サッカー“森保ジャパン”がW杯で戦うオランダ、チュニジア…どんな強みがあるのか、そしてもう一つの「敵」とは?

2025.12.18 Wedge ONLINE

 サッカーワールドカップ(W杯)優勝を目標に掲げる“森保ジャパン”。12月5日に行われた抽選会で、日本はF組に入り、グループリーグでオランダ、チュニジア、欧州プレーオフBの勝者と対戦することが決まった。

サッカーW杯で日本が入ったF組の日程(AP/アフロ)

 従来の32カ国から48カ国に拡大したこと、開催国のアメリカ、メキシコ、カナダを除き、最新のFIFAランキングによりポット1からポット4まで分けることで、いわゆる”死の組”が起きにくい構造になったことは間違いないが、F組はかなり厳しい組の1つであることは確かだろう。抽選会の参加とキャンプ地の視察から帰国した森保一監督も「対戦相手が決まって、厳しい組に入ったなと思いました」と率直な感想を語った。

日本はどう戦うのか

 最大のライバルとなるオランダと堅守速攻で知られるチュニジアに関しては分析を進めていけるが、もう一つがウクライナ、ポーランド、スウェーデン、アルバニアのどこかで、3月のプレーオフまで分析スタッフはあらゆる可能性を想定しながら準備していくことになる。4チームが準決勝、決勝を戦うプレーオフに関しては、現地にスタッフを派遣する予定であることを明かしている。

 森保監督は「1位を目指すことにはなりますけど、3位まで進める可能性はあるので、2試合目、3試合目になった時にはしっかり自分たちが次のステージに進むことができるように戦略、戦術として落ち着いて戦えるようにしたい」と、グループリーグ突破が第一の目標だと強調した。優勝を最終目標に掲げているが、大会中はあまり先のことを考えずに、一つひとつを乗り越えていった先に、ファイナルがあるという基本スタンスだ。

“トータルフットボール”の伝統・オランダ

 日本が1試合目に対戦するオランダは人口1800万人と決して大国ではないが、チャレンジ精神が彼らのサッカーを育んできた。1974年の西ドイツW杯で英雄ヨハン・クライフが掲げた”トータルフットボール”に代表される「美しく勝つ」伝統がウイングなどを生かした基本スタイルとして受け継がれてはいる。ここ数大会は自分たちが最強国ではないことを自覚した上で、悲願の初優勝を果たすべく、状況に応じた手堅い戦い方も取り入れている。

 前回のカタールW杯でベスト8。準々決勝ではのちに優勝するアルゼンチンに最後はPK戦で敗れたが、好勝負を演じた。

 現在は元オランダ代表の名ディフェンダーであるロナルド・クーマン監督のもと安定した戦いを披露している。中盤の軸にはフレンキー・デ・ヨング(バルセロナ)を据え、ボール保持を基盤としながら、サイド攻撃やクロスからのフィニッシュにも強みを持つ。

 カタール大会で評価を高めたコーディ・ガクポ(リバプール)の得点力に加え、前線を牽引するメンフィス・デパイ(コリンチャンス)、ゴール前で抜群の決定力を誇るドニエル・マレン(アストン・ヴィラ)と、警戒すべきアタッカーは多い。

 最終ラインではセンターバックのフィルジル・ファン・ダイク(リバプール)とマタイス・デ・リフト(マンチェスター・ユナイテッド)が、高い対人能力と的確な判断力で守備を統率し、攻撃的なチームを後方から支える。日本にとって最大のポイントは、デ・ヨングに自由を与えないことだ。中盤でのプレッシングとボール奪取をどこまで徹底できるかが、試合の流れを大きく左右する。

欧州各国とも交流があり実直なチュニジア

 第2戦はメキシコのモンテレイでチュニジアと対戦する。FIFAランキングは40位と突出してはいないが、アフリカ予選を9勝1分、無失点で突破した守備組織の完成度は特筆に値する。ただし、堅守一辺倒ではない。中盤の核であるエリス・スキリ(フランクフルト)を起点にしたサイドチェンジや、ハンニバル(バーンリー)の鋭い縦パスなど、ダイナミックかつ多様な攻撃を備えている。

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