普通の学生だった〜番外編。「吸血鬼」

かーにゅ

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お野菜 2

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夏視点

「柚あーん」
「あー…やっ!!」
作戦失敗。
ピーマンをチーズの下に隠してスプーンに乗せて柚に食べさせようとしたのに…。
「ピーマン嫌い?美味しくないの?」
「やなの!!」
「じゃあこれにぃにが食べちゃうよ?」
「いーの!!」
いつもは食べようとするとだめ!!って言うのに…。
そこまでしてピーマン食べたくないのか…。
「こーん!!こーんたべたいの!!」
ピーマンを取ったことでトマトソースとチーズに埋もれていたコーンが見えてしまったみたいだ。
「じゃあお口開けて?」
「あー」
コーンとにんじんを一緒に入れたけどそれはちゃんと食べた。
…好きなものがあればいいのか?
いやでも…ミネストローネの時は嫌いなものだけ残されてたんだよね…。
「今は一食だけだからいいけど…これ三食になったらどうなるんだろ」
「にゅー?」
「赤いのじゃなくてこっちのご飯だけになるんだよ」
「おいしいのじゃなきゃや」
「…そっか」
今はリゾットとかスープとかなるべく味を誤魔化せるものにしてるけど…。
「遊園地でも本当はご飯食べようとしてたのに柚がお菓子を食べすぎちゃうから無くなったんだよ。また今度のお出かけではお外でもご飯食べようね」
「おいしいごはん?」
「んー…柚が何を美味しいと思うのかわかんないけど…まぁ美味しい…かな?」
「えへへ~おいしいのたのしみ!!」
美味しいの…か。
高級料理?
それとも…ファミレスとか?
露店…とかも好きかな?
とりあえず器一杯分のリゾットを食べさせ、ジュースを飲ませた。
「まだ食べれそう?」
「おなかいっぱい!!」
「じゃあおてて合わせてご馳走様しようね」
「ごちそーさまでしたっ!!」
「じゃあにぃにはこれ片付けてくるから柚は遊んでおいで」
「むにゅ…」
…その前にねんねか。
「おいで」
柚をぎゅっと抱きしめ、ソファーに座り、膝に乗せてしっぽを握らせて背中を優しく叩いた。
「ふにゅ…にゅぅ…すぅ…すぅ…」
相変わらず寝るの早いな…。
あ…しっぽ食べられた…。
「毛が抜けちゃうのに…」
もう食べちゃったらどうするの。
ご飯食べてねんねして…多分遊ぶよね。
遊んで疲れてまた寝てご飯食べてお風呂…かな?
おもちゃは何がいいかな。
新しいのだそうか…今のおもちゃで気に入ってるのあったかな?
「にゅ…」
…柚が1番気に入ってるの夏のしっぽかもしれない。
全然離してくれない!!
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