新型コロナ、電気&ガス料金下がる?逆境下でライフとドンキが絶好調維持の無敵経営

小売業は優勝劣敗

 コロナウイルスは「外食」から「内食」に向かわせる。小売業では逆風に強い銘柄が買われている。「業務スーパー」の神戸物産や埼玉県を地盤とする食品スーパー、ヤオコーの株価は堅調だ。「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、インバウンドの失速を、ファミリーマートから買い取ったユニーをドンキ流の店舗運営にしたことで補っている。ファミマにとって総合スーパー、ユニーは重荷以外の何者でもなかったが、パン・パシフィックはユニーをドンキ流に活性化し、連続増益を維持する構えだ。

 食品スーパーのライフコーポレーションも勝ち組だ。同社の最大の強みは人材。金融システム不安から多くの企業が投資を抑制、採用の抑制に向かった1990年代後半、ライフは大量採用を続けた。当時採用した人材が40代後半になり、会社の屋台骨を支えている。アマゾンジャパンと提携し、生鮮品や総菜をライフの店舗から宅配する先進的な取り組みを行っているのも強みだ。

 ライフと業務提携関係にあり、総菜に強みを持つヤオコー、新潟が地盤でネットスーパーを展開するアクシアル リテイリングにも市場(マーケット)は注目。ヤオコーの株価は高値圏で頑強だ。アクシアルは原信とナルスが経営統合して発足。13年に群馬が地盤のフレッセイを子会社にしている。

 全国一斉休校で子供が休み。母親が出勤できないスーパーでは人繰りがつかなくなっている。ライフも30分から1時間ほど開店を遅らせている。

 吉野家は牛カルビ丼など調理の時間がかかるメニューの提供をやめる。すき家も一部店舗でメニューを限定した。百貨店は営業時間を短縮している。

(文=編集部)