鬼畜皇子と建国の魔女

Adria

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After Story

3.再会2※

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「ああっ! やめっ、んぅ……も、それ、嫌だぁ……あっ、ああっ!!」



 ルキウスは私に口付けながら体を撫で回した。その触り方が絶妙で、まるで焦らされているようで、私は体をビクビクと震わせながら、もっとしてとねだってしまった。



「あっ、んぅ……頼むっ、触る……だけ、やっ、ルキ、ウス……さまぁっ、ああっ、んんぅ」



 私がルキウス様とねだると、ルキウスは苦笑し、私の全身に舌を這わせた。全身舐められていない所はないのではないかと思うくらい舐められているのに、秘所は舐めてくれず、私はおかしくなりそうだった。


 これだけでイカされてしまいそうだ……。


「んんぅ、やぁ……イキたくなっ、ちゃんと……ああっ! ちゃんと、イカせっ、ひゃ、んっ! あああっ!!」


 そう願った瞬間、ルキウスが乳首を甘噛みしてきたから、私はその刺激で不覚にもイッてしまった。


「ひあっ! やめっ、か、噛むなっ、あああ、ひっ、やめ、ろっ! あああっ! また、イッてしまっ、あああっ!!」
「クッ、ルドヴィカは乳首を噛まれるのが、本当に好きだな」


 好きではない。そうしたのはルキウスだ。
 私は……優しくされるのが良いのに、いつしかルキウスがくれる強い刺激に反応してしまう様になったのだ……。



「ひぅっ、待っ……ルキ、ウスッ……ルキウスッ……ひぃっ、あああっ、いやっ、いやだっ、やめっ、あああぁぁ!!!」





 ルキウスは秘所に触れてくれないのに、体をなぞられ、舌を這わされ、時に噛まれ、それだけで何度も達してしまう己が恨めしい。




「相変わらず、感じやすいな。それとも久しぶりだからか?」
「ひあっ……ルキウ、スッさまぁ……もっ、挿れて、あっ! ああっ! 挿れて、くださっ」
「愚か者、まだ駄目だ。もう少し其方を堪能させろ」
「いやっ、いやだっ……ああっ、もぅ……我慢できなっ……んんぅ」



 私が泣きながら懇願すると、ルキウスは仕方がないと言いながら、私の脚の間に入り込み、クリトリスを舐めながら、ナカに指を1本ゆっくりと沈めて来た。



「ああ……ん、あっ! あ、あああ、んっ…んんっ……待っ、ふぁっ」
「生まれ変わっているのなら、其方は生娘だろう? ならば、充分な程に慣らさねばなるまい」


 っ!?
 そのような気遣いが出来るとは……。


 前は、そのような事を気にもしなかった癖に。
 寧ろ……破瓜の痛みを感じず、ルキウスに翻弄されている私を嘲笑っていたよな?



 本当に変わったのだな……。本当に、反省したのだな……嗚呼、感動だ。




「陛下、此方におられるのですか?」



「っ!!!?」


 その瞬間、ノックの音が聞こえ、私は心臓が止まりそうなくらいビックリした。
 ルキウスは動じずに応対し、もう少し待っていろと言っているが……。やはり、政務中ではないか。大方、書類でも取りに来て、私と再会したという感じだろう。




「ルドヴィカ……」
「待て! 良いのかっ!?」
「放っておけば良い。私は其方のほうが……」


「父上っ!!」



 その瞬間、勢いよく扉が開いて、私はまた心臓が止まりそうなくらい驚いたが、慌てて寝具を引っ張り体を隠した。





「な、何をしているのですか? その方は……」
「其方の母上だ」



 いやいや、紹介のされ方がおかしいだろう!
 でも、良かった。姿をルキウスの年齢に合わせて、20年くらい時を進めておいて。


 あの当時、ルイーザが18歳で、ルキウスが26歳だったので、今の私は38歳くらいだな。まあ、ルドヴィカとして生きていた当時の見た目なので、実年齢よりは若く見えるはずだ。鍛えていたし……。



「母上? そんな……まさか、本当に?」
「あはは、はは……そのまさかです。大きくなりましたね」



 まあ、ルドヴィクを産んだ後からずっと眠っていると聞かされ、一度も姿を見た事がないのでは、本当にいるのかと怪しまれていても不思議はないだろう。


 だが、こんな状況では感動の再会も何もない。せめて服を着なければ……。



「分かったなら、さっさと出て行け。私たちは今忙しいのだ」


 いやいや、いくら寝具で体を隠しているとはいえ、ベッドの有り様から何をしていたのかは、一目瞭然だ。
 私は裸で、ルキウスだって着衣が乱れているのだぞ。取り込み中で済ませられるものではないだろう。



