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第12部分 多分、この為に俺はココに
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ざわめきが大きくなり、長から『闘気』と呼ばれる物だろうか、緑に揺らめくオーラのような物が立ち上る。
「そちらがその気ならば、鬼らしく決闘して代替わりすればいい……」
「そうだな……。長よ! 俺はその地位をかけて決闘を申し込む」
若竹がそう言うと、周りにいた者達がジリジリと離れ始めた。その闘いを見届けるために──
ヘロヘロの腰で俺も離れようとしたその時、空が突然変化した。まるでいきなり昼にでもなったかのような熱気もやってきて──
その場の全員が空を見上げ、動きを止めた。
「これまで……条約違反の呪返りは火にまつわる物で起きてたんだよな……若竹……」
「あぁ……」
眩しく輝く何かが、確実にこちらへ向かっている。
「空から太陽が降ってくる……⁉︎」
「いや、違う! 太陽じゃない、光だ! 大きな光が……!」
「流星か……⁉︎」
流星の記録までは覚えてないぞ⁉︎ もしくは、あったとしても被害は大きくなかったか
「天鵞絨……あれはここにくるのか……? もしきたら……落ちたらどうなる……?」
「街ごと消し飛ぶな。一瞬で緑鬼は滅亡する……」
だが俺の知る限り、緑鬼の滅亡の危機は流星のせいではない。
「──長のした事がそれほどの事だったという事か……⁉︎」
お付きの一人がつぶやく。
「温泉宿一つ潰したくらいでこんな⁉︎」
『アンタが言うな‼︎』
長の叫びに一同で総ツッコミ。
「逃げるしかあるまい! 皆! 身一つで逃げ切れ‼︎」
若竹の声に、女子供も一斉に動いた。
俺一人を除いて──
長もお付きの二鬼も、拘束した娘をほっぽり出して山の方へ逃げたので、若竹が娘を抱き上げる。
「おい! 天鵞絨⁉︎」
動かず、空を見上げ続ける俺に若竹が声をかけた。
「なんだかな。今だって気がしてなんねぇんだ」
「何がだ⁉︎ お前も早く──」
若竹の燃えるように揺らぐ緑の目と、不安そうな顔をしてこちらを見る娘の顔。
やっぱり似てる──
そう思うと、俺の顔は綻んだ。
「若竹、とにかく人間と協議をしろ。島の疫病が何とかなれば、協議次第で他の鬼達も島から出ることが可能になる。
島の様子もこまめに見に行って、他の一族に恩を売っておけ。そしてその先、色々と手伝わせるんだ」
多分この為に俺はここにきたんだ。
愛しい彼女の面影を持つ者達を前に、俺の更なる覚悟は決まった。
「俺のは……血も薄まりきってて大した念力じゃないが、お前らの子はもっとすごい力を持つだろう。
もし何かに困ったら人間の、仙人と呼ばれる者達を頼れ。きっと力になってくれる」
髪と目の色を変えている念力を解除して、俺は両の手に力を集中させる。
「天鵞絨──!」
「行け! 一族の連中を守るんだ、若竹‼︎」
コレであっけなく潰されても、まぁ良い鬼生だったんじゃないだろうか。
若竹を見ていてそう思えた。
ただ、心残りなのは……愛しい彼女ともう触れ合う事が出来ないという事────
「俺もアホだよなぁ。念力があるとはいえ、あんなモン素手でなんとかしようってんだから──」
そして俺は、落ちくる流星をその身で受け止めた。黄色く光り輝く流星を──
「そちらがその気ならば、鬼らしく決闘して代替わりすればいい……」
「そうだな……。長よ! 俺はその地位をかけて決闘を申し込む」
若竹がそう言うと、周りにいた者達がジリジリと離れ始めた。その闘いを見届けるために──
ヘロヘロの腰で俺も離れようとしたその時、空が突然変化した。まるでいきなり昼にでもなったかのような熱気もやってきて──
その場の全員が空を見上げ、動きを止めた。
「これまで……条約違反の呪返りは火にまつわる物で起きてたんだよな……若竹……」
「あぁ……」
眩しく輝く何かが、確実にこちらへ向かっている。
「空から太陽が降ってくる……⁉︎」
「いや、違う! 太陽じゃない、光だ! 大きな光が……!」
「流星か……⁉︎」
流星の記録までは覚えてないぞ⁉︎ もしくは、あったとしても被害は大きくなかったか
「天鵞絨……あれはここにくるのか……? もしきたら……落ちたらどうなる……?」
「街ごと消し飛ぶな。一瞬で緑鬼は滅亡する……」
だが俺の知る限り、緑鬼の滅亡の危機は流星のせいではない。
「──長のした事がそれほどの事だったという事か……⁉︎」
お付きの一人がつぶやく。
「温泉宿一つ潰したくらいでこんな⁉︎」
『アンタが言うな‼︎』
長の叫びに一同で総ツッコミ。
「逃げるしかあるまい! 皆! 身一つで逃げ切れ‼︎」
若竹の声に、女子供も一斉に動いた。
俺一人を除いて──
長もお付きの二鬼も、拘束した娘をほっぽり出して山の方へ逃げたので、若竹が娘を抱き上げる。
「おい! 天鵞絨⁉︎」
動かず、空を見上げ続ける俺に若竹が声をかけた。
「なんだかな。今だって気がしてなんねぇんだ」
「何がだ⁉︎ お前も早く──」
若竹の燃えるように揺らぐ緑の目と、不安そうな顔をしてこちらを見る娘の顔。
やっぱり似てる──
そう思うと、俺の顔は綻んだ。
「若竹、とにかく人間と協議をしろ。島の疫病が何とかなれば、協議次第で他の鬼達も島から出ることが可能になる。
島の様子もこまめに見に行って、他の一族に恩を売っておけ。そしてその先、色々と手伝わせるんだ」
多分この為に俺はここにきたんだ。
愛しい彼女の面影を持つ者達を前に、俺の更なる覚悟は決まった。
「俺のは……血も薄まりきってて大した念力じゃないが、お前らの子はもっとすごい力を持つだろう。
もし何かに困ったら人間の、仙人と呼ばれる者達を頼れ。きっと力になってくれる」
髪と目の色を変えている念力を解除して、俺は両の手に力を集中させる。
「天鵞絨──!」
「行け! 一族の連中を守るんだ、若竹‼︎」
コレであっけなく潰されても、まぁ良い鬼生だったんじゃないだろうか。
若竹を見ていてそう思えた。
ただ、心残りなのは……愛しい彼女ともう触れ合う事が出来ないという事────
「俺もアホだよなぁ。念力があるとはいえ、あんなモン素手でなんとかしようってんだから──」
そして俺は、落ちくる流星をその身で受け止めた。黄色く光り輝く流星を──
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