ユニクロ運営会社「1年目の年収730万円」の納得の理由…社員は目標必達

 現在の事業規模を維持・成長させるためには毎年、大量の人材を獲得していく必要があり、そのためには給与水準を大企業並みにする必要がある。ファストリ社員に毎期、高い目標を設定し、その必達ということに非常に重きを置く会社でもあるので、仕事は決してラクではないものの、現在の給与水準はかなり恵まれているといっていいのではないか。残業時間も以前と比べると大きく減って“普通の会社の働き方”になったと聞く」(元ファストリ社員)

ユニクロ店長、待遇面では「非常に恵まれている」理由

 当サイトは24年9月21日付記事でファストリ社員の働き方をクロースアップしていたが、以下に改めて再掲載する。

※以下、肩書・固有名詞・数字・時間表記等は掲載当時のまま

――以下、再掲載(一部抜粋)――

 元ファストリ社員はいう。

「かつてのファストリは社風というか(同社会長兼社長の)柳井(正)さんの考え方として、『目標やタスクはいかなる理由があっても必ず達成する』ということが徹底されており、社内に『長時間残業=悪』という発想が存在しなかった。今の同社がどうなっているのかは分からないが、その後、柳井さんも効率重視で残業を好まないという考えになり、随分と社員の働き方も変わったと聞く。柳井さん本人も率先して朝7時前出社・16時退社を行い、店舗勤務以外の社員にも推奨している。もっとも、各店舗の労働実態については店長の働き方や考え方、能力によって大きく違いがあるとも聞く」

年収を最大で4割引き上げ

 多くの業界で人手不足と高度なスキルを持つ人材の獲得競争が激しくなるなか、ファストリも近年は給与水準の向上に取り組んでいる。昨年には国内従業員の年収を最大で4割引き上げ、新入社員の初任給を月25万5000円から30万円に、入社1~2年目の店長の給与を月29万円から月39万円に引き上げた。

「ユニクロの店長は大きく『店長』『スター店長』『スーパースター店長』にランクが分かれており、賞与を加えた年収としては『店長』が大半の20代は500万円ほどで、『スーパースター店長』になると1000万円を超えてくる。イメージとしては『スーパースター店長』は本部の部長クラスで、役員手前という感じだろう。給与水準が低い小売業界で20代前半の店長で年収500万円というのは、かなり恵まれているといっていい」(小売チェーン関係者)

年収500万円という給与水準は妥当?

 アパレルチェーンの店長とは、具体的にどのような仕事内容なのか。また、どのような点が大変なのか。アパレル業界でトレンドリサーチやコンサル事業などを手がけるココベイ社長の磯部孝氏はいう。

「店舗売上の管理に加え、売れる商品の見極めと発注、売り場レイアウトの決定、アルバイト店員の採用を含めた店舗内の人事、カスタマーサービス、本部とのやりとりや本部で行われる会議への出席、テナント店舗であればディベロッパーとのやりとりなど、その業務内容は非常に多岐にわたります。ユニクロの場合、大きめの店舗では店長1人に対して社員が2~3人、準社員が3~4人、アルバイトが50人くらいというのが一般的な人員構成となっているようです。アルバイトも大きく『パートナー』『アドバンスパートナー』『シニアパートナー』に分かれており、さらに7つのグレードに分けられ時給も違ってきますが、その人事管理も任されることになります。シフト作成やVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の担当者、時間帯ごとの売り場責任者なども置かれてはいますが、最終的な責任者は店長になります。

 そしてもっとも重要な業務が売上管理です。各店舗ごとに前年実績などに基づき一日当たりの売上目標が設定されており、決められた人件費のなかで店員を割り振りして回していかなければなりません。ユニクロはこの数値管理が厳しいことで有名で、朝会や終礼などを通じて日々の売上目標額が末端のアルバイト定員にまで周知されているようです」