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第18章 パン屋の王子様
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「ドリゼラ!母さんは一体…どこへ行ったか、知ってる?」
ところ変わって、継母の不在の家で、シンデレラの2人の姉たちは、
母親が帰って来るのを、今か今かと待ちわびていた。
ガラスの靴の争奪戦に敗れてから…体が不自由になった2人である。
いつもなら…2日とあけずに、必ず帰って来る母親が、待てど暮らせど
一向に帰って来る気配がない…
心配そうにする下の娘は、同じく杖をついている姉に向かって、
顏をしかめて話しかける。
「あんた、ちょっと…誰に向かって、物を言っていると思っているの?」
すかさず姉娘のドリゼラが、大きな声で叫ぶ。
「ま、私が知っているわけがないでしょ?
おそらく、新しい男でも作って、サッサと逃げたんじゃあないの?」
意地悪そうな表情を浮かべて、ヘラヘラと笑う。
「なんで?そんなわけが、ないでしょ?」
下の娘も、憎まれ口をたたくけれど…
案外母親のことを、慕っているので、
「そんなこと、あるわけないじゃないのぉ」
一向に心配する気配さえ見せない姉に、強い口調でそう言う。
(ずいぶん、冷たいなぁ)
妹のアナスタシアは、姉のドリゼラのことを、不満そうに見つめた。
何かっていうと、母さんに甘えていたくせに…
どれだけ母さんに、ワガママを言ってたと思うんだ、と彼女は憤りを
隠せない。
しかたがないなぁ~
ふわぁ~とあくびをすると、ドリゼラは妹のアナスタシアのことを、
面倒くさそうに見つめる。
「じゃあ、あんた!心あたりでもあるの?」
しかし、そう姉に聞かれると、彼女はくやしいけれど、頭を振る。
「まぁ、そんなことだろうと思った」
勝ち誇ったように言う姉を見て
(姉さんって、いっつも、私のことをバカにするのよねぇ)
心の中で、舌打ちをした。
ところ変わって、継母の不在の家で、シンデレラの2人の姉たちは、
母親が帰って来るのを、今か今かと待ちわびていた。
ガラスの靴の争奪戦に敗れてから…体が不自由になった2人である。
いつもなら…2日とあけずに、必ず帰って来る母親が、待てど暮らせど
一向に帰って来る気配がない…
心配そうにする下の娘は、同じく杖をついている姉に向かって、
顏をしかめて話しかける。
「あんた、ちょっと…誰に向かって、物を言っていると思っているの?」
すかさず姉娘のドリゼラが、大きな声で叫ぶ。
「ま、私が知っているわけがないでしょ?
おそらく、新しい男でも作って、サッサと逃げたんじゃあないの?」
意地悪そうな表情を浮かべて、ヘラヘラと笑う。
「なんで?そんなわけが、ないでしょ?」
下の娘も、憎まれ口をたたくけれど…
案外母親のことを、慕っているので、
「そんなこと、あるわけないじゃないのぉ」
一向に心配する気配さえ見せない姉に、強い口調でそう言う。
(ずいぶん、冷たいなぁ)
妹のアナスタシアは、姉のドリゼラのことを、不満そうに見つめた。
何かっていうと、母さんに甘えていたくせに…
どれだけ母さんに、ワガママを言ってたと思うんだ、と彼女は憤りを
隠せない。
しかたがないなぁ~
ふわぁ~とあくびをすると、ドリゼラは妹のアナスタシアのことを、
面倒くさそうに見つめる。
「じゃあ、あんた!心あたりでもあるの?」
しかし、そう姉に聞かれると、彼女はくやしいけれど、頭を振る。
「まぁ、そんなことだろうと思った」
勝ち誇ったように言う姉を見て
(姉さんって、いっつも、私のことをバカにするのよねぇ)
心の中で、舌打ちをした。
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