ビジネスの成功は“体力”で決まる――。成功者の多くは「体力おばけ」であり、24時間365日働いても疲れない、そんなイメージがあるかもしれません。確かに、体力があれば長時間働くことができ、毎晩飲み会に顔を出して人脈を作れます、インプットもアウトプットも、トライ&エラーも、体力があればいくらでもできるでしょう。しかし、体力という身体的な能力は、生まれながらの体質が大きいものです。また、年を取るごとに体力は目減りしていきます。「体力ありき」で考えるのではなく、「タフじゃなくても」結果を出す方法を模索することが長く働き続けるコツではないでしょうか。一流企業のゴリゴリの営業部で結果を出し、現在は起業家として活躍する秋山さんは、じつは先天的な心臓病を抱え、学生時代の怪我が原因で、視力が低下しています。「タフじゃなくても」結果を出す、ビジネスマンの働き方、考え方を教えていただきます。
「何もしてないけど疲れている」「毎日ちょっとした頭痛がある」「終電帰りで翌日が辛い」……。このような日々の不調を「体力がないから」と片付けていませんか? もちろん、人より頑張れる時間が少ない、疲れやすい、という特性はあるかもしれません。しかし、そんな「タフじゃない人」こそ、体力の維持、そして「回復」は日々の生活で死守すべきです。
体力の維持と回復のうえで、一番大切なのは何か? 食事や運動ももちろん大切ですが、私は経験上、迷わず「睡眠」と答えます。私は21歳の時、心房粗動という不整脈を発症しました。当時、学生だった私は寝る時間も起きる時間もバラバラでした。夜中の2時、3時まで起きていることもありましたし、場合によっては朝まで起きていることもありました。
朝まで起きて、そのまま大学へ行って、授業中に寝る(何のために大学に行ってるんだよ、という話ですよね)。でも当時は、「若いし、眠くてもなんとかなるだろう」くらいにしか考えていませんでした。就職活動が始まると、面接や説明会などが続き、睡眠時間が3時間程度になる日もありました。そんな中での心房粗動の発症。もちろん「心房粗動の原因は睡眠不足だ」と言いたいわけではありません。ただ、私の睡眠に対する意識が大きく変わるきっかけになったのは確かです。
そういうわけで、私はどんなに忙しくても「睡眠」をおろそかにはしません。毎日私は、6時間睡眠を死守しています。寝る時間と起きる時間も固定で、0時半に寝て、6時半に起きる、を習慣づけています。一般的な成人は6時間よりもっと長い睡眠時間を確保した方がよいとされています。しかし私の場合、長年自分の体を観察した結果、「6時間を切ると明らかに調子が落ちる」ということが分かりました。仕事や家族、自分の活動を考えると、この「最低ライン」が自分の生活にとって最適なのです。
一方で、「どんな日でも6時間」ではなく、「ちょっと体調が怪しいな」と思ったら、睡眠時間を増やします。人より体力がない人は、「体調が悪い状態で無理をした結果、1か月近く風邪を長引かせる」といった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。睡眠は体力回復の上で不可欠です。喉が少しイガイガする、なんとなくだるい、いつもより疲れている、そんなときは睡眠時間を増やしています。
「自分に必要な睡眠時間」を知るためにおすすめしたいのは、2週間、自分の睡眠時間と翌日の調子を観察してみることです。6時間寝た日はどうだったか。7時間寝た日はどうだったか。朝はスッキリ起きられたか。午前中に眠くならなかったか。仕事中に集中できたか。休日になると何時間も寝てしまっていないか。スマホのメモ程度で構いません。今ならAIに打ち込むだけで、フィードバックを貰うこともできるでしょう。
そのうえで、睡眠時間だけでなく、周期も観察してみてほしいです。私は睡眠時間を考える時、昔から90分単位を一つの目安にしています。例えば、どうしても6時間寝れない日は4時間半を目安に。体力を回復したい日は7時間半に、という区切りです。私は90分周期ですが、これもまた、人によって違います。
「必要な睡眠時間」と「睡眠周期」を2週間観察してみる。そうすることで、就寝時間を逆算でき、それによってはじめて、1日のスケジュールが計画できるようになるのでます。