ズボラお金術

使った感覚がないのにお金が減る人必見!「1回変えるだけ」の自動節約術

2026.08.11 公式 ズボラお金術 第7回
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世の中には、2つのタイプの人がいます。
1つは、お金が自然に貯まるタイプです。こういう人はなんとなく支出の管理ができ、収入に見合った暮らしができ、貯蓄もちゃんとでき、投資なんかにもチャレンジしたりして、普通に暮らしているだけでお金が貯まっていきます。
もう1つは、なぜかお金が貯まらないタイプです。贅沢をしているわけじゃないのに貯蓄は増えず、たまに支出が収入を超えてしまう月があったり。使っていないサブスクを解約するのが面倒で、放置していたり……。良く言えば「おおらか」、ちょっと悪く言うと「ズボラ」と言われてしまうような人です。

この連載では、こうしたタイプの違いを「変えられない性質によるもの」として割り切り、ズボラな人でも、無理せず、ラクに、ズボラなままで、お金が貯まっていく・増えていく方法を、ファイナンシャルプランナーの岩切健一郎さんに解説していただきます。
お金のプロでありつつ、自身がADHDの特性を持ち、お金のトラブルに見舞われた経験が豊富な岩切さんだからこそ知っている、ズボラな人でも今日からお金が貯まりだすノウハウが満載です。

ズボラな人ほど固定費削減

ズボラな人ほど、固定費削減と相性がいい!
いきなりそう言うと意外に感じるかもしれませんが、これは結構リアルです。

節約や節制というと、家計簿を毎日つける、コンビニに行かない、欲しいものをその都度我慢する、というものを想像する方が多いと思います。
ただ、正直そういう節約はしんどいです。毎日頑張らないといけないからです。
今日だけ頑張る、今週だけ意識する、今月だけ節約する。
ここまではできても、それをずっと続けるのは結構大変です。
ある程度継続しても、体調不良でペースが崩れてしまって、元の散財コースに戻ってしまう人も少なくありません。

第3回でも書きましたが、気合いは思っているよりあてになりません。
だからこそ固定費です。

固定費とは、例えば住居費、家賃や住宅ローン、水道光熱費、通信費、生命保険や損害保険の保険料、教育費、車のローンや駐車場代、定期購入しているもの、サブスクサービス、新聞やNHKなどです。

固定費は、一度見直してしまえば、その後は自動で節約が続きます。
毎日意識しなくていいし、毎回我慢しなくても良いのです。
自分のやる気や根性に頼らなくていいのも、ズボラさん向きです。
最初に少しだけ手間をかければ、あとは放っておいても効果が出ます。これはかなり大きなメリットです。

現代は、何となく生活しているだけでお金が減りやすい時代です。
昔よりも「使った感覚がないのにお金が減っている」という人は多いと思います。
だからこそ今、見直す価値があるのが固定費です。

固定費削減というと、生活レベルを落とすことのように聞こえるかもしれませんが、本質はそこではありません。
固定費の削減とは、大切な人、大事なことに使えるお金を増やすことです。
そのために、今払っているお金が本当に今の自分や家族に合っているのかを見直していく。

今回は、その考え方と具体的な見直しポイントの1つを説明します。

現状維持バイアスと確証バイアス

固定費削減は効果が大きくても、実行に移す人はそれほど多くはありません。
やり方が複雑なわけでは決してありません。
心の障害が大きくなりがちです。

固定費の見直しによって、享受していた利便性が必ずしも悪くなるとは限りません。むしろ向上する場合すらあります。
必要なのは、払い先や払い方をちょっとだけ調べて変えるだけです。
固定費削減の一番の敵は、バイアスです。自分の心の動きが一番の敵になるのです。
最初は「ちょっと面倒だな」と思っていただけなのに、人はやらない理由を探し始めます。

例えば、「現状維持バイアス」に邪魔をされる人は少なくありません。
これは、大きな変化や未知なるものを避け、今のままでいたくなるバイアスのことです。
しかも厄介なのは、現状を変えたくない気持ちを正当化するために、変化を起こすことへのデメリットばかり探し始めることです。

例えば、格安SIMに興味はあるけれど、格安SIMの失敗例の記事ばかり探したりする。
これは現状維持バイアスを強化するための「確証バイアス」と呼ばれています。
自分の中で「たぶんやめた方がいい」という思い込みがあると、それを支持する情報ばかり集めてしまいます。
逆に、うまくいった人の話や、自分には問題ない可能性が高い情報は見ようとしない。
人は思っている以上に、合理的には動けません。
でも、これを知っているだけでも違います。

「あ、自分はいま現状維持バイアスに引っ張られているな」とか「都合のいい情報ばかり集めようとしているな」とメタ認知しやすくなります。
一番大切なのは、家計を改善する目的に立ち返ることです。
何のために固定費を見直すのか。何のために少し面倒なことをするのか。
その目的が曖昧だと、人は面倒に負けます。
逆に、目的がはっきりしていれば、多少のバイアスは超えやすくなります。

私自身も例外ではありません。
以前、携帯会社を変えなかった理由として「孫さんが好きだから」と言っていたことがあります。今振り返ると、かなり見事にバイアスにハマっていました。
もちろん企業やサービスへの愛着が悪いわけではありません。
でも、その愛着のために毎月多く払っているお金と、家族と美味しいご飯を食べるお金。どちらが自分にとって大切かと考えれば、答えは明確です。

どうですか? 見直ししたくなってきましたか?
それでは、早速固定費削減の本題に入っていきましょう!

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プロフィール

岩切健一郎
岩切健一郎

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®。1986年生まれ。29歳で適応障害とADHDの診断を受ける。コンサルティング会社から外資系保険会社の営業職を経て、現在は保険代理店に在籍しながらフリーランスのファイナンシャルプランナーとして活動中。自身が発達障害当事者であり、過去には借金を背負い生活が苦しかった時代も。「お金の専門家」でありながら「お金に苦労した当事者」という二つの視点を生かし、SNSやインターネットを通じて全国から寄せられる相談に応じている。自身の経験に基づいた当事者に寄り添うアドバイスには強い説得力があり、お金の苦手意識が強い人や発達障害当事者はもちろん、その家族からも厚い信頼を得ている。

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