2021東京ヤクルトスワローズ 高津流 燕マネジメント

奥川投手が石川投手から学ぶべきもの
若手とベテランが刺激しあうチームに

2020シーズン、未曽有の事態に見舞われる中で、リーグ最下位という悔しい結果に沈んだ東京ヤクルトスワローズ。今季は心機一転、投手陣の補強を最優先に掲げ、再起を誓う。
昨シーズンを踏まえ、「今年はさらに厳しくいく」と宣言する2年目の高津監督は、新戦力が加わった新たなスワローズをどのように変革し、リーグ制覇を目指していくのか。
本連載では、今年もインタビュアーに長谷川晶一氏を迎え、高津監督の組織論から、マネジメント術、若手育成術まで余すところなくお届けしていく。

(インタビュアー:長谷川晶一)

――ペナントレースが再開して一週間が経ちましたが、まずは2年ぶりに開催された交流戦についてお尋ねします。全日程を終えて10勝8敗、5位という成績をどのように評価しますか?

高津 以前も言いましたけど、交流戦というのは日頃接することのない、多くのパ・リーグ選手を見ることができ、パ・リーグ監督の采配に触れることのできる期間なので、個人的にも楽しみにしていましたし、実際にとても楽しかったです。10勝8敗という結果に対しては、「もうちょっとできたんじゃないか」という思い、一方で「よく頑張ったな」という思いが、それぞれありますね。

――「もうちょっとできたんじゃないか」というのはどういう点でしょうか?

高津 具体的にどうこうというわけではないけど、「勝てる試合を落としてしまったな」とか、「この1点は防げる失点だったな」とか、「あそこで1点取っていればな」とか、いつものシーズンと一緒の思いです。交流戦期間中でも、そういう試合は何試合かありました。

――パ・リーグ6球団を相手に、全18試合を戦いました。監督の中で印象に残っている試合、場面があれば教えてください。

高津 やっぱり、佐々木投手対ムネの対戦ですかね。

――6月10日、ZOZOマリンスタジアムで行われた、対千葉ロッテマリーンズ3回戦。ロッテ先発の佐々木朗希投手から、村上宗隆選手が18号ホームランを放った場面ですね。

高津 試合には敗れたけど、あの対戦はすごく面白かったですね。「やっぱり、佐々木投手はいいピッチャーだな」という思いと、「あの両者の対戦は野球の面白さが詰まった対戦だったな」という思いがありますね。結果的にムネが一発打ったから、余計にそう思うのかもしれないけど、将来的に日本を代表するであろうピッチャーと、すでに日本を代表しつつあるバッターの対戦。昭和の時代から数々の名勝負はあったけど、「佐々木対村上」「村上対佐々木」というのは、新時代の名勝負になる予感がしました。

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プロフィール

高津臣吾
高津臣吾

1968年広島県生まれ。東京ヤクルトスワローズ監督。広島工業高校卒業後、亜細亜大学に進学。90年ドラフト3位でスワローズに入団。93年ストッパーに転向し、20セーブを挙げチームの日本一に貢献。その後、4度の最優秀救援投手に輝く。2004年シカゴ・ホワイトソックスへ移籍、クローザーを務める。開幕から24試合連続無失点を続け、「ミスターゼロ」のニックネームでファンを熱狂させた。日本プロ野球、メジャーリーグ、韓国プロ野球、台湾プロ野球を経験した初の日本人選手。14年スワローズ一軍投手コーチに就任。15年セ・リーグ優勝。17年に2軍監督に就任、2020年より現職。

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