深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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ゲームの始まり

27

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「もう大丈夫だからね…」

「うん。」

宿に連れ返られたローリーはしばらくは興奮状態だったが、時間が経つとようやく落ちつきを取り戻した。



「ローリー、どうしてあんな所にいたんだい?」

「……わからない。
お兄ちゃんと知らないお友達が来て…それで…
起きたら縛られて馬車に乗ってたの…」

その時の心細さを思い出したのか、ローリーはまた大きな瞳に涙を浮かべた。



「ローリー、悪い奴はこのおじちゃんがやっつけてくれたから、もう心配ないよ。」

ローリーの隣に座っていたリンクが彼女の手を握り締め、にっこりと微笑んだ。



「ねぇ、ローリー、どうしてボク達が近くにいるってわかったの?」

今度は、リンクの反対側に座っていたアルグが尋ねた。



「小人さんは人間の味方だからきっと来てくれると思って、ずっと心の中でお願いしてたの。」

「そうだったのか…たいしたもんだな。
この子はランディ以上の能力を持ってるのかもしれないな…
必死だったせいかもしれないが、思いを伝える能力があるのかもしれん。
ローリー、さっきの話なんだけど、お兄ちゃんってどのお兄ちゃんなんだい?」

「ルークお兄ちゃん。
お友達は…知らない人だったけど、おじちゃんとちょっと似てる…」

「ルークが?!
アズラエルとちょっと似てるって…誰のことなんだろう?」

「ローリー、おじちゃんとお友達は何が似てたのかな?
髪の色?顔?それとも着てるものかな?」

「…髪の色も似てるけど…中身が似てる…」

「中身…って、ローリーは身体の中が見えるのか?」

「ううん、そうじゃないけど…中身が…」

首をかしげるリンクにアズラエルが答えた。



「きっとオルジェスのことだ…
ローリーは、彼に交じる悪魔の血を感じ取ったのだろう…」

「なるほど、そういうことか!
しかし、ルークとオルジェスがローリーのことに一体どう関与してるんだろう?
さっきの奴は人買いだろう?」

「それはわからん…
とにかく、ローリーをランディの所に連れて行こう。
サーリックに行けば、事情がわかるだろう。」 
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