「お酒を飲まなくなったアメリカ人」が飲んでいるものとは?飲酒人口は過去最低に…アルコール離れはなぜ起きたのか?

2026.10.15 Wedge ONLINE

 食事の際に、何らかのドリンクを注文する人は依然少なくないが、 健康意識の高まりと相まって、価格の安いノン・アルコール類を好む人も増えている。日本でも、普通のビールは200円程度だが、ノンアルコール・ビールは140円前後で販売されている。

 実際に酒類業界では、ビール、ウィスキー、バーボンなどの売り上げは年々、下降線をたどってきており、代わって、「アルコール・ゼロ」のビール、スピリッツ類の人気は高まる一方だ。最新のデータでは、米国内での普通のアルコール類の売り上げは、前年比6%減となったのに対し、ノンアルコール類は逆に18%増と急ピッチで伸びている。

代わりに流行っているものとは?

 すでに大手ビール業界では、「Guinness 0.0」「Heineken 0.0」などのようにノンアルコール・ビールの方が普通のビールに代わり主流になりつつあるという。

(Guinnessホームページより)

 しかし、だからといって、会社の仲間同士が、レストランやバーに集まって語り合い、交流する機会自体が減りつつあるわけではない。このため、飲食店の経営者側も、客によりくつろいで時間を過ごしてもらえるよう、室内デザイン、メニューの改善やサービス向上を迫られている。

 最近では、アルコール入りの通常の「cocktail」に代わり、「mocktail」と呼ばれるドリンクが人気を博しつつある。「cocktail」と「mock(疑似)」を合わせた造語で、いわば“カクテルもどき”だが、ジンやウォッカなどのアルコールは一切入っておらず、ライムジュース、トマトジュース、ソーダなどをベースとしており、好みによって、キュウリやレモンのスライスにバジル、パセリなどをミックスしたものが主流となっている。 「mocktail」はすでに、日本の若者向きレストランでも、ドリンク・メニューの中に現れ始めている。

 米国では、1920年から33年まで「禁酒法」が施行され、アルコールの製造・販売・運搬・輸出入が全面禁止になった時代があった。21世紀の今日、米国社会が再び「禁酒時代」に逆戻りするとは思われないが、以前に比べ飲酒を控える“sober (シラフ)society”に向かいつつあることだけは確かなようだ。

 その波は、早晩、我が国にもやってくるに違いない。

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