ゲームメーカー機能は現在、クリエイターに対して試験的にリリースしている。漫画生成機能と同様、難しいスクリプトやプログラミング無しで生成できるという。アプリ内では恋愛ものや人狼、競走馬育成など、クリエイターが多様なゲームを公開している。
「漫画生成機能ではキャラクター同士が戦う戦闘ものや中世ファンタジーなど、ジャンルを問わず漫画を作成できます。自分とのトーク内容を漫画化することも可能です。ゲームメーカー機能では、会話ゲームのほか、ブロック崩しやシューティングゲームなどやや複雑なものまで生成できます。SynClubはこれまでの2年間、『コミュニケーションアプリ』として機能してきましたが、追加機能によってクリエイターが集う『クリエイターツール』に変化することを目指しています」(同)
今回、AIキャラクターフェスティバルに出展したのは、クリエイター向けにアピールする狙いもあるという。
現在、SynClubはユーザーからの課金で運営費を賄っている。アプリ内で使えるコインを販売しており、100コインは200円で、3000コインをまとめて買う場合は3000円だ。AIキャラとの会話は無料だが、キャラの心の中を覗ける「心へダイブ」機能や動画生成機能、前出の漫画生成機能など、追加機能を利用する場合はコインが必要になる。なお、将来的には投げ銭などクリエイターに収益を付与する仕組みも検討しているようだ。
「人気のキャラクターや漫画を作ったクリエイターはランキングで表彰されますが、現状は金銭的なメリットがありません。将来的には人気のクリエイターが収入を得られるようにし、アプリ内で独自の”経済圏”を構築したいと考えています。経済圏を構築できれば、クリエイターのモチベーションアップにつながり、より優れたコンテンツも創作されやすくなるでしょう」(同)
現状は競合のAIチャットアプリも多く、他社が一部機能の無料化や値下げを実施した場合、SynClubから一部ユーザーが離れてしまうかもしれない。だが、ユーザー間がコンテンツをやり取りするプラットフォーマーに変化できれば、AIチャットアプリ間の競争から脱却することになるだろう。経済圏を構築し名作コンテンツを生み出すプラットフォーマーに変化できるのか、SynClubの今後に注目したい。
(取材・文=山口伸)