「父上だけ、ズルイです! 僕だって母上と話したい! それに大臣達が戻って来いって言っていますよ」



 成る程。ルキウスが部屋から出て来ぬから、ルドヴィクに呼びに来させたのだな……。
 ルキウスは、最中に邪魔をされて、あからさまに拗ねた顔をしながら、身支度を整えるので、一度出て行けとルドヴィクに命じている。



「女官を呼びますか?」
「必要ない。さっさと出て行け」
「では、お2人とも30分以内に戻って来て下さいね」



 ルキウスは面倒臭そうだが、私は2人が話しているところを見れて、何だか満足だ。



「さて、久しぶりにドレスでも選ぶ……っ! ちょっ、何っ、あっ!」
「こんな事ならば、さっさと挿れておくべきだった……ルドヴィカ、少し我慢しろ」
「えっ? で、でも……、ああっ、やめ……擦りつけるなっ……ああっ!」


 その後、ルキウスは挿入せずに擦り付けたまま、達した。ルキウスが達するまでの間、私も何度も達してしまい、何度も挿れてとねだってしまった……恥ずかしい。


 だが、本当に破瓜の痛みの事を気遣っているのだな……以前のルキウスなら気にせず挿れていたのに……。
 というか、以前にも言ったが、そのような痛みなど痛みに入らぬ。私は、そのようにやわではない。









「ルイーザ様! お帰りなさいませ!」


 その後執務室に行くと、皆が出迎えてくれた。


 どうやら、私付きの女官は、女官長になって残っていたようだ。だが、彼女一人だけか……寂しいものだな……。
 まあ、女官は婚姻などをして辞めていく者が、殆どで20年も勤めている者など、稀だろうな。



「私、てっきりまた隠れているのだと思っていたのです。そして、そのまま陛下はルイーザ様を逃してしまったのだと……。それでなければ、もう亡くなってしまわれたのかとも思っておりました。でも、眠っているって嘘じゃなかったんですね」




 おおう。バレている。バレているではないか。
 まあ、20年一度も姿を見られないのでは、そう思われても仕方がないのだろうな。



 その後、女官長はルキウスが反省し、バルバラを退け、もとい殺した事や、その後私だけを想って大人しくしていた事などを色々と教えてくれた。



「女官長! 話なら後にしろ」
「そうだよ! 僕も母上と話したいのだけど……」


 ルキウスはムスッとしているが、ルドヴィクはグイグイとくるな。まあ、20年間いなかった訳だし、母親の愛情に飢えているのだろうな。


 それにしても話し方と言い、物腰と言い、ルキウスと私の子とは思えぬ程に柔和にゅうわだな。



「ルドヴィク、心配をかけて申し訳ありませんでした。これからは、もう大丈夫ですよ」
「母上……」


 そう言って、ルドヴィクを抱き締めると、ルドヴィクが泣いたから、私もつい泣いてしまった。
 私たちが抱き合い、一頻ひとしきり泣くと、私は涙を拭い、皆に頭を下げた。



「心配をかけて、申し訳ありませんでした。この通り、もう元気なので、これからはまたよろしくお願い致します。至らないところのほうが多いですが皇后として、頑張るので皆様からのご指導を仰ぎたいです。よろしくお願い致しますね」



 皆が良かったと涙ぐみながら、喜んでくれたので、私はミアの事を切り出す事にした。



「そして、行儀見習いとして上がっているミアという女官ですが、本日付けで皇帝陛下の側室に上げます。これは、皇后であるわたくしの決定です。何人たりとも否を申す事は許しません」



 私の言葉に皆が騒ついた。まあ、そうだろう。20年前、側室絡みで切迫早産となり今まで眠っていたと思っている皆からしたら、側室を迎える意味など分からぬだろう。



「ルイーザ様! 何故ですか? 折角、今まで陛下はルイーザ様だけを想い待っていたのに……。まさか、陛下に何か言われたのですか?」
「いえ、そうではありません。これは陛下の願いではなく、わたくしが一存で決めた事です」



 女官長がルキウスを睨んだので、私は慌てて私の望みだと話した。皆が腑に落ちぬ顔をしている。



「では、女官長としてミアの意見を聞かなければ……」
「分かりました。後でミアに話しに行かせます」



 そして、私はミアが実は男性恐怖症で、行儀見習いが終われば誰かに嫁がされるのが怖くて仕方がないという相談を受けたという嘘をでっち上げた。


 だから、名ばかりの側室として城で保護しようと思ったと……。名ばかりの側室だが、ちゃんとしてあげたいのだとも話した。



「え? そのような風にはとても見えなかったけどな……」
「………………」



 ルドヴィクの呟きは無視する事にして、私は強引に話を進めてしまおうと思う。



「それに母上は目覚めたばかりなのでしょう? それなのに、いつミアと話したのですか?」
「えっ? それは……」



 うう……皆の疑問に満ちた目が恐ろしい。
 さて、どうやって納得させようか。
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