考えすぎない

ネガティブ思考を打ち切るコツ

2019.04.10 公式 考えすぎない 第43回
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仕事でもプライベートでも、私たち日本人はその勤勉さゆえなのかつい考えすぎてしまうことが多いように思います。しかしそうした日々の悩みは、ほとんどが“考えすぎ”を原因としています。この“考えすぎるクセ”を改善すれば、もっとラクに生きることができるはず……この連載では、「考えすぎずに生き、もっと幸せになる」ための方法を紹介していきます。 

悩まないためには

「考えすぎない」ということは、「必要以上に考えない」ということです。その問題によって考えるために必要な時間が違うはずです。

まずは問題を見極め、どのように対処するかを判断することが大事です。発生した問題をすべて完全に解決しなればならないと思い込み、何でも考え込んでしまうのはよくありません。

たとえば、緊急性のある問題は全力を尽くして解決にあたる。容易に解決できる問題は片付けてしまう。考えなくてもいい問題は考えない。重大な問題にはじっくりと取り組む覚悟をする。どうしようもない問題は考えないようにする。このような切り分けができるようになるといいのです。

また、問題を考え続ける中で〝考えすぎ〟を判断して、その考えを打ち切ることも大事です。「この問題はこれくらい考えたらもういいのではないか?」「これ以上考えても同じ(思考が進まず無駄)ではないか?」「(苦しくなった/混乱してきた/疲れたから)今はこれ以上考えるのはやめたほうがいいのではないか?」などと考えられるといいでしょう。

イヤなことがあっても、その場だけですませて、あとで考えなければ、悩みにはならないのです。

また、何か問題があったとしても、時にはイヤな思いをすることがあっても、それ以外の時にその問題について考えなければ、悩みにはならないのです。

考えなくてもいいことや考えてもしかたがないことがけっこうあるはずです。

たとえば、小さいこと、過ぎたこと、まだ先のこと、他人の問題、自分さえ気にしなければ問題ないこと、時が解決してくれること、変えようのないこと……。

できるだけ考えないように心がけることで、悩みを減らせるようになれたらいいでしょう。

どれだけのことを考えないようにできるかは、その人の心の能力によります。人間として成長することによって、必要のないことは考えないですませるようになれるといいでしょう。

考えても苦しまなければ、悩みにはならないのです。自分にとって大事な問題は落ちついて〝よく考える〟ことができればいいのです。

そのためには、ヘタに考えすぎずに、よく考える方法を身につけることです。おすすめするのは、「紙に書いて考える」方法です。

また、重苦しく考えずに、心の力を少し抜いてラクに考えられるようになれるといいでしょう。

考える以外の時間には、その問題を「できるだけ考えない」ように心がけて、生活を大切にしたほうがいいのです。

よりよく生きようと思う人は、「問題があるのは当たり前」と考えたほうがいいでしょう。問題を抱えても、あまり「悩み苦しまない」ようになれたらいいのではないでしょうか。


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プロフィール

本多時生
本多時生

1956年7月、神奈川県生まれ。電気通信大学卒業。ソフト開発の仕事の傍ら、20代後半より「人の幸せに関する研究」をライフワークとしてはじめ、1996年には「幸せのホームページ」を開設、現在までほぼ毎日更新を続けている。

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