトへと翻訳する日々に胃を痛め続ける。
本人の自覚なきまま進む「裁量外」の拡大は、はたしてどこまで行き着くのか。
文字数 37,267
最終更新日 2026.09.16
登録日 2026.09.12
